2012年 次点

概要    

名称シャイニングブレイドhttp://www.amazon.co.jp/dp/B005ZNJCJ2/[外部リンク]
ジャンルRPG
対応機種PSP
発売元セガ
開発元メディアビジョン
発売日2012年3月15日
価格UMD版6279円
DL版5600円
対象年齢CERO:B(12歳以上対象)

ティアーズ、ウィンド、ハーツから続く、TONYシャイニングシリーズ4作目。

ドラゴニア帝国によって大地から精霊の力が奪われ、混沌に包まれた世界。
ドラゴニアの目論みに気づいたクラントール王国に召喚された主人公レイジは、
霊的な力を刃に変えて戦う霊刃使い(ソウルブレイダー)として
、エルフの王女アルティナと共にドラゴンとの戦いに立ち上がる。

要点    

  • Tony氏がキャラデザを勤めるシャイニングシリーズ4作目。過去作のキャラクターも一部登場している(となっているが、むしろ味方はほぼ過去作のキャラクターしか居ない)。
  • 戦闘システムは『戦場のヴァルキュリア』シリーズの流用、及び若干発展させたSRPG「Britz」。
  • シナリオは全十章構成(内、十章はクリア後に行くことになる為、ゲーム本編自体は九章)。
  • 澤田プロデューサー曰く、「簡単すぎず難しすぎず、中盤辺りからやり応えが増す」との触れ込みだったが…

システム解説    

  • バトルシステム
    • SRPGの形式を取っているが、移動は「ムーブゲージ」を消費することで行う。
      • 「ロックオン&連撃」システムにより複数の敵を同時に攻撃したり、敵一体に集中して攻撃することが可能。
    • 他のメンバーと「デュオ」を組んで移動することもできる。
      • 組んだ相手はムーブゲージを消費することなく移動できるので、これを利用して長距離移動も可能。
    • 一部の敵は通常のHPの他にも特定の部位にHPが設定されており、これらを破壊することで弱点を出現させたりステータスを低下させたりできる。
      • ボーナスアイテムが貰えることも。
  • フォースソング
    • 歌姫(ローレライ)が歌う魔法の歌。フォースゲージが1以上、戦闘不能になっていない味方が1人以上いれば発動可能。
      • バトルフィールド全体に効果があり、味方や敵全体に何らかの効果を与える。
      • もちろん歌によって効果は違う。使用中はBGMがキャラの歌うソングに変化する。
    • 一部のボス敵が使用する特殊防壁「フォースフィールド」を打ち破る唯一の方法。
      • フォースフィールドはダメージを半減されてしまう厄介な防壁であるため、ここが一番の使い所。どんな歌でも発動すれば打ち破れるのでそこは公平。
      • 世界設定的に特殊な素養が必要とされており、全ての女性キャラが歌姫になれるわけではない。
    • ただし、フォースソングを歌っている最中の歌姫は攻撃・移動を含めたその他の行動が一切できなくなってしまう。
      • 歌姫が倒されると当然効果がなくなる。その上注目を引いてしまうため、発動中は優先的に敵から狙われるようになってしまう。

評価点    

  • イラストレーターのTony氏による、魅力的なキャラクターデザインは好評である。
    • …というか、恐らくこのゲームの購入者のほとんどがTony氏目当てで買っていると推測される。
  • 音楽は『聖剣伝説』シリーズのBGMも手がけた菊田裕樹氏が担当。
    • 当然質は良いのだが、フォースソングの存在の為、やや影が薄め。
  • キャラソンとして見るなら、歌姫によるフォースソングの出来は良い。
  • バグはほとんど存在せず、操作性も良好でサクサク進められる。
  • 本編クリア前のデータがあれば、攻略可能キャラ全員のエンディングが見られる。
    • 逆に言えば、個別エンディング自体の薄さもあって達成感が無いが…。

バトルシステム    

  • 全編に渡り、敵が弱い
    • これに尽きる。ボスも例外ではない。運用をしっかりしていれば通常の戦闘で味方キャラが倒されることがほとんど無い。
    • 最序盤は味方も弱い・少ないが、味方は強くなっても敵の強さがそれについてこないので、進めていく内に作業ゲーとなっていく。
      • プロデューサーの発言とは真逆。形容するなら、「最初から最後までチュートリアル」である。
    • 仲間になるキャラ20人全員を平均的に育てていってもどうにでもなる。特定のキャラだけ育てれば、戦闘が一方的な虐殺になる。
      • この問題により、システムのほとんどが「装備を強化したりパンを利用したりすると、ますますヌルゲーになる」という悪い方向に働いている。
  • 味方一人を引き連れて、同時に移動出来るデュオ(戦ヴァル3で言えば、クルトの直接指揮が誰でも使える)の問題。
    • 利便性は大きいかも知れないが、この敵の弱さでが採用された為、味方の戦力が整ってくる三章辺りからは最初のターンで敵が壊滅出来てしまう。
      • 機動力のあるキャラで火力のあるキャラをデュオで敵の近くまで運び、運ばれたキャラが即座に範囲攻撃。雑魚戦はこれでカタが付く。
  • 味方キャラ間のバランスがおかしい
    • 二章序盤までに仲間になる面子(レイジ、リック、フェンリル、アルティナ、エルミナ)だけで十分。
      • 特に、リックとフェンリルは後に強制出撃のクエストがある、アルティナとエルミナは歌姫になるキャラと、既に重要な役割のキャラが固まっている。
    • また後述のケルベロス以外の仲間に関しては、存在自体に疑問が持たれる。(仲間の加入イベント自体が強引過ぎるものばかりという問題もあるが)
      • 回復役はアルティナとエルミナで十分であるため、回復魔法特化型の龍那は入れるまでもない。
      • 典型的な守備特化タイプの剛龍鬼やクララクランを使うよりは硬くて機動力もあるフェンリルを使った方が良いし、何より壁役はレイジとリックで間に合う。
      • リンリンはスティールアタック(敵からアイテムを奪う)が基本的にちょっと先に進めば普通に入手できるアイテムばかりである為、パーティに入れる意味も薄い。
    • 性能が被っているキャラが多いことも問題で、中盤に仲間になるガデムはフェンリルと性能がほとんど一緒。
      • イサリはリック(リックのフォームがフィリアムジェムの時。後述)と被っていたり、ディランに至っては他の戦士系キャラと比べたらいいとこ無しである。
      • デュオ役に適当であるキャラとパワータイプの誰かが力押しすればどうにでもなるので、
        素早いが柔らかく火力も無いスピードタイプのラナと刃九郎の出番は無い。
  • バランスブレイカー、ケルベロス
    • 防御力に乏しいが、火力や攻撃手段の性能の良さがトップクラスで、中距離から適当に攻撃するだけで雑魚もボスも速攻で殲滅出来る。
      • 二章の終わり頃という本当の序盤で加入する為、加入直後から使い続ければ戦闘が完全に作業と化す。
    • 通常攻撃が連続攻撃であるためフォースゲージ自体が簡単に溜まり、リンクアタック(連携攻撃)への参加も容易なので1ターン目に最大に出来る。
      • 燃費の悪さがほとんどデメリットになっていない。
    • 一応、攻撃直後にムーブが回復して更に再行動が出来るというとんでもない能力を持てるミスティというキャラも居るが、それが出来るのはクリア後。
  • フォームチェンジがあまり役に立たない
    • サクヤ、リック、ケルベロスはフォーム(モード)チェンジで、キャラ性能を切り替えることが出来るのだが・・・
    • サクヤは初期フォームのノワール(器用貧乏)、グリューネ(いわゆる守備特化型で足が遅い、デュオを使うほど攻撃性能が良いわけでもない)が使いにくい。
    • リックに至っては三つの内、戦士型のアーデットしか使えない。魔法戦士型のマナフレア、砲撃型のフィリアムは完全に他のキャラの下位互換である。
    • ケルベロスだけは、モードによって能力が上昇するだけなのでどんなモードにしても役に立つ。
      • ただし、発売当時の雑誌に掲載されているパスワードを使用する必要がある。
      • 一部のパスワードは、現在公式HPでも確認可能。
  • 敵のAIがおかしい。
    • こちらの魔法系キャラが近くに居るのに、そのキャラをスルーして遠くの戦士系キャラを攻撃することも多い。
    • 戦闘には高さの概念もあるのだが、AIがそれを考慮していないので、ボスですら高台に登ることでハメ殺しが可能。
  • 演出面の不足。
    • 戦闘中のキャラクターのモーションの動きが明らかに足りない。
    • 魔法などの演出が地味な為、爽快感にも乏しい。
      • リック(アーデット)のダンシングソードが端緒な例であろう。

フォースソング    

  • ゲーム、及びキャラの雰囲気にまるで合っていない。
    • 早い話が、ほとんどの曲が大衆音楽(要するにJ-POP)である。エルフ族に伝わる古の歌とされる曲もJ-POPである。
      • 事前情報でも歌の内容は明かされていなかった為、大抵のプレイヤーはこのミスマッチに拍子抜けすることになった。
    • しかも歌っているのはキャラではなく、その声優自身である(つまり、演技が入っていない)。
      • 声優マニアでもない限り、キャラとのギャップに違和感を覚えるだろう。
      • 『里見の謎』が分かる人なら、そのラスボス戦を想像してもらうと分かりやすい。
      • もっとも、そのラスボス戦が速攻で終わる『里見の謎』と違い、こちらは一度フォースソングが発動すればそれなりに長く聞くことになる。
    • 聞きたくないのならば、フォースフィールドを無視してでもフォースソングを使わなければいいという話になる。
      • だが、敵側の歌姫によって強制的にフォースソングを聞かされることになる戦闘がある。
  • キャラ毎のフォースソングの性能差がひどい。
    • 味方補助の面では、「蒼き清浄なる歌」で味方全体回復が出来るエルミナと「翠の森の守護者」で敵の攻撃命中率が大幅に下がるアルティナが群を抜いている。
      • 普通に進めるだけでも敵を軽くなぎ倒せる以上、パラメータアップ系のフォースソングはほぼ不要で一度使ったらおしまいだろう。
    • ここでもミスティが「夏色のマーメイド(味方キャラクターの複数回アタックの攻撃回数と攻撃力がアップ)」というやたら性能の良い歌を覚える。
      • が、これもクリア後に使えるようになる歌である。

シナリオ    

  • ブレイドのシナリオは全体だけ見れば、侵略戦争で様々な国を壊滅させている帝国に主人公達が立ち向かうと言う王道展開。
  • 主人公のレイジは現実世界の日本(に近い世界)、エルデから召喚された人物だが、ゲーム開始時点で既に召喚された異世界に馴染みきっている。
    • これは、レイジが異世界に召喚されてから馴染むまでのなれそめが何故か小説版に回されている為である。ゲーム中では回想で軽く触れるだけ。
      • そういう場面こそオープニングでやるべきでは…?
    • この後、ゲーム開始前にレイジが異世界で知り合ったことになっている人物(ローゼリンデ)の話題も出てくるのだが、はっきり言って混乱する。
  • 「ヴァイスリッター」「白龍教団」「黒龍教団」「ルミナスナイツ」等の過去作の固有名詞が乱発される会話がある。
    • 新参のプレイヤーに混乱を招くのだが、その固有名詞が物語に直接関わることはないので、わざわざその固有名詞を出す必要があったのかは疑問が残る。
  • ストーリー展開は基本的に、
    • 1.「○○が△△で襲われているので助けに行こう!」→○○が仲間になる
    • 2.「進軍したら敵に包囲された!絶体絶命!」→「突如現れた○○が包囲網を突破してくれた!」→○○が仲間になる
    • 3.Aと因縁がある敵の△△が登場→A「△△(△△の名前を絶叫)ー!!」B「落ち着け!」C「冷静になれ!」→△△と戦い、負けた△△が撤退
      • …このテンプレ展開の繰り返しである。
    • 3に関しては、レイジ、リック、フェンリルがそれぞれ帝国側にローゼリンデ、アルベリッヒ、スルトという因縁のある人物が居る。
      • ローゼリンデが登場すればレイジが絶叫してリックとフェンリルがそれを止める。
      • アルベリッヒが登場すればリックが絶叫してレイジとフェンリルがそれを止める。
      • スルトが登場すればフェンリルが絶叫してレイジとリックがそれを止める。コントか何かか?
  • 上記の通り、負けたボスが撤退するというパターンが繰り返される。
    • スルトとスレイプニルというボスキャラに至っては三回も逃走する(他の帝国幹部の逃走回数の内訳はアルベリッヒが二回でローゼリンデとファフナーが一回)。
    • その割にはバルドルという帝国幹部と戦う機会は無い。
      • スルトかスレイプニル戦から一回くらい出番を回してやってもよかったのでは。
  • 「○○国が帝国に落とされて国王が死んだ」、などと言う台詞は飛び交うが、その場面が実際に映ることは無い。
    • また、味方やNPCがプレイヤー視点で死亡するイベントは一切無い。 
      • つまり、戦争モノのシナリオなのに臭い物にはフタと言うやり方で、ショッキングなシーンを省いたシナリオを書いてしまっている。
      • 壊滅して誰も居なくなった街に主人公達が立ちすくむイベントこそあるが、それだけである。
  • 前作のハーツに登場した三人娘がブレイドでは帝国の拷問を受けて死亡しているが、その内二人はゲーム開始時点で生き返っている。
    • 残った一人は、中盤でアルベリッヒの手により、リック(ハーツの主人公)の目の前で破壊された魂の結晶的なもの(ソウルクリスタル)が投げ捨てられる。
      • それでも結局生き返り、カタルシスが台無しになる。
  • このゲームのキャッチコピーは「心に響くRPG」であるが、以上のような状態で誰の心に響くのだろうか?
    • 過去作プレイヤーには別の意味で響いたのかもしれない。
  • 終盤、ラスボスがこんな台詞を言う。
    • 「……「シャイニング・ブレイド」か。それなりに楽しませてくれたな。だが、そろそろ飽きた。」
      • …ここまで進めたプレイヤーの心境を代弁しているのかもしれない。

キャラクター    

  • サクヤという味方キャラに関するスタッフの暴走っぷりが酷い。
    • サクヤはレイジが通っている学園の女教師で、異世界では解放戦線の隊長という設定。
    • その正体は次元を越えて世界の光と闇のバランスを保つ役割を担う調律者、と言う、上手く扱わないと厨二キャラ扱いされてもおかしくない立場の人物。
      • また、前述の三人娘を生き返らせたのもサクヤであり、ほぼ万能に近い力を持っている。
      • 「バランス」の為に過去作のウィンドの主人公に対して仮面の騎士ファフナーとして正体を隠して帝国に潜入しろという指示も出していた。
    • このようなキャラは、内面描写で自分が行っている行為に葛藤を起こしていることをプレイヤーに伝えなければウザキャラになってしまう。
      • が、あろうことか葛藤しているという描写をイベントではなくパーソナリティ(個人で持っている能力のようなもの)で表現。
      • イベントで見る限りは「バランス、バランスと騒ぎながら平然と非道な行為を行う女」になってしまった。
      • 生命に関する倫理観を語るシーンもあるが、シナリオが上記の状態である上に自身が三人娘復活により命の重さを軽くしている為に、説得力がまるで無い。
    • 以上の点からブレイドは公式による一次創作の作品であるにも関わらず、サクヤはスタッフのいわゆるメアリー・スーであると揶揄された。
      • ハーツの頃から登場し、長らく引っ張られているキャラではあるが、公式人気投票ではブレイドが初出のアルティナに1位を取られ、2位であった。
  • 味方キャラは基本的に登場して仲間になれば後はシナリオに絡むことが無くなり、空気と化す。
    • 歌姫については歌姫として覚醒するイベントが用意されているが、それが終わればやはり空気と化す。
      • アルティナは序盤に登場して早々に歌姫になった為、後半は居るのか居ないのか分からない状態になっていた。
  • シナリオに関わってるキャラがマシかと言うとそうでもなく、「喋れば喋るほど株が下がる」仕様になっている。
    • サクヤの指示で帝国に入り、結果的に虐殺に荷担したウィンドの主人公にしたって、正体が明かされた後は上から目線でレイジに話しかけてくるだけ。
      • 反省や後悔の素振りは無い。アルティナが人気投票でサクヤに勝てたのは、そういうことなのかもしれない。
    • ウィンドの主人公に対する周りの反応もおかしい。
      • 「○○じゃない」「無事だったのか」のみ。……少し前まで敵として戦ってたんだから、他に言うことがあるんじゃないのか?
    • 唯一の例外は剛龍鬼。
      • 巨体を持つ竜人のキャラで、「天然だが気は優しくて力持ち」を地で行くストレートなキャラであるが、やはりゲーム後半では空気である。
  • 帝国側のキャラも酷い。
    • 先に触れた通り、ほぼ全員共通で、弱い、すぐ撤退するというヘタれた特徴を持つ。
    • 帝国側視点の時の会話シーンでは、知性派キャラ(アルベリッヒ)が脳筋キャラ(スルトやスレイプニル)をからかうという80年代のコントのような会話しかしない。
      • そのアルベリッヒにしても、前述の三人娘の一人のソウルクリスタルをこちらに投げ込み、そのままサクヤに復活させるというおざなりな行動を取る。
      • とても知性派とは言いがたい。他の帝国幹部が脳筋や平均的なキャラしか居ないから相対的に知性派であるとでも言いたいのか。
    • 最も悲惨なのはスレイプニル。一章でエルミナを追いかけ回しているところにレイジが現れ、そのまま追っ払われる。
      • 帝国将軍クラスのキャラであるという設定にも関わらず噛ませ犬ポジションにされてしまった。
  • 帝国でまともな戦力だと言えるのはスルトくらいで(それでも敵AIがアレなせいで強いとは言えない)結果的にレイジ達一小隊(5~25人)に壊滅させられる。
    • 実際に戦うと何故他の国に対して侵略戦争など仕掛けたのか無謀にすら思える戦力だが、ゲーム開始時点できっちり三つの国を陥落させている。
    • その内の一つは過去作のソウル2とウィンドクロスに登場したクラントール王国、残りの二つはティアーズに登場したベスティア王国、ルーンベール王国。
      • 時系列的にブレイドの直前であるウィンドクロスにおいては、その主人公勢がクラントールに駐留しているのだが、何故か居なかったことになっている。
      • ルーンベールはティアーズに登場した聖騎士団と個人でも相当な戦闘力を持っている剣士の王子と魔道士の王女、
        ベスティアはティアーズの終盤ボス、及びシャイニングロードで活躍する、獣王十二将と呼ばれる十二人の戦士とそれ以上の力を持っている国王がおり
        両国とも、とてもブレイドの帝国軍に負けるとは思えない戦力を保持しているはずなのだが……。
  • 過去作を無視しているような矛盾した設定が散見される。
    • ルーンベールの聖騎士団長と王子、ベスティアの国王はブレイド作中で明確に死亡したことが伝えられ、他は生死不明扱いである。
      • ルーンベールの王女は登場し、国の危機を救う為に仲間になるが、ティアーズに登場したベスティアの王女は国が一大事であるにも関わらず出てこない。
      • しかしウィンドに登場した獣王十二将の一人の弟(刃九郎)は出てきて仲間になるなど、よく分からないことになっている。
    • ウィンドクロスにも登場しているエルミナが作中で男嫌いを克服しているにも関わらず、ブレイドでは男嫌いのまま登場。
      • 同じくロウエン(獣人)が同一人物とされるディラン(人間)の姿でブレイドに唐突に出てくる。
      • その上、旧知の関係である(明言されていないがロウエン=ディランを知っている可能性も高い)はずの刃九郎がディランをスルー。
    • 当たり前だが、ブレイドから入った新参からしてみれば、このような過去作が絡んでいるネタが出てくると「何が起こっているのか分からない」状態になる。
      • これらに関する説明なんてゲーム中一言も入らないし……。
    • ネットで調べようにも、ウィンドクロス以前のシャイニングシリーズの公式サイトは既に削除されている。
      • 過去作を推したいのか、過去作を黒歴史として葬りたいのかどっちなのか?
  • 攻略可能キャラの数が少ない。
    • 個別EDが用意されている攻略可能な女性キャラが、NPC含めた全女性キャラ18人中6人(アルティナ、エルミナ、ローゼリンデ、ミスティ、サクヤ、ユキヒメ) 。
      • サクヤも個別EDがあるが、スタッフがサクヤを嫁に出したくないのか、妙にギャグ調で攻略と言っていいのか微妙なED。
      • しかも過去作では男性キャラ(刃九郎とか獣人含む)すら攻略出来ていたので、それも踏まえるとNPC含めた全味方キャラ24人中6人はものすごく少ない。
    • なぜこんなに少ないかというと、 「男性キャラ+メカ(ケルベロス)+過去作で攻略可能だった女性キャラ」がブレイドでは攻略不可能になっているから。
      • 当然、新参プレイヤーにとっては攻略不可能な女性キャラが何故出来ないのかが分からない。
      • しかも過去作の公式サイトが削除されているのだから、誰が過去作キャラなのか公式に頼っても調べようが無い。
  • ゲームとしては成立してはいるものの、キャラゲーとしても微妙な、ゲームとしての存在意義が限りなく希薄であるライト型クソゲー、いわゆる「ゲー無」である。
    • 実際、ゲーム単体で出すと言うよりマルチメディア展開で売り出すというやり方を進めているらしいが、それにしてもこの出来は……。

選評1に対する異論    

シャイニングブレイド(以下シャブレ)評価

Tony画による美少女キャラと人気声優による演技は文句無しで売りに出来るレベル
曲も良い、キャラソンに比べ影が薄いとの意見があるが
ゲーム曲は基本BGMであり、強く主張しないが印象に残るのが良曲である、良い仕事だと評価出来る

キャラソンは言われている通り出来自体は良い
シャブレの世界が現代文明が滅んだ後である設定を考慮するとJ-POPでも世界観に合っている
J-POPが子守唄はおかしいとの意見だが、指摘した人は子守唄を歌う時に伴奏付きで熱唱するのか?と逆にツッコんでしまう

ストーリー・世界観
・古の英雄王の血を引く勇者レイジ(主人公)が王国に伝わる霊刀雪姫(美少女の姿になり攻略ヒロインの一人)と共に
 闇の竜王の復活を企むドラゴニア帝国と闇の竜王を倒すというわかりやすい話
・過去作の知識がないプレイヤーにとってはネタ的なツッコミ所はあるが矛盾は無い
・問題点に挙げられている所は過去作全てを網羅し、設定資料や小説などを読み込んでいる
 マニアが議論するレベルであり、ゲーム自体の評価に影響する事はない
 むしろ新規や一般人には理解不能

戦闘
・低難易度に調整されており、快適にストーリーを進められる
・原画を上手く再現した3Dモデルのキャラを好きに操作し、鑑賞出来る
・カットイン演出や、人気声優の演技によるボイスが豊富
・自分の好きなキャラを活躍させて楽しむ事が出来るが
 中盤以降単純に強いキャラを突撃させれば勝てる訳ではないバランス調整
 バランスブレイカーとされたケルベロスでも単騎突入は無謀
・前衛をボスに張り付かせ、回復などで支援し、後衛が弱点を攻撃などの工夫は必要
・キャラ差やフォースソングの効果の違いはあるが、好きなキャラを活躍させられる難易度調整なので問題無い

キャラ
・Aの宿敵が出現するとAが猪突してBCが静止
 Bの宿敵が出現するとBが猪突してACが静止との指摘だが
 現実では他人の事は冷静に対応出来るが自分の事になると感情的になる人は普通にいる
 危機対応マニュアルでも、他人の事案は自分事として親身に、自分の事案は他人事として冷静に対応すると書いてあるものが実在する
・サクヤについてだが、世界が破滅しないようにバランスをとる神のような役割の神器の一つ
 人間の神器(他に妖精・竜などの神器が存在する)である為、人間らしく神のような調律者としての行為に疑問をもち悩む
 調律者や解放軍のリーダーとしての立場上、部下であり人間である主人公にも気軽に相談出来ない
 これは自然な設定といえる、死者をソウルブレイドとして復活させる話は、当事者が肯定しているので問題無い
・ローゼリンデとファフナー
 救出後のローゼリンデがEDまで鬱なのは、強制的ではあるが死者の魂を闇の竜王に捧げる為に
 戦場で魂を集めさせられていたから(容姿通り北欧神話のワルキューレっぽい仕事)
 ファフナー(過去作の主人公、心剣士カイト)の目的はサクヤの指示で帝国に潜入し
 ローゼリンデを守り、封印された心を取り戻す事
 カイトは任務を達成している上、二人が主人公達以外と直接戦闘する描写は無いので
 帝国の虐殺に加担したとは言えない、カイトが後悔せず普通の態度なのは矛盾していない
 救出タイミングも、心を取り戻したローゼリンデが死者の魂を涙を流して集めるアニメムービーが
 挿入される形で丁寧に説明があった後の戦闘後であり的確と理解できる
・ツッコミたいのは、普段から胸や抜群のプロポーションを強調し
 階段の数段下を付いて歩けばパンツ見放題のミニスカ
 ヘソ出し、腰までのスリット、戦闘で激しく動けばパンモロ・ポロリ放題の
 姫や女王や聖職者や学園のマドンナ達の服装だと言いたい
・あと、他ゲーならメインヒロイン級の美少女達に慕われる主人公レイジ爆発しろ

EDについて
・攻略不可キャラは過去作の攻略ヒロインの為、攻略可能ならNTRで大反発必至なので妥当な判断
・歌姫の一人トウカEDが無いのは過去作ヒロインだから妥当
・サクヤEDについては、個人に深く肩入れすると調律者としての立場上
 世界のバランスに関わる大問題になるので攻略不可は妥当

結論
シャイニングブレイドはRPG・アドベンチャー・ギャルゲー・声優ゲー・キャラゲー
などの要素を包括した良質のゲーム

選評    

選評案その1    

シャイニングシリーズ最新作として発売された「シャイニング・ブレイド」
キャラクターデザインにTony、音楽に菊田裕樹、
ボーカル曲(フォースソング)にElementsGardenを迎え、
さらに声優陣も水樹奈々、田村ゆかり、堀江由衣、白石涼子、
保志総一朗、神谷浩史とかなり豪華な布陣である。
しかしこの厚いスタッフに対してゲームそのものは非常に薄いものだった。

崩壊間際の世界を現代(に似た世界)から呼び出された男子高校生レイジが、
特殊な刀を握り仲間とともに救うという王道RPG。
複数の女性キャラクターとのEDが用意されているため、
軽いギャルゲー要素も含まれている。

主人公を呼び出した巫女ローゼリンデや国はすでに敵の手に落ち、
主人公が敗走しているところからゲームスタート。
しかし稀に挟まれる回想は呼び出された瞬間と敗走に追い込まれる場面ばかりのため、
レイジとローゼリンデが仲良くなるまでの話は3ヶ月先の小説版まで描かれることはない。
だがレイジは彼女のことで何度も悩み思い入れが強いこともわかるのだが、
プレイヤーはローゼリンデってどんな娘なの?と思い続けてストーリーを追う羽目になる。

またメインストーリーに絡む男性キャラ全員に、強く執着している敵キャラがいる。
レイジは先に上げたローゼリンデ、
ライバル?リックには幼馴染を殺したアルベリッヒ、
副隊長フェンリルには元同胞スルトといったところなのだが、
全員がその相手に関してのみ暴走する。
結果、1人が熱くなり残り2人がそれを諌めるという図が何度も繰り返されるのだ。
各敵キャラとの戦闘は3回ずつあり、3人分で計9回も見ることになる。
全10章(1章はプロローグ、10章はクリア後)のストーリーを考えると
この回数の多さは異常である。
しかも直接戦闘になる敵幹部キャラは4名なので、
敵との戦いは必ずといっていいほど
「(宿敵の名前)!!!!」「落ち着け(味方の名前)」
という流れになってしまう。
ちなみに「お前が言うな」というツッコミはプレイヤーに丸投げ。
こういう時くらい大勢いる女性キャラを使えばいいのに…。

そしてこの敵も敵で、昭和の悪役かと言いたくなるくらい仲が悪い。
しかも互いに面と向かって皮肉を言い合うコントを繰り広げているのである。
こんな連中に滅ぼされかける世界というのはあんまりではないだろうか。

この作品ではローゼリンデも含め使用出来るキャラが22名、
そして武器となるキャラが4名の26名が味方として存在しているが、
内新キャラはわずかレイジ、フェンリル、ローゼリンデ、アルティナの4名しか居ない。
女性18名にもかかわらずレイジの明確な攻略対象となるのは5名。
メインヒロインの1人であるはずのトウカはすでに過去作で攻略されているためか、
個別EDはあるものの「あなたは俺の初恋でした」で終わってしまう。
満を持しての登場となったサクヤには、
ギャグ調でほっぺにチューされただけでおしまいだ。
一応前作主人公にあたるリックにもヒロインたちと同段階の好感度はあるので、
個別EDだけで言えば合計8名になる。
しかしこの好感度も「一緒に戦闘に出て、一緒に攻撃する」だけでグングン上昇する。
仕様通りと言えばそれまでのことではあるのだが、
リックはおろかフェンリルよりも
メインストーリーに絡まない攻略対象が半数になるという大事故。
またそれ以外の過去作キャラに至っては
今回メインキャラに縁者がいる数名を除いてただ仲間にいるだけという扱い。
にも関わらず、過去作のキャラや出来事、単語は解説も説明もなしに登場し、
新規プレイヤーはおきざりにしていく。
とはいえ過去作からのプレイヤーには、
キャラの改悪や抹殺・抹消という攻撃が待ち構えているという隙を生じぬ二段構え。
キャラクターゲームに有るまじき、キャラの使い捨てである。

またシナリオにおいて一際香ばしさを発揮するのが、サクヤというキャラクターである。
キャラデザも声優も人気なこのキャラだが、
前作ハーツではメインキャラ詐欺をかましていたため、
今回では「第二の主人公」ということでファンは彼女の活躍を楽しみに待っていた。
しかし彼女は、まさかのメアリー・スーキャラクターだったのである。
古代人の末裔であり特殊な力がある彼女は、それ故に特有の知識や悩みを持つのだが、
それがあることを匂わせるだけで何なのかは教えてはくれない。
選択肢で「教えてください」や「頼ってください」を選べば好感度が下がる有様である。
またシナリオにおいても、
ローゼリンデが敵の手から逃れることが出来たのはレイジの力ではなく
サクヤが前々から仕組んでいたからというオチを持って来たり、
死んだ幼馴染の結晶化した魂をぞんざいに扱われ怒りに燃えるリックの前で
他の幼馴染と同様にあっけなく蘇生したりと、
ことごとく燃える場面でプレイヤーを萎えさせていった。

そして戦闘だが、これがなんともヌルい。
システムが似ているとされる「戦場のヴァルキュリア」とは似ても似つかぬレベルである。
キャラクターの性能調整も悪く、
中射程で複数回攻撃できるケルベロスが頭ひとつ抜けて強く、
防御・魔防が低かったり、回復メインのキャラは非常に使いづらい。
またサクヤとリックが使える「フォームチェンジ」も各フォームの性能差がひどく、
リックに至っては3つの内2つは他キャラの下位互換である。
しかしながらどのキャラクターを使っても
ライトユーザーがクリア出来るほどにヌルいバランスになっている。
1戦闘限りの増強アイテムである「パン」や属性毎装備である「アーキテクト」、
必殺技「フォース」の強化というバリエーション豊かなシステムも
この低いハードルでは死んだも同然である。
さらに戦闘において重要とされる「フォースソング」の存在。
フォースソング自体の性能もマチマチで、
毎ターン回復の歌、敵命中率低下の歌が強い一方、
敵防御・魔防低下の歌は効果をあまり実感できない。
しかしこれもまた、バランス上どの歌を使ってもクリアできるようになっている。
ライトユーザー向けとして正しいのかもしれないが、
使うキャラクターを固め、行動のパターン化を行えば、
戦闘はただの作業になること請け合いである。
そしてこのフォースソング、先に上げた通り、ElementsGardenによるものである。
キャラクターソングとしては及第点以上の出来だが、
仮にも「古代より伝わる歌」であるため雰囲気に合わないと感じる人もいる。
確かにエルフに伝わる子守唄が明るいJ-POPだったり、
地中から見つかった楽譜が萌えソングだったりするので致し方ないだろう。
裏設定的に舞台エンディアスは「end earth」が語源なため
現代=古代という解釈もできなくもないが、
そもそもその語源もゲーム本編中で明かされることはないので
プレイヤーにその解釈を求めるのも無茶な話である。
またラスボス戦後のイベント戦闘ではレイジの持つ刀に力を与える歌を歌うのだが、
こちらも女性アイドルグループのような曲で間違っても燃える曲ではない。
更にレイジが決起する場面で声優の歌う挿入歌が入るのだが、
こちらはあまりにも唐突すぎて熱くなるべきところで笑いがこみ上げる始末。
歌自体の出来は悪くないはずなのに、お寒い演出になってしまう場面が数多くあった。

良く言えば対象層に合わせた、悪く言えば歯ごたえのない戦闘、
新規にも継続にも優しくない上にコントのようなシナリオ、
使い所を誤っているといいたくなる曲たち…。
クリア後の達成感も薄く、
フィギュアやキャラソンのために「キャラ」と「ストーリー」を知るためだけのものと言えよう。

終盤、ラスボスがこんな台詞を言う。
「……「シャイニング・ブレイド」か。それなりに楽しませてくれたな。
 だが、そろそろ飽きた。」
…ここまで進めたプレイヤーの心境を代弁しているのかもしれない。