2011年 次点
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節電がブームとなっている昨今、今年の携帯KOTYは文字数を節約し、エコな総評を書かせていただく。
早速だが今年の携帯機KOTY、大賞作品を紹介するとしよう。
「ヱヴァンゲリヲン新劇場版 3nd Impact」である。
このゲーム、9月29日にバンダイナムコゲームスから発売されたリズムアクション、所謂音ゲーである。
収録曲数30曲。ただし同じ曲のアレンジが内半分近くを占める。
音ゲーとしてはある程度成立していてそれなりに面白い使徒セッション以外は、
目押し&アナログパッド微調整必須で、「音を消したほうがスコアが伸びる」とまで言われるCall of Fourteen、
判断しづらい&判断速度が速すぎるAT、何故かつまらなくハードで謎弱体化するHEX、
とにかく赤くてバーが見えないNumber5/Beastie Girl、もはや音ゲーというより目押しアクションなTeardrop、
要は見づらい、わかりづらい、音ゲーとしてのゲーム性が薄いと3拍子揃っての音ゲー否定である。
ちなみにハードクリアまでだいたい4〜6時間。ソフトの値段は6280円。DL版も一緒である。
キャラゲーとして大切な(というかこれさえ良ければ他が悪くても許されるレベルの)ギャラリーも、公式とは思えないお粗末なものだ。
まずなぜギャラリーの3分の1ほど(そもそも18枚しかないが)をキャラ弁画像が占めているのだろうか。
しかもクオリティもキャラ選も微妙、ペンペン以外は総じて謎の食材が大量に存在していたり、キャラクターにもお弁当にも失礼なレベルである。
他のギャラリーはというと、徹底的なレイびいきだったり(1枚除いてクオリティは微妙)、並べただけ感満載のエヴァ画像。
キャラゲーのギャラリーとしての価値も、2枚ほどを除いてほぼ皆無である。正直エヴァ機体の方はpixivで検索したほうがいい画像は多い。
基本クソゲーが多いエヴァゲーだが、こちらは3年前次点に入ったぷちえヴぁを超え、ゲームがおまけでも不要なものとなってしまった。
実際ゲーム以外のスペシャルBOXの中身の評価はそれなりに高いのがなんとも言えない。
一番最初に大賞を紹介したのは、今年KOTYに値するクソゲーが、2本しかないからだ。
次に紹介するのは、今年の次点となった1本のクソゲーである。
2月3日発売、ベストメディア制作、PSP(Network専売)「対戦チンチロリン」である。
まずこのタイトルを聞いて、「チンチロリンをゲームでやる意味があるの?」と思った方、ご名答である。
実際問題、480円するこのゲームを買うより、その金で100均に行き、茶碗とサイコロを買ったほうが大変安上がりである。
持ち点が4人中3人0になるまで終わらない、しかもCPUの内2人は初期5000点持ちで、毎回300程度しか賭けない。(一応一人は後半大金で賭けに出ることもある)
効果音なし。ゲーム中のBGMは全1種類。現実のほうはサイコロの音がするというのに。
ちなみにサイコロの各々の出目の確率は(1,3,4,6)=それぞれ8分の1、(2,5)=それぞれ8分の2である。
2か5の出る確率が他の4つのどれかが出る確率より倍高いのである。まさかのカイジびっくりイカサマサイコロである。
ゲームの存在意義がないとは、まさにこのことだろう。
ドブに捨てる金額が480円で済むので、惜しくも大賞とはならなかったが。
さて、2本の紹介が終わった所で、まとめに入るとしよう。
今年は携帯機群雄割拠だった昨年と違い、とても平和な1年となった。
携帯機新機種が2種類も出たにもかかわらず、その2つからはクソゲーはなかった。
果たして、どのメーカーもクソゲーを作ってはいけない、と思っているのであろうか。
来年はクソゲーが出ない年で、ぜひあってほしいものである。
最後に一言添えて、今年のKOTYを、手短に締めるとしよう。
「2009年がKOTYの序、2010年が破なら、2011年は休である」
※以下の文章はご自由にお使い下さい。
日本国が激動に揺れた2011年、そんな大変な年でも世間の片隅でどうでも良い祭典はひっそり開催されていた。クソゲーオブザイヤー2011である。
まずスレを賑わせたのは、ベストメディア発売クロスロード開発の『対戦チンチロリン』である。
PSPダウンロード専用販売のこのゲーム、480円という安価でありながらスレ住人を唸らせるポテンシャルを秘めていた。
サイコロ3つを茶碗の中に投げて数を競い合うというギャンブルのゲーム化だが、
親の順番が1Pからで固定、CPUの賭け方が明らかにおかしい、サイコロが一度止まると他のサイコロがぶつかっても微動だにしない、
と単純なゲームの中に香ばしい要素が満載であった。
数少ないゲーム性であるサイコロの投入角度と強さもおざなりで、
完璧なタイミングでもサイコロが茶碗をはみ出して負けになる、全然ダメなタイミングでも茶碗内に収まるという運ゲー仕様は、
絶対の勝利など約束されない博打の恐ろしさを表現しているのだろうか。
極めつけはサイコロの出目が偏っていて、「2」と「5」が他よりも出やすいと購入者の検証で判明した。
ギャンブルの根本を完全に否定した乱数調整ミスは、普通にサイコロと茶碗を買ってきたほうが面白いのではないかと言わしめる程であった。
続いて話題になったのは、バンダイナムコ発売グラスホッパーマニファクチュア開発の『ヱヴァンゲリヲン新劇場版 3nd Impact』であった。
劇場版エヴァンゲリオン題材のリズムゲームで、「悪い意味で信頼と実績のキャラゲー」「低レベルであるのが当然という気風のエヴァゲー」
と勝手にハードルが上がっている分野という不利を乗り越えて堂々のノミネートである。
リズムゲーの肝である譜面は評価出来るものの、ゲーム内容が単調、判定が微妙、派手な演出のせいで画面が見難い、と色々と残念な完成度であった。
また、「消音にした方が攻略に向いている」とまで言われてしまうステージが存在し、リズムゲーの定義に疑問を投げかけているのも頼もしい。
クリアのご褒美であるギャラリーのグラフィックも全体的にお粗末で、
特に「キャラ弁当」と名付けられた絵はエヴァンゲリオンファンですら何を表しているのか首を捻るようなもので、まさに抽象画の世界まで感じさせてもらえる。
少数精鋭二作品ではあるが、以上が本年のノミネート作である。では2011年携帯ゲーム板クソゲーオブザイヤーの大賞を発表しよう。
大賞の栄冠を勝ち取ったのは『対戦チンチロリン』である。
低価格ゲームというハンデは抱えていたものの、前述した通り「サイコロと茶碗を買う方がマシ」とまで言われてしまい、わざわざこれを購入する意味が全く無いと存在理由を見事なまでに否定されているのが高く評価された。
『ヱヴァンゲリヲン新劇場版 3nd Impact』はフルプライスでコストパフォーマンス最悪ではあったが、
UI周りが原作を上手くイメージした雰囲気、次回予告を始めとする原作ファンが楽しめるおまけ要素、一部ではあるが面白いステージ、
等々若干ではあるが褒める部分があった。
それに対して「褒める部分が全く存在しない」「なんでわざわざプログラムした」「てか、そもそもプログラムをミスしているだろ」と言われた『対戦チンチロリン』に僅かではあるが分があった。
振り返ってみれば、未曾有の大震災、所謂ライト層の携帯電話ゲームへの移行と厳しい局面に晒されたゲーム業界を反映するかのような不作の年であった。
だがしかし、荒れた畑にも存在そのものが謎という新機軸のクソゲーが爆誕し、「クソゲーなんて生まれない方が良い」という言葉が今年も虚しく響き渡る事となってしまった。
最後にチンチロリンといえばこの人、「賭博破戒録カイジ」の主人公伊藤カイジの言葉を借りてこの総評を締めくくりたい。
「誰かが泣かなきゃならないのがクソゲーっ・・・!」
クソゲーが不作だった今年、二作のクソゲーが産声を上げた。
それは、「対戦チンチロリン」と「エヴァンゲリオン新劇場版 3ndImpact」である。
「対戦チンチロリン」とは、2月3日にPSP(Network専用)で発売された。
持ち点を4人中3人が0になるまで終わらなかったり、CPUがが余り点数を出さなかったり(一人だけ自爆上等の賭をする)する訳で試合が最長40分くらいかかる。
一番酷いのは、サイコロの出る目が1,3,4,6が1/8で、2,5が2/8になる。まさかのイカサマサイコロなっている事で、すべてが運じゃないと言う事だ。
次に、「エヴァンゲリオン3ndimpact」を説明する。
このゲームはバンナムから9月29日に発売された。
収録曲集30曲。その内15曲がアレンジなので音ゲーではやや少ないくらい。
では、モードを紹介しよう。
音を消した方がやりやすい「Call of fourteen」薄っぺらいがまともに遊べる「使徒セッション」「Number5」、音ゲーというかリズムゲー「Teardrop」
ハードモードの方が簡単な「HEX」、判断しにくい「AT」などがある。
そしてギャラリーの3分の1がキャラ弁と誰得要素もあり、
それ以外は素人が描いたような絵などもある(ただしいい絵もある)
今年の大賞の栄光に輝いたのは「対戦チンチロリン」である。
エヴァには次回予告などのファンが喜ぶ部分があったが、チンチロリンは
「お椀とサイコロ買った方がまだマシ」
「いい部分が無い」
の意見がたくさんあるほどの誰得ゲーであった。
今年は未曾有の大地震が起き、たくさんのゲームが発売中止や発売延期になった。
にもかかわらず、クソゲーが発売された。
それは、このスレ住人を勇気つけるためにクソゲーを発売したのかもしれない。
最後にみんなを勇気つけたクソゲーに感謝の言葉を贈る。
クソゲー、ありがとう
日本列島と日本社会に激震が走った2011年。
それでも人の世にクソゲーが絶えることはなく、よって今年も2011年携帯機版クソゲーオブザイヤー(以下「KOTY」)は無事開催された。
まずはノミネートの2作を紹介したい。
一作目は、2月3日にPSストアのPSP用ダウンロード専売として発売された、
「対戦チンチロリン」(発売:クロスロード、開発:ベストメディア)である。
チンチロリンと言えば、「お椀の中に3個のサイコロを振り、親と子の間で出目の強弱で金を取り合う」というギャンブルであって、
技量が介在しないほぼ「運次第」のゲームであることと、サイコロとお椀さえあれば遊べる手軽さが特徴である。
にもかかわらず、本作は480円とはいえ、これをわざわざ携帯ゲーム機であるPSPでゲーム化したものであり、
当初から「宝くじをゲーム化して何が楽しいんだ?」「100円ショップでお椀とサイコロを買って遊べばいいのでは?」
などと、本作の存在意義そのものを否定する意見が呈されていた。
しかし、本作はわざわざゲーム機を使いながら、
内容は本来のチンチロリンの再現すらできていないという画期的な出来栄えであった。
すなわち、チンチロリンではお椀の外にサイコロが出てしまうと負け(ションベン)になるが、
これを再現すべく本作でもサイコロを投げる力ゲージをボタンで止める仕様である。
が、ゲージを適切にコントロールしても、一定の確率でションベンになる運ゲー仕様となっている。
元々運ゲーとはいえ、せめてサイコロの出目で勝負させてもらいたいものである。
また、サイコロの出目の挙動を不審に思った有志の検証により、
サイコロの2と5が出る確率は2/8、他の目(1346)が出る確率は1/8であるという事実が明らかになり、
チンチロリン賭博が登場する某漫画の「四五六賽」にあやかって「二五賽」と名付けられスレ住人に好評を博した。
単純なサイコロの乱数すらまともに作れていない本作には驚きを禁じ得ない。
その他、 BGMは1種類で効果音はなし、ルールのカスタマイズ不可、親の順番は必ず1Pからなどといった手抜き仕様や、
CPUがせこい賭け方をして勝負を長引かせてくるといったストレスのたまる仕様など、
低価格ソフトにしてもどうかと思われる仕様も完備されていた本作は、
480円という低価格ながら、「存在意義自体が皆無」という点が多くの支持を集め、堂々のKOTYノミネートとなった。
二作目のノミネート作品は、9月29日に発売されたPSP用ソフト「ヱヴァンゲリヲン新劇場版 3nd Impact」
(発売:バンダイナムコゲームス、開発:グラスホッパーマニファクチュア)である。
本作は、アニメ映画を題材にしたリズムアクションである。
リズムアクションといえば、流れる音楽のリズムに乗りながら、ゲーム画面に表示されるオブジェクトに合わせてタイミング良くボタン入力をするというのが通例であるが、
「ヱヴァンゲリヲン新劇場版」×「リズムアクション」=「アンノウン・シンクロアクション」というキャッチコピーに謳われる通り、
本作の出来は、リズムアクションとして未知の領域に踏み込んだものであった。
すなわち、本作は、複数のゲームモードのうち、多くのモードでは、色調や画面の明滅、凝ったオブジェクトの表示等のために、
全体として譜面が見づらくミスが誘発されて、ストレスが溜まるものになっている。
一方で、曲とオブジェクトが微妙にずれているために、曲にシンクロしてリズムに乗るより、目押しした方が安定したり、
果ては、リズムの取りにくさから「むしろ音を消した方がクリアしやすい」といわれるモードまであるなど、
既存のリズムアクションの要素を否定する出来であったのである。
楽曲選択画面でプレビュー音楽が流れない、ムービー鑑賞モードがない、ノーマルのクリアだけなら2時間で終わるボリュームなど、
リズムアクションとしての本作は全くの失敗作と言わざるを得ない。
もっとも、本作はいわゆるキャラゲーで、しかも約15年前の原作アニメ以来、
ゲーム化にはおいてはろくな作品に恵まれなかった「エヴァンゲリオン」のキャラゲーであり、
しかも同作品では初めてのジャンルとなる「リズムアクション」であったわけだから、
ある程度のキャラ要素が含まれていれば「駄目なキャラゲー」で済まされた可能性もあった。
しかしながら、本作はキャラゲーとしての要素も全く不十分であった。
すなわち、ゲーム画面後ろに流れるムービーは一部を除き劇場版アニメの使いまわしであり、
またそもそもオートプレイモードやムービー観賞モードがないのでじっくり見ることはできない。
また、高得点クリアで観賞できるようになるギャラリーは、
クオリティがいまひとつのイラストや、棒立ちのポリゴン絵、キャラ弁画像などからなるが、
ポリゴン絵には左右を反転させてコピペされたと思しき手抜き絵があったり、
キャラ弁画像に至っては、そもそもどんな需要があるのか不明である上に、使われている食材にもぱっと見不明なものが多数あり、
しまいには、エヴァファンをしても何を表現したキャラ弁なのか不明の物まであったりするなど
ご褒美というにはお粗末にすぎるものであった。
なお、ギャラリーに主人公のシンジ君を描いたものはない。
リズムアクションとして失敗作である上に、キャラゲーとしても一線を越えてしまった本作は、
2011年2作目のKOTYノミネート作品となった。
さて、ノミネート2作の発表が終わったところで、2011年携帯機版KOTYを発表することとしたい。
栄えある2011年携帯機版KOTYに輝いたのは、「対戦チンチロリン」である。
「ヱヴァンゲリヲン新劇場版 3nd Impact」は、6280円(通常版)という価格にもかかわらず、
リズムアクションの部分が壊滅的であること、キャラゲーとしても出来が悪いことは評価されたものの、
一部遊べないでもない部分があること、インターフェースや画面構成は原作風の凝ったものであり、録り下ろしのボイスが入る次回予告シーンがあるなど、
それなりにファン向けに価値がある部分もあったのに対して、
チンチロリンは、480円という低価格ながら、
「そもそもゲーム化の意味がないチンチロリンのゲーム化」と「二五賽」の合わせ技により、
「無価値」を体現した点が高く評価され、大賞受賞となった。
6作品がノミネートされた2009年、7作がノミネートされ大賞選考が難航した2010年に比べ、
2011年携帯機版KOTYは2作のノミネートに留まった。
2012年以降もクソゲーの数は控えめのまま、意欲的な作品の多数発売される携帯ゲーム機業界であることを願いたいものである。
最後に、見事に大賞を受賞した「対戦チンチロリン」の関係者に以下の言葉を送って2011年携帯機版KOTYの締めくくりとしたい。
「二の五の言わずに仕事してください!」
未曽有の大災害に見舞われた2011年の日本。
一方、携帯ゲーム板で行われたクソゲーオブザイヤーでは、前代未聞の事態が起きていた。その顛末を見てみよう。
3月。2010年の頂上決戦が決着して間もなく、ひと月前に販売されたあるソフトが話題に上る。
それは『対戦チンチロリン』(ベストメディア)である。
ダウンロード販売で480円と低価格の作品にとんでもないポテンシャルが秘められていたとは、誰が予想しただろうか。
まず疑問として「チンチロリンをゲーム化して誰が遊ぶんだ?」という事が挙げられる。
そもそもチンチロリンは運の要素が多分に含まれており、対戦ゲームにみられる緊迫感や戦略性に欠ける点は否めない。
また、100円ショップでお椀とサイコロを買えば480円でお釣りがくるので、スタートラインから躓く本作。
プレイヤーは賭ける点数を決め、サイコロを投入する向きと力のゲージを止めるのだが、この時目安となるガイドに合わせてたとしても
低確率でサイコロがお椀から飛び出し『ションベン』となり、問答無用で負けとなる。
これではギャンブルの意味をはき違えているとしか思えない。
また、4人対戦の場合3人の持ち点が0になるまでゲームが終わらない仕様に加え、相手となるCPUにはちまちまと賭ける小心者がいるので、
時には1ゲームに数十分かかるといったテンポの悪さも目立つ。
他にも、一度確定した目は別のサイコロがぶつかっても固定されたままだったり、4PのCPUがあらぬ方向に投げてションベンを多発するなど
着々と土台を築いていく中、ある問題点が発覚しスレは騒然となる。
それはサイコロの目の出方である。
バラつきに不自然さを感じたスレ住民が統計を取った結果、2と5の目の出る確率が2/8、他の目の出る確率が1/8となる事が判明。
乱数処理すらまともにプログラミングされていなかったのだ。
確率論の大前提である「同様に確からしい」という言葉が空しく響くなか、「四五六賽」ならぬ「二五賽」のAAが作られたのも必然と言えよう。
やりこみ要素としてお椀やサイコロの種類が増えるのだが、出目や挙動が変化するわけでもなく、水増ししました感が丸見え。
効果音は無くBGMも1種類と、ファミコン時代の作品と見間違うチープさも光る。
480円でありながら金をドブに捨てるという表現が当てはまる稀有なソフトだろう。
チンチロ門番が登場してから数本ほどが弾かれて約半年、9月の終わりに新たな刺客が襲来する。
それは『ヱヴァンゲリヲン新劇場版 3nd Impact』(バンダイナムコゲームス)である。
特装版が11,530円(通常版は6,280円)というチンチロとは真逆の強気価格でKOTYに乗り込んできた。
このゲームは謳い文句として『ヱヴァンゲリヲン新劇場版×リズムアクション=アンノウン・シンクロアクション』とあるが、要するにリズムゲーである。
ところが、6種類あるゲームモードでは、どのモードも派手なエフェクトが画面を覆うため、肝心のオブジェクトが見えにくい。
そして、リズムゲーの要である曲とオブジェクトのタイミングが合っておらずうまくリズムが取れないため、音をオフにして目押しする攻略法が編み出される有様。
あるモードでは背景で劇場版のムービーが流れるファンサービスもあるが、そちらを見ている余裕などなく、かと言ってオートプレイやムービー鑑賞モードは無し。
さらに、各モードで高得点を取らなければギャラリーが開放されないので必然と繰り返しプレイが要求されるなど、ファンに優しくない設計があちこちに見受けられる。
逆にクリア後のスタッフロール中にロンギヌスの槍を操作してリングをくぐるミニゲームは、「EDに集中して欲しい」というスタッフの心遣いなのか、
一切操作しなければ全てくぐれる作りになっているのも粋である。
一方のギャラリーは、全てゲーム用に書き下ろしたイラストではあるものの、合計18枚とあまりにも物足りない。
そのうちキャライラストは6枚しかなく、しかも綾波レイに特化しておりアスカは背景という扱い。
パッケージではレイとアスカがほぼ同等に描かれているため、アスカファンにとっては騙されたと感じるのも無理はないだろう。
また、どこの需要を狙ったのか分からないキャラ弁当イラストが5枚、エヴァの機体イラストが7枚もあるなど、配分に疑問を感じざるを得ない。
キャラ弁当イラストは『なぜこのキャラを選んだんだ?』と首を傾げるチョイスであり、終いにはATフィールドのキャラ弁当という、
もはやツッコミどころ満載のイラストには、ファンも逃げ出したくなるだろう。
せっかく同じ弁当を実際に作ってみようと思っても、使用した具材やレシピなどは存在しないため、ただ鑑賞するしかない。
エヴァの機体イラストに至っては、棒立ちの3Dポリゴン絵だったり半分描いて反転コピーしただけの手抜き感満載で『専門学校生の卒業制作レベル』と言わしめた。
余談ではあるが、発売から3か月以上経った現在でもwikipediaに項目が無いという…。
さて、今年のノミネート作品を紹介し終えたところで大賞を発表しよう。それは『対戦チンチロリン』である。
大賞の理由は、購買ターゲット不明・480円でも高い・そもそも存在意義が不明という、究極の誰得ゲーへと昇華しているところにある。
もっとも、480円では大賞という栄冠には物足りないという声もあるかもしれない。
しかし考えてみて欲しい。一本480円のうまい棒を買う人がいるだろうか?答えはノーである。
低価格という事で他のゲームに比べて自然と許容範囲も広くなるもの。
にもかかわらず、その許容範囲からもションベンしてしまったチンチロは、低価格というハンデを完全に捻じ伏せてしまった。
ヱヴァも確かにファンが絶句するような、キャラゲー以下の出来になっていた。
しかし、特装版に同梱されている特製Tシャツ・オリジナルイヤホン・サントラCDや、エヴァの世界観を表現したインターフェースなどは一定の評価もあった。
また、高得点を狙おうとせず軽く遊ぶにはそれなりの出来であるのに対し、テーブルゲームでありながらテンポが悪く、
1ゲーム終えるにも時間のかかるチンチロには及ばなかった。
今回のノミネートは2作品と、静かな戦いとなった。
クソゲーで溢れるのは困り物だが、ゲーム業界が守りに入ったのでは元も子もない。
2012年は3DSやPSVitaといった新ハードの性能を発揮した、それでいてどこか間違った方向に突き抜ける作品の出現を願ってやまない。
最後に、480円なら試してみようかと思っている挑戦者に、この言葉を添えてクソゲーオブザイヤー携帯版2011を閉めたい。
「二五(ふこう)になるから、おやめな賽」
aaproでルビを振れるか不明なので↓に隔離 詳しい人よろしく
「
総評書いたけど、規制掛かってて投稿が無理でした
なのでwikiに直接投稿するので、誰かスレに転載お願いします
2010年の三つどもえの『鬼帝』『プーペ』『大戦略』の怪物三匹が起こした戦時被害によって、住人の心は焼けただれ荒み淀んでいった。
住人の心にも壁が出き、軒並みクソゲー基準の敷居が高くなる中
それでもと言うか、やはりと言うべきか、クソゲーという争いの種は消える事が無い、と嫌でも実感させられるのであった。
2011年携帯ゲーム機版KOTYを開催する。
トップバッターは2月3日に【ベストメディア】から発売された【PSP用ダウンロード専用ソフト】
『対戦チンチロリン』480円である。
「チンチロリン」とは何か知らない人もいると思うので軽く説明をしておこう。
「チンチロリン」は、サイコロ3つと茶碗を使用するギャンブルである。
茶碗にサイコロを3つ振って、サイの目が「六六三」と出たら『サイの目が一致した物以外』が役になり、この場合は三が役となる。
役は、数字が高いほど強い。
他にも「一二三(ヒフミ)」倍払い「四五六(シゴロ)」の倍付け役、
「一一一(ピンゾロ)」の全て一が目の三倍払い、「五五五(アラシ)」などの目が一以外で全て同じ数の三倍役などの特殊役もあるが、その辺の詳細は端折る。
説明終わり。
チンチロリンは単純明快なルールで、振ったサイコロが茶碗の中で跳ね返るため運要素が強い。
…というか運しかない。
運のみのギャンブルをゲーム化するにあたって、面白くさせようとしたのか?
「チンチロリン」には、サイコロを茶碗の外に振ってしまうと負けが確定する「ションベン」という特殊ルールがあるが、
制作者は「ションベン」に食いついて、少しでもゲーム性を上げようと、サイコロを投入する角度や、サイコロを振る力ゲージなど、某ゴルフゲームを思わせる「ションベンゲージ」を実装する。
実装するだけならまだしも「ションベンゲージ」の出来はストレスフルな作りで、投入角度ゲージは、移動がトロく端から端まで移動するのに5秒はかかってしまう上に、
対戦相手の三人のCPUにまで「ションベンゲージ」の綿密な使用を組んでしまっていた。
そのため『対戦チンチロリン』では、自分と他のCPU3人が「ションベンゲージ」に振り回されながら、サイコロを投げるだけのトロ〜イ作業を眺め続けるだけの拘束ゲーが成立してしまっている。
また賽の目が確定してるにもかかわらず、4-5秒はサイコロが回り続けるのを強制的に眺めさせられる"イラッ☆"を演出する拘束センスも光る。
更に対人戦だと"プレイヤーが全員が持ち点を全て失うまでゲームが終了しない"といった束縛制も併せ持つ。
システムにも不満点はあり、BGMは一種類で効果音は一切無し。
「四五六」などの特殊役が出ても、背景にショボイ雷が表示されるだけ。当然効果音は無し
サイコロに至っては乱数に不備があり、2と5の目だけ他の目の倍出るイカサマダイス仕様。
※ スレの検証では、サイコロの乱数を2ビットの3乗=8の乱数で取って、普通なら7と8は再振りという結果で弾くが、
7と8を2と5に宛がってしまっているのではないか? と予測が立てられている。
『対戦チンチロリン』は"気軽"に"自由な時間"で楽しめるという「チンチロリン」の利点を放棄しシステムも不備だらけ。
これと言って褒められる点もないため
"こんな物に480円払うなら100円ショップで、サイコロと茶碗を買ってきた方が、遙かに安上がりでストレスを貯めずお買い得"
という存在全否定の評価を与えられることとなった。
9月29日になると【バンダイナムコ】から【PSP用ソフト】『ヱヴァンゲリヲン新劇場版 3nd Impact』が発売される。
3ndは誤字ではなくサウンドと掛けられているので、ヱヴァンゲリヲン新劇場版 サウンドインパクトと読む。
サウンドと謳っているが、BGMと映像が流れてる中、タイミングよくボタンを押すと"ぶった切ったセリフやムービー"が流れる、
音ゲーと言うよりリズムゲーに近い<s>会社に優しい再生利用の</s>ヱヴァンゲリヲンのファンディスクである。
本作では大まかに分けると6つのミニゲームから成る。
一部のミニゲームを除いて共通して言えるのが、何を立たせたいのかよく分からない作りとなっている。
-映像を見せたいにしては、派手なエフェクトやフラッシュ、無駄に凝ったオブジェクトなどが映像を潰していて非常に鑑賞しにくい。
-リズムや譜面を前に置きたいにしては、「暴走」などのドデカイエフェクトや「ムービー」が譜面の邪魔をしてくる、
定期的に出るフラッシュによって譜面が全く見えなくなる盲目プレイの強要も多い。
-ゲーム性で楽しませたいにしては、リズムゲーには向かないノーテンポの選曲があったり、操作制が複雑。
-BGMを聞かせたいにしては、譜面とBGMが同期してないため高得点を出すにはミュートの方が楽。
などなど制作者をロンギヌスの槍で、月軌道まで飛ばしたくなる作り込みの甘い出来であった。
しかしファンたる者、クリア特典の美麗な書き下ろしイラストや、新映像が有れば溜飲は下がろうという物。
だが特典も壊滅的で
・駄目な意味で学際っぽいイラスト
・アニメの中割りの様な中途半端な表情のイラスト (※中割り:アニメで決めポーズの原画と原画の間を補間するコマの事)
・コレジャナイロボを彷彿とさせる、怪しい偽物感漂う3Dのヱヴァンゲリヲン全員集合
・特典画像の18枚中5枚という1/3の数を占める謎のキャラ弁当の画像。
キャラ弁の5枚の内、いくつかは美しい出来のキャラ弁もあるが、制作方法や材料も書いてないので、再現性もなく
酷い物は"ブツ切りの人参、ブロッコリー、海老を並べただけ"の抽象画チックな物もあり、返事に困るモヤモヤっとした気分にさせられる。
また、クリア特典には主人公"碇シンジ"のイラストは存在しない。
以上の事柄から『ヱヴァンゲリヲン新劇場版 3nd Impact』はファンの目から見ても散々たる出来であり
携帯KOTYでは"キャラゲーは基本クソ"なので、バイアスを掛けて審議するルールなのだが
そう言ったATフィールドを軽々突き破ってノミネートする事となった。
以上が今年のノミネートタイトルとなる。
今年は二作品と数自体は、少ないが強靱な猛者が2名も現れ、筋骨隆々なクソ加減をたっぷり披露することとなった。
それでは2011年携帯KOTYの大賞を発表する。
『対戦チンチロリン』である。
偶然にもノミネートされた2本のクソの特徴は同じで「存在する価値がない」という否定である。
『対戦チンチロリン』=チンチロリンの形をしていない
『ヱヴァンゲリヲン新劇場版 3nd Impact』=ファンも落胆する出来と特典
と言うところである。
2作品を同じ土俵に立たせると『ヱヴァンゲリヲン』は、BGM自体は原作から引っ張っているだけあって名曲揃いで、(微妙な出来だが)新要素のアレンジ曲も少々含まれているので
通常版:6280円(税込) DL版:6,280円(税込)の中からアルバム価格の1000円ぐらいの価値があると判断できる。
対して『対戦チンチロリン』は480円の価値を全否定であり、それどころかストレス無しで継続するには新たにサイコロ代と茶碗代、オマケに使用した電気代も考慮せねばならない。
無価値どころか赤字まで引き起こす特徴は、新たな"無"の境地をこじ開け、今年の門番ながらも鉄壁のガードで数々のノミネート候補を弾き返し2011年携帯機版KOTYの大賞の地位を築くこととなった。
最後に『対戦チンチロリン』購入の予定を立てている勇気のある方々に対して、次の一言を贈る事で2011年携帯機版KOTY総評の結びとする。
『480円の(一二三)ヒフミ払いは覚悟してください』