名称 | 超名作推理アドベンチャーDS レイモンド・チャンドラー原作 さらば愛しき女よ | |
ジャンル | 超推理アドベンチャー | |
対応機種 | ニンテンドーDS | |
メーカー | フリュー | |
発売日 | 2009年5月28日 | |
価格 | 5,040円(税込) | |
対象年齢 | CERO:B |
辞書によれば、すぐれた作品、有名な製作物に「名作」の称号は与えられる。
自身の原作に「名作」を超えた「超名作」と銘打たれ、かのレイモンド・チャンドラーも天国でさぞかし困惑してるであろう。
5月の終わりにフリューから発売された自称「超名作推理アドベンチャーDS レイモンド・チャンドラー原作 さらば愛しき女よ」。
これ原作を知っているかどうかはさほど重要なことじゃないよ…本当に酷いからね。
イベント絵は、例えれば中学生がお絵かき掲示板で遊んだレベル。
単なる下手な絵のゲームならまだマシだった。
下手に加えて、アジアンテイストなタッチで描かれたキャラが、次のシーンでは何の脈絡もなく萌えキャラ風に描かれているといった自由っぷりが酷い。
自由といえば、ゲームで語られる物語りは、本来登場しなくてはならない重要人物が出てこないという原作改編っぷりで、
つじつまを合わせる気もなし。メッセージスキップ機能、バックログ機能とかもちろんなしのオールナッシング!!
なぜか超名作な原作を書き直しちまったシナリオは、原作とは程遠い面白さゼロの素人の作文でゲームクリアまで1時間。
1時間だよ。原作の小説を読むより遥かに早く終わる…って、どうこれ?なかなか凄いでしょ?
あと、よくわからないけど、たぶん話題作ろうとしたんだろうね。
このゲーム、お笑い物まね芸人『山本高広』を主人公の声優に起用してんのよ。キターーーー!!って言う人。
でもキターーーー!!を言わないので誰だか全くわからず、主人公の語りは素人の棒読みになってる。
そうそう。ジャケットには善良な消費者を騙すためなのか、こんな怪しい文言が…
あなたは本当の名作を知っていますか?
あなたは世界で一番有名な探偵を知っていますか?
あなたは本当のハードボイルドを知っていますか?
あなたは…知っていますか?…知っていますか?…知っていますか?
って知らんわ!!だいたい一番有名な探偵はシャーロックホームズとかじゃないんか!
…まあ、こんな昭和時代にありがちなインチキ商売に引っ掛かる人も少ないわけで。
クソを語る者も少なく、そのクソさを確かめる人もいない…しかし真のクソゲーとはこういうものかもしれない。
そう、まるで日陰の石の裏側に蠢く気持ち悪い虫のように息を潜めてる。
クソゲー不況というけれど、いまだ発掘されていないクソゲーが存在することを学んだよ。
いや、石の裏側は見ても不快になるだけで、人生にとって何のプラスもないんだけどね。