2016年総評が完成しました。(2017/10/10)

ハローキティといっしょ! ブロッククラッシュ123!    

名称ハローキティといっしょ! ブロッククラッシュ123!!http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B003GAL7JY[外部リンク]
ジャンルブロッククラッシュ
対応機種プレイステーション・ポータブル
発売元ドラス
開発元ホープムーン(未確定)
発売日2010年7月15日
価格UMD版4,200円 DL版3,200円(共に税込)
対象年齢CERO:A(全年齢対象)

「ハローキティといっしょ」を題材にしたブロック崩しゲーム、のはずだが…。

  • ちなみに「ハローキティといっしょ」とは、“「超キティラー」と呼ばれるキティを愛してやまない女の子たち”を様々なイラストレーターが描いていくというサンリオウェーブの新プロジェクト。
    • 西又葵、POPなど、その手の萌え絵で有名な絵師たちが参加している。
    • 知らない人は、サンリオのキャラクターが登場する低年齢層向けゲームと思うかも知れない。
      パッケージに見慣れた猫とかのキャラクターがいない時点で分かるとは思うが。

要点    

スレでの呼称は「鬼帝」。『まさかHELLOじゃなくてHELLだったとは』とは某氏のネタ。
鬼畜なステージ構成と地獄の難度を誇り、各キャラ終盤のステージは仕掛けや罠も盛りだくさん、さらに「ボールの挙動がおかしい」、「バーの動きが遅い」等の不具合、不満点もあったため難攻不落のゲームと化していたが、8月についに全クリしたスレ住人が現れ、選評も無事届いた!えらいっ!
「地獄」と聞くとやってみたいマゾ住人が多いのか、クソゲーとしての魅力があるのか、スレを見る限りでは割と購入者が多い模様。それなりに数が出回っており、ダウンロード販売も行われているので入手は容易。

ファミ通レビューは6466。コメントは「バーの移動が遅い」「イラストが少ない」「終盤の難度は高め」など的を射ている。点数も序盤は遊べることを考えれば妥当だろう。

  • ボールの挙動がおかしい。ブロック崩しの体をなしていないと言ってもいいかも知れない。
    • ブロックに斜めにぶつかったはずが垂直に降りてくる。ブロックの角に丸みがついているものと推測されている。

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    • バーの端に当たったはずなのに向きが変わらず下に落ちる(ミスになる)。

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        ⊂二⊃;  カンッ
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    • 実際にはブロック崩しとしてはさほど珍しい挙動ではないが、後述のパドルの遅さと組み合わさっているのは珍しく、理不尽さを生み出している。
  • パドル移動による方向の微調整が非常に困難で、下記の鬼畜ステージと合わせて難度を大きく押し上げている。
  • 基本的に横長の画面を使うというのにバーの動きが遅く、しかもボタン等で加速移動はできない。
    • ついでに微妙な慣性がついているのか、ボタンを離してからちょっと移動して止まる。気になるかどうかは人によるかも。
    • 移動速度が上がるアイテムはあるが制限時間あり。なんと移動速度が下がるアイテムもある(取るとほぼ1ミス確定)。
  • ゲームを進めていくと理不尽な難度のステージがある。
    • ボールを当てても壊せない砲台が何台も並び、攻撃を浴びせてくる(当たると操作不能等ではなく、1ミスとなる)。暗闇のステージで見えない場所から攻撃してくることも。
      • 砲台自体は普通のブロック同様壊せるが、大抵ブロックに守られている。壊せないブロックに守られているステージも。
      • 砲撃は真下にしか来ないが、発射タイミングはランダムな上に防御方法はなく、偶然ボールが帰ってくる方向に砲撃が重なって来た場合1ミス確定。
      • 各ステージの最終面近くでは砲台ブロックの設置が定番となっており、「オーソドックスなステージ」と説明されているいろはのステージにも後半複数設置されている。
    • マールはボスを倒すステージ。中盤からはボスが弾を撃ってくるようになり、最終面は50回当てないと倒せない上に砲台のおまけつき。
    • シズクは複数ある矢印(4方向)の向きをボールを当て合わせるステージ。正しい方向になっても再びボールを当てると向きが変わって揃え直しになる。
      最終面は壁に守られた砲台の攻撃を避けつつ、6個の矢印を揃えなければならないと、クリアさせる気が感じられない。
    • 選評には出ていないが、みさきはPSPを縦持ちにして操作するステージ、みかんは徐々にブロックが降りて来るステージ(規定ラインを超えると強制ゲームオーバー)。
      若干クセはあるものの鬼帝にしては配置も意地悪でなく、初めてやるときはこれらステージを選ぶといいだろう。
    • アイテムの引きによってはあっけなくクリアできることも。逆に言えば貫通やライフ等のアイテムを引けないとクリアが遠のくため、良いアイテムを引くまでやり直しを強いられる。
      • アイテムが出現せず、それに加え矢印やボスでボールの動きを乱され砲撃までされる不利に働く運要素しかないマールとシズクは地獄。
  • 同じようなブロックをずらっと並べて難易度を嵩上げした、露骨に手を抜いたようなステージ構成がたまにあり、プレイヤーのやる気を削ぐ。
  • ゲーム中のBGMはラスト1球のときと、そうでないときの2種類だけ。
    • しかもBGMが一周した際の繋ぎに空白があり、いわばニコ動ループ(曲の終了から開始まで若干時間がかかる)。
    • OP曲もベタ打ちっぽくてイマイチ。
  • オプションはBGMとSEの調整のみ(OFF+3段階)で、かの『デスクリムゾン』や『大奥記』を彷彿とさせる。
    • BGMをOFFにして、好きな曲を聴きながらプレイするといいらしい(藁)。
  • 各ステージ全面クリアのご褒美である背景イラストは、全てすでに発表済みのものの寄せ集め。
    • PSPで見るにしても、Playstation Networkから1枚50円で同じ画像が壁紙としてダウンロード可能である。
  • クリアしてもエンディングなし、当然スタッフロールもない
    • クリア後のEXステージのエンドレスは各ブロックが適当に出てくるだけ、絵も今までのステージの使い回し。
      • ベストタイムが記録として残るのだが、そのタイムが最も長かったプレイ時間ではなく、何故か他のステージと同じく最も短かったプレイ時間が記録される。
      • つまり、どれだけ早くゲームオーバーになったかが記録される(意図的に即死させれば好記録が残せる)。存在意義があまりよくわからない。
    • ディスク内にテキストファイルがあり、『(C)HOPEMOON 2008』の記述あり。開発に関わりがあるのかは不明。
      ちなみにホープムーンは携帯アプリの開発をしているようで、その中に丸いブロックを使用した脱衣ブロック崩しもあったりする。
  • メーカー製品情報(一覧)にある、あおり文句がある意味正しくて困る。

    豪華イラストレーターが描くキティラーたちがPSPで登場!!見た目はキュートだけどゲームはハード!?
    定番ゲームながら仕掛け満載!!可愛くってハマる!!

  • なぜかオートセーブがない。自分でセーブするクセがついていない人はセーブ前にうっかり電源を切って再び地獄にはまる可能性がある(というか何回かやる)。
  • 良い点としては以下が挙げられるが、わざわざこれを買わなくても安くて楽しめるブロック崩しはいっぱいある。
    • セーブ・ロードは早い。捨てゲー(途中でやり直し)も簡単。
    • 1面単位で気軽に遊べる。(ただしキャラごとにクリアした面+次の面まで)
    • ステージの特徴がはっきりしており、キャラごとの違いが楽しめる。
    • 結構長い時間楽しむことができる(ただ単に激ムズで長い時間苦しむだけではある)。
    • 一応バグらしいバグはほとんどない(仕様という名のバグによって崩壊しているから、無いところでどうしたという話ではあるが)

選評    

選評案その1    

2010年夏、ハローキティといっしょ! ブロッククラッシュ123!!が発売された。
そのタイトル通り、「ハローキティといっしょ!」を題材としたブロックくずしのゲーム。
子供向けの題材ながら複数の有名絵師を起用し、いわゆる「大きなお友達」への販売も視野に入れたキャラゲーである。

しかし、まさか難易度まで大きなお友達向けであるとは誰が予想できただろうか。

まず、ボールの基本的な挙動から通常のブロックくずしとは一線を画す。
ボールの飛ぶ角度の融通がきかないため、狙ったブロックを壊すのが困難。
ブロックの角が丸みを帯びているようで、ブロックに斜めにぶつかったはずが垂直に降りてくる。
自分が操作するパッドの移動速度は遅く、ボールに間に合うかギリギリになってしまう場面も多いのに、
ボールに間に合ったと思ったらパッドの横に当たって跳ね返って下に落ちていく。

また、BGMはステージ共通で1ループ約40秒、ループするたびに音がブツ切れになる。
オプションもBGMとSEの音量調節(3段階)のみである。

ここまでだと、「ただの出来の悪いブロックくずしじゃないか」と思う人も多いであろう。
しかし、このゲームが「鬼帝(キティ)」と揶揄される最大の要因は、容赦のないステージ構成にある。

パッドの移動が遅いゲームなのに、ボールが急加速するブロックがあらゆる場所に設置してある。
本来ならばお助けブロックであるはずの爆弾は、爆発エフェクトのせいで跳ね返りが見づらくなってミスの原因になる。
3回ボールを当てないと破壊できないブロックが74個敷き詰められただけのステージまで存在しており、
製作者のステージ構成力にセンスは欠片も感じられない。

それでは各ステージの詳細を見ていこう。

okama画のステージでは、「オーソドックスなステージです。」と説明書に記載されているが、
最終ステージに突然5台の砲台が出現し、上からランダムに弾を発射してくる。
敵の弾を消す手段は存在しないため、こちらのボールと重なってきたら確実にアウトとなる。
しかも砲台は3回当てないと消えないブロックに守られているという徹底ぶり。
とはいえ、実は他のステージでも終盤ではほぼ砲台が設置されているため、
このゲーム内だけで見ればオーソドックスなステージ構成ではあるのだが。

KEI画のステージでは、ブロックとボールのサイズが半分になっている。
最初に書いた通り、このゲームではボールの微調整が不可能になっている。
そのため、当たり判定が小さいブロックを狙ってボールを当てるのはほぼ不可能。
ブロックが小さいせいでブロックの数も倍増しているため、プレイヤーのイライラも倍増することになる。

小梅けいと画のステージでは、バーもブロックも曲面のため、ボールがあらゆる方向に暴走する。
なぜかパッドまで丸くなっているため、慣れない内は跳ね返しミスを連発してしまうだろう。
丸くてボールがどこに跳ね返るかわからない大量の硬いスイカがこちらの行動を惑わし続け、
ステージ後半には画面上部に弾を撃つカブが大量に敷き詰められたステージが存在する。
当然、すべてのカブがランダムで弾を発射してくるため、
自分がブロックくずしをやっているのか弾幕シューティングをやっているのか判断が付かなくなってくる。

しめ子画のステージでは、タコ型のボスにボールを当てて倒すとクリアになるのだが、
タコの行動はランダムで、しかもタコ自身が丸いため、ボールがどこに跳ね返るか予測不能。
常に上下に激しく動いているため、タコによってボールが下向きに叩き落とされる(ダンクシュート)現象が頻発し、
これを見てから返球するのは不可能。
そのためタコの真下に位置取りたくなるが、タコ自身もランダムに弾を撃ってくるのでそれも難しい。
ボスが作業ゲーでつまらない、と評価されるゲームは数多いが、
作業で倒せないボスのほうが精神的にキツいということを身をもって感じることができる。

黒白紅白画のステージは、なぜかテーマが「ダンジョンでトレジャーハンティング!」
なぜ女の子だらけのブロックくずしでダンジョン探索というジャンルを選んだのか疑問も尽きないが、
このハタ迷惑な設定のせいで、パッドとボール周辺以外がすべて暗闇で視認不可能というとんでもないステージになっている。
さらに後半になると、見えていても辛かったあの砲台が暗闇の中に設置されることになるのだ。
当然いつ、どの砲台が弾を撃ってきているのかは判別不能なので、砲台の下にボールが飛ぶとまず死ぬ。
低い位置に加速ブロックも敷き詰められているため、突然ボールがはるか彼方まで飛んでいったりする。
単に見えないだけのステージを作ったらどうなるのか予測できなかった製作者は盲目であると言わざるを得ない。

西又葵画のステージは、つぼみにボールを当てて花を咲かせればOK、と珍しくぬるいクリア条件だが、
ステージ構成が群を抜いてひどい。
3ミリ四方のつぼみ39個すべてにボールを当てなければならないステージ。
3回ボールを当てないと破壊できないブロックが98個設置されたステージ。
狭い通路に何十回とボールを入れなければならないステージ。
そしてつぼみの上に設置されて絶対に破壊できない砲台5台が弾を撃ってくるステージ…。
全く華の無いステージ群に、この花屋から客足が遠のくことは間違いないだろう。

駒都えーじ画のステージは、ボールを連続でブロックに当ててコンボを狙うわかりやすいステージだが、
天井や壁に当たってもコンボが途切れるのに、横にブロックがないステージで10コンボ決めろと言ってきたり、
1回当てると消えるブロックしかないステージで5コンボ決めろ、などと無茶を言ってくるので、
必然的に最初に撃ったボールでコンボを狙い、上手くいかなかったら即やり直し、を繰り返すことになる。
もはやブロックくずしというよりストラックアウトに近い。

と、ここまでのステージだけでも筆舌に尽くしがたいものがあるが、
実はステージによっては、通常のブロックを次々と破壊する貫通ボールのアイテムさえ拾うことができれば難易度はかなり下がる。
実際は貫通無しだとクリアできないステージが大半のため、もはや貫通を引くまで粘るゲームになっているのだが。

問題は最後に残された、POP画のステージである。
ボールを当てて矢印ブロックの向きを揃える、というステージなのだが、
もし正しい方向になっていても、再びボールを当ててしまうと向きが変わってしまい、また最初から揃え直しになる。
矢印ブロック自体が丸いためにボールがあちこち跳ね回るため、狙った矢印のみに当てるのは至難の技。
そのため、1つの矢印を動かそうとしたら今まで揃えた矢印が全部やり直しになった、ということも普通に起こる。

最終ステージでは、この矢印ブロックがなんと6個出現する。
上空からは、お約束といわんばかりに壊せないブロックに守られた砲台4台が弾を撃ってくる。
ボールの微調整がきかないゲームで、どこに反射するかわからない場所にボールを投げ込み、
なおかつ砲弾を避けながら決められた場所に一定回数だけボールを当てろ、と言っているようなものである。
さらにこのステージには前述したアイテムが全く出現しないため、今までのようなゴリ押しも不可能。
まともに正面から挑んでも、この地獄からは一生抜け出せないであろう。

なんとかこれを突破した筆者でさえ、
「まず右上と左上、2つの矢印があと1回で揃う向きが出るまで乱数調整したあと、
 中央にボールを送って中央4つ+左右どちらかの計5つの矢印が揃うよう天に祈り、
 うまくいったらわざと自爆して残りの1個を真下から狙う。」
という戦法で5~6時間かけてようやくクリアという始末。
KOTYスレで一番早く報告できてこの時間だったため、通常ではもっと時間がかかることだろう。

そして、ようやくこの地獄を抜け出し、念願の全ステージクリアを果たしたとしても、
エンディングはおろか、スタッフロールすら無い。というか何も起こらない。
クリア後はEXステージでエンドレスがプレイできるが、ブロックが適当に出てくるだけ。背景は今までのステージの使い回し。
おまけのウォッチ&カレンダーで見られる絵も公式サイトの絵に背景を足しただけである。
つまり、キャラ目当てのファンがこのゲームをクリアする意味は全く無い。
さらに、宣伝の一環なのか、発売前にエンドレス以外のすべてのステージがネット上に公開されている。
クソゲーマニアが地獄見たさにクリアする意味さえ無い。

また、この選評を書いている時点で、プレイステーションストアの評価が☆5の満点であったことも特記しておく。
たった5件の評価ではあるが、まったくマイナス評価が無いというのは逆にスレ住民の妄想をかき立てることとなった。

一見すると子供向けのかわいらしいブロックくずしだが、
実際はステージ構成の極悪さに加え、地獄から這い上がったファンを絶望に叩き落とす非情さまで兼ね備えていた。
さらにスタッフロールが無い=誰が作ったかが未だに不明なため、完全なステルス爆撃である。
「鬼帝」の名にふさわしい、まさに悪魔のゲームであった。

選評案その2    

夏休みを前に、地獄からの王がやってきた。
その名は「ハローキティといっしょ! ブロッククラッシュ123!!」(通称「鬼帝」)
様々な絵師が描いた超キティラーを題材にしたブロック崩しである。
ボーカロイド(SF-A2 開発コードmiki)の歌うテーマ曲で出迎えてくれ、
キャラに萌えつつゆる~いステージをクリアしていく内容が想像できる。
挙動の読めないボールと、動きの遅い自機にも悩まされることになるものの、
初めのステージは簡単で、セーブ&ロードも早く、快適に遊ぶことができる。

しかし、可愛さとは裏腹に、中盤以降のステージで真の姿を見ることとなる…。

至近距離にブロックがある、多量のブロックが敷き詰められているのはまだマシな方で、
その先には想像を絶する地獄絵図が待ち受けているのである。
では、その地獄のいくつかを紹介することにしよう。

いろはのステージは、オーソドックスなステージと記されている。
ステージ12は攻撃ブロックが配置されており、どこがオーソドックスかと言いたくなるが
他のキャラクターのステージに比べれば、地獄の入り口といったところか。

鈴のステージは、自機とボールの周辺のみが照らされ、暗黒ならではの絶望感を味わえる。
もちろん終盤には攻撃ブロックが配置されているが、弾が暗闇では見えないため
移動した先に弾がありやられるということはしょっちゅうある。
復活ブロックが配置され、地味な嫌がらせでプレイヤーを飽きさせない配慮もある。

カリナのステージ9では、フィールド全体に点在する16個の攻撃ブロックが出迎えてくれる。
自機の幅より狭い間隔で弾幕を浴びせてくるため、避けることは不可能に等しい。
最初の2機を犠牲にして攻撃が来ない地域を作り、そこを拠点に攻略していくことになるが、
なすすべもなく自機がやられるのを見るだけで終わってしまう。

筆者はまだ到達していないが、シズクのステージ12では、攻撃ブロックの弾を避けつつ
当てる度に向きが変わる矢印を6つ、正しい向きに揃えなければならないという。
石を積んでも鬼に壊される、賽の河原を体験できることだろう。

その他のキャラクターのステージも、個性的な仕掛けと罠でプレイヤーを苦しめる。

また、ブロック崩しでおなじみの、プレイヤーを助けるアイテムの存在があるが、
その中に混じって、取るとほぼ1ミスが確定する、自機の移動が遅くなるアイテムがある。
即死させず、真綿で首を絞めるようにじわじわ痛めつける鬼帝の残忍さが伺える。

ちなみにゲーム中で使用されているイラストは全て公式サイトに掲載されており、
収録されているテーマ曲も公式でフルバージョンを聴くことができる。
ついでにPSP用のテーマのPSNストアにて各50円で売られている。
どの層を狙ったのか判らないこのゲームは、超ゲーマーへの挑戦状だったのかも知れない。

選評案その2.1    

夏休みを前に、地獄からの王がやってきた。
その名は「ハローキティといっしょ! ブロッククラッシュ123!!」(通称「鬼帝」)
様々な絵師が描いた超キティラーを題材にしたブロック崩しである。
ボーカロイド(SF-A2 開発コードmiki)の歌うテーマ曲で出迎えてくれ、
キャラに萌えつつゆる~いステージをクリアしていく内容が想像できる。
挙動の読めないボールと、動きの遅い自機にも悩まされることになるものの、
初めのステージは簡単で、セーブ&ロードも早く、快適に遊ぶことができる。

しかし、可愛さとは裏腹に、中盤以降のステージで真の姿を見ることとなる…。

至近距離にブロックがある、多量のブロックが敷き詰められているのはまだマシな方で、
その先には想像を絶する地獄絵図が待ち受けているのである。
では、その地獄のいくつかを紹介することにしよう。

いろはのステージは、オーソドックスなステージと記されている。
ステージ12は攻撃ブロックが配置されており、どこがオーソドックスかと言いたくなるが
他のキャラクターのステージに比べれば、地獄の入り口といったところか。

鈴のステージは、自機とボールの周辺のみが照らされ、暗黒ならではの絶望感を味わえる。
もちろん終盤には攻撃ブロックが配置されているが、弾が暗闇では見えないため
移動した先に弾がありやられるということはしょっちゅうある。
復活ブロックが配置され、地味な嫌がらせでプレイヤーに刺激を与えてくれる。

カリナのステージ9では、フィールド全体に点在する16個の攻撃ブロックが出迎えてくれる。
自機の幅より狭い間隔で弾幕を浴びせてくるため、避けることは不可能に等しい。
最初の2機を犠牲にして攻撃が来ない地域を作り、そこを拠点に攻略していくことになるが、
なすすべもなく自機がやられるのを見るだけで終わってしまう。

シズクのステージ12では、攻撃ブロックの弾を避けつつ
当てる度に向きが変わる矢印を6つ、正しい向きに揃えなければならない。
せっかく揃えた矢印に自ら玉を当ててやり直しになることは普通にある。
自分で積み上げた石を自分で崩す、セルフ賽の河原とでも言うべきか。

その他のキャラクターのステージも、個性的な仕掛けと罠でプレイヤーを苦しめる。
万一すべてのステージをクリアしたとしても、テキトーにブロックが出現し続けるEXステージがあるため、
一生地獄にはまり続けられる親切設計となっている。

また、ブロック崩しでおなじみの、プレイヤーを助けるアイテムの存在があるが、
その中に混じって、取るとほぼ1ミスが確定する、自機の移動が遅くなるアイテムがある。
即死させず、真綿で首を絞めるようにじわじわ痛めつける鬼帝の残忍さが伺える。

ちなみにゲーム中で使用されているイラストは全て公式サイトに掲載されており、
収録されているテーマ曲も公式でフルバージョンを聴くことができる。
ついでにPSP用のテーマのPSNストアにて各50円で売られている。
どの層を狙ったのか判らないこのゲームは、超ゲーマーへの挑戦状だったのかも知れない。

選評案その3    

2008年のめざせ甲子園、2009年の世界ふしぎ発見DSに続き今年も夏の怪物がやってきた。
「ハローキティといっしょ! ブロッククラッシュ123!!」である。
本作は様々な絵師が描いた超キティラーと呼ばれる女の子が出てくる「ハローキティといっしょ!」という企画を題材にしたブロック崩しだ。
登場キャラクターは10人。各キャラクターごとに12ステージ、つまり計120の通常ステージとそれらを全てクリアすると現れる全3ステージのEXステージの合計123ステージのボリュームを誇る。
ゲームを起動するとかわいらしいキャラを背景にボーカロイド(SF-A2 開発コードmiki)の歌うテーマ曲画流れゆる~い雰囲気のオープニング画面がプレイヤーを出迎えてくれる。、
しかしこのゲームの正体が「覇王鬼帝」と呼ばれ恐れられている、無限に地獄が広がる理不尽難易度のゲームだとは誰が予想できただろうか。

まず普通のブロック崩しに比べてボールの挙動がおかしく、ブロックの角に当たった場合垂直に跳ね返ってくる事がある。
ブロックの角に当たったかどうかも見極めにくく、ボールの動きの予測が困難。
その割にバーの動きがもっさりと遅く、ボタンの押しっぱなしによる加速といったものも無いため気づいてもボールに追いつけず落としてミスをするという事態が頻繁に発生する。
バーに慣性が働いてるためか操作性が悪く、バーを使ってのボールの調整もやりにくい。
更にボールにギリギリ追いついて返そうとしたり、ボールの動きを調節しようとした時にバーの横で返してしまうと下に跳ね返って落ちていきミスとなってしまう始末。
常に事故死の可能性がつきまとうため気が抜けず、全体を通して緊張感溢れる仕上がりと言えるだろう。

オプションはBGMとSEの三段階調整のみと充実しており、ゲーム中のBGMも123ステージあるのに通常時と残り1機の時の2種類しかなく、
BGMに頼らず純粋にゲームの内容で勝負しようと言う、あまりにもストイックな姿勢さえうかがえる。

これだけなら、特別なルールだと思えば遊べない事もなく各キャラクターの前半のステージは難易度が高くなく楽しめる。
天風みさき(今泉昭彦画)のステージと橘みかん(ぽよよんろっく画)のステージは全体的に易し目であり、後述の「オーソドックス」なステージよりも先にやるといいだろう。
だが他のキャラクターは後半になるにつれ地獄に足を踏み入れていくことになる。

猫村いろは(okama画)のステージは説明書曰く「オーソドックス」であり最初に触れることになるだろう。
反射ブロック(ぶつけるとボールが急加速する)が敷き詰められたステージや低空にブロックを敷き詰めたステージ等「オーソドックス?」と思うようなステージが出てくる。
最終ステージではたくさんのブロックに守られた5つの敵ブロック(砲撃をしてきて弾にバーが当たるとミス)が待ちかまえている。
砲撃は基本的にバーが近くに来た時に行ってくるが、それ以外にも意味不明なタイミングで撃ってくることが有りパターンを確立できない。
敵の弾の落ちてくる位置と落ちてきたボールの位置が重なる、敵の弾を避けたら反対側にボールが飛んできて追いつけなくなった等の事故が多発する。
だが最初の方で貫通を引き当てればあっさりクリアできるため、最初に貫通を引き当てるまでやり直すのも良いだろう。つまりは運ゲーである。
正直あまり簡単なステージではないが本作では「オーソドックス」な構成であり、「オーソドックス=簡単」ではないので間違ってはいないだろう。

リオ(KEI画)のステージはブロックとボールのサイズが半分になるというもの。
ボールが小さいため見失いやすく、ブロックが小さくなった分ステージいっぱいにブロックを敷き詰めると言う迷惑なサービス精神が全開である。
ボールのコントロールが難しい本作では小さいブロックに狙って当てるのは難しく、ブロック崩しで良くある「後少しなのにブロックが中々消せない」苦しみを倍以上味わう事ができる。
反射ブロックが大量に設置されており加速した後にブロックにぶつかり回りボールを見失ってしまうステージやハードブロック(3回当てると壊れる)を95個敷き詰めただけ等のステージ構成も製作者の遊び心に溢れている。
だが大半のステージは貫通を引くとかなり楽になる。
最終ステージには砲撃が待ち構えているが貫通を引けばあっさりクリアできるため、やはり運ゲーである。

山邑カリナ(小梅けいと画)のステージはバーとブロックが丸いというもの。
説明書によると「バーもブロックも曲面のなので、どこに跳ね返るかわからない!?」という事だそうだが、曲面じゃなくてもわからないので些細な問題すぎない。
むしろ問題なのは敵ブロックを画面いっぱいに敷き詰めた為に弾が回避できず完全な運ゲーとなってしまっているステージが存在することだろう。

マール・キサラギ(しめ子画)のステージはタコの形をしたボスにボールを当てて倒せばクリアになるというもの。
このボスの形故に当てたら思いがけない方向に飛んで行ってしまったり、ボールを当てたら真下に落とされミスとなったり、後半になると無駄に硬くなりランダムに弾まで撃ってくる。
最終面では近距離に設置された事故要因となるハードブロックにハードブロックに守られた5つの敵ブロックと50発程当てないと倒せないボスとの耐久戦を強いられることになる。
砲撃のおかげでパターンが確立できず敵の弾やボスのボールのはじき返しによる事故が多発するため、むしろ必要なのは集中力よりも運かもしれない。
余談だが筆者はこのステージが最後まで残り、クリアに9時間もかかった。

蘭道鈴(黒星紅白画)のステージはキャラクターの設定を生かしトレジャーハンティングということでバーとボールとアイテムの回り以外が見えなくなっている。
終盤のステージではあの敵ブロックが暗闇から回避困難なステルス砲撃を仕掛けてくる。まともに回避するのは困難だが、貫通を使えばあっさりクリアできるため、最初に貫通が出なければリセットする戦法を取った方がいいだろう。
またしても運ゲーである。

一花麗流(西又葵画)のステージは全てのつぼみブロックにボールをぶつけて花を咲かせればクリアというもの。
ノルマ自体は変なものではないが、つぼみブロックが39個設置されたステージに87個のハードブロックで1個のつぼみブロックをガードしたステージ、
そして壊せない所に設置された敵ブロックからの砲撃を避けつつ、ボールを正確にコントロールしていかないといけないラスト2ステージと鬼帝らしい悪意に満ちたステージが満載である。
ボールコントロールが難しい本作において、細かいコントロールを要求してくる面も多く、耐久戦になりやすい構成のため更なる地獄に足を踏み入れるための修行の場には持って来いのステージだ。

真宮・エリザベス・つばさ(駒都えーじ画)のステージはコンボ(壁か天井かバーに当たるまでにボールがブロックに当たった回数)を指定の数を達成するというもの。
当然ブロックは当てれば壊れるので最初の1球で失敗したら必然的にやり直すことになる。
ブロック崩しらしくない事をやり続けるため、一体自分は何のゲームをやっているのかと自問自答することになるだろう。
要求コンボが厳しい面もあるがアイテムも砲撃もないので鬼帝にしては珍しく一切運が絡まず、攻略法をある程度確立できるのはブロック崩しらしいかもしれない。

水無瀬シズク(POP画)のステージはボールを当てると90度右に回転する矢印ブロックを全て指定の向きに合わせると言うもの。
ボールのコントロールが難しいこのゲームにおいて、このノルマはかなり厳しく矢印ブロックが丸いため当てたら思いがけない方向に飛んでいく。
更に恐ろしい事に指定の向きになった矢印ブロックはボールをぶつけると向きが変わってしまい再び3度当てて直さなければならないため、一つの矢印を揃えようとしたらボールが暴走し他の矢印が全てやり直しになったというような無限地獄にはまりやすい。
そしてステージが進むにつれ矢印ブロックの数が増えていき、最終面では壊せない位置に設置されている敵ブロックの砲撃を避けつつ、6つの矢印を揃えると言う悪夢のような構成が待ち構えている。

これらの地獄を乗り越え120ステージクリアするとスタッフロールもアナウンスもなくEXステージが解禁している。
これは適当に作ったようなもので、ランダムで今までのステージに使われた背景が設定され、ランダムにブロックが出てきてそれを延々と壊し続けると言うものである。
エンドレスなので終わりがなく残機がなくなるまで続けるのだが、何故かベストタイムが長くプレイした時間ではなく他のステージ同様最も短かったプレイ時間が記録されるとやる気の無さがうかがえる。
最終ステージであるステージ3を終えてもやはりスタッフロールは無かった。

この様にターゲットである大きなお友達どころかクソゲーマニアまで吹き飛ばしかねないテストプレイをしたか疑わしい難易度である。
クリアしたらゲットできるイラストも既に公式でサイトで公開済みのものであり絵目当てで買う価値はない。
更に言えばこのゲームはブロック崩しと言うより、敵の弾や取ると1ミスほぼ確定のバーの低速化等のアイテムなどを避けつつ、
ブロックから貫通やライフアップ等の有用なアイテムが降ってくるのを祈りながら、乱反射などの理不尽死という運要素の塊に
風味程度のゲーム性が加わったもので、とてもブロック崩し好きが買うものではない。
本作の評価点と言えばゲーム部分以外は割と快適な事だろうか。
ただしこのゲームはオートセーブではないためセーブをし忘れて鬼畜ステージをクリアし直しという賽の河原にはならないように気をつけて欲しい。

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ほぼすべてのステージを先行公開『ハローキティといっしょ! ブロッククラッシュ123!!』[外部リンク]