2009年 次点

概要

名称犬神家の一族http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B001IDYN92/silverscythe-22/ [外部リンク]
ジャンル推理アドベンチャー
対応機種ニンテンドーDS
メーカー株式会社フロム・ソフトウェア
発売日2009年1月22日
価格5,040円(税込)
対象年齢CERO:C(15才以上対象)

要点

選評

選評案1

ここ数年、「糞は出ない」のジンクスが破られて大量発生しているADVに
さらにノミネート級のクソゲーが投下された。
フロム・ソフトウェアから発売された「犬神家の一族」である。

DS推理ゲームによくある「移動」や「タッチ調査」などは一切なく、
ボタンで進む会話中に、手がかりを投げつけるだけ。
通常会話と重要会話の概念もなく、相手が話している途中であればいつでも使用できる。
シーンの移動や場所移動まで、すべてボタンだけで進む。
おまけに、ほとんどの分岐には「推理力」など関係なく起こり
分岐した場合は大抵ゲームオーバーになってしまう。

難しい、と思われるかもしれないが心配いらない。
そんな時のために、「金田一の頭をタッチペンでポリポリかく」という斬新な推理システムがある。
10〜20秒かき続けることでヒントが現れ、どの手がかりを投げればいいかが分かる。
そこには、もはや推理の必要性はまったくない。
おまけのクロスワードや虫喰い算が、一番頭を使うというのは皮肉である。
クリアまで、およそ4時間程度だが、そのほとんどがボタン連打で
プレイにメリハリが全くないため、これ以上はやってられないと思うだろう。

見た人は犯人も動機もわかってしまうのに、
年末の原作テレビでCMをやっているのも謎であった。

選評案2

「ADVでクソは出ない」はもはや昔話かもしれない。
フロム・ソフトウェア「犬神家の一族」の登場により今年もその法則が覆されたからだ。

DS推理「アドベンチャー」なのに「移動」や「タッチ調査」などは一切なく、
ゲームの殆どがボタン連打で進む紙芝居仕様。

タッチペンの使いどころは、金田一の頭をポリポリと10〜20秒かき続けてヒントを出すという
「フケ飛ばし」にプレイヤーのやる気が吹き飛ぶ。

ミスしたらほぼエンドという分岐にならない分岐に、
会話中に手がかりを投げつける事で現われる分岐も「フケ飛ばし」で攻略できる。
そこにもはや「推理」は無い。「アドベンチャー」も無い。だが「おまけ」がある。

皮肉な事に一番頭を使い、総数約50問とボリュームもあるのがクロスワードと虫喰い算なのだ。
しかもその「おまけ」はクライマックスでも空気を読まずに遊べてしまう為、
ジャンルが「推理小説紙芝居付き『パズルゲーム』」なのではと推理したくなる。

年末、原作テレビのCMに本作を流し
「大々的にネタバレさせておいて、ネタバレ済のソフトを買わせよう」
というのも謎であった。
困惑したプレイヤーはタッチペンで自分の頭をポリポリと掻いている事だろう。

リンク

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