剣と魔法と学園モノ。2

2009年 次点

概要

名称剣と魔法と学園モノ。2http://www.amazon.co.jp/%E3%82%A2%E3%82%AF%E3%83%AF%E3%82%A4%E3%82%A2-%E5%89%A3%E3%81%A8%E9%AD%94%E6%B3%95%E3%81%A8%E5%AD%A6%E5%9C%92%E3%83%A2%E3%83%8E%E3%80%822/dp/B0021L8S6O [外部リンク]
ジャンル本格3Dダンジョン学園RPG
対応機種PSP
発売元株式会社 アクワイア
企画・開発元株式会社 ゼロディブ
発売日2009年6月25日
価格5,229円(税込)
対象年齢CERO:A(全年齢対象)

要点

選評

選評案1

アクワイアから「剣と魔法と学園モノ。2」が発売された。
前作は、他ゲームを基にUIなど全体的に劣化させつつ、種族ごとのかわいらしいイラストと
大量のバグを追加した移植ソフトだったが、今作はオリジナルタイトルである。
前作から引き続きプロデューサーを務める原神氏には悪評が多く、不安もあったが、
キャライラが種族×学科の数だけ用意されるという「グラフィック大幅追加!」という
殺し文句もあって、スレ住人は期待しながら発売日を待った。

しかし発売一週間前、それまでやる気の無かった携帯用公式サイトのみが突如更新され、
学科によって習得できない学科があることが判明(当然つけない学科のイラストもない)。
これは自由なキャラクターメイキングを阻害しかねない物で、
特に「魔法系ステータスなのにまともな魔法学科につけない」種族ノームの存在は、
「キャライラが間に合わなかったせいで種族が制限されたのでは?」という憶測を呼んだ。
ちなみに発売日になってもPC公式サイトにはこの「種族制限」の有無は明記されなかった。

肝心のゲーム内容。
まずマップの出来が悪い。本スレのwizプレイヤーに言わせれば「センスがない」。
序盤のマップから回転床やショックゾーンが頻出し、無駄にストレスがたまる。
序盤のシナリオ進行上不可避マスは扉を開けた先がアンチスペル+ディープゾーンで、
浮遊装備(「タケウマ」など)未所持のキャラクターはボスの眼前で全員溺死する仕様。
最大の謎はディープゾーン+ショックゾーンマスの存在。
(何がしたかったのか本当に全くわからないので、単なる設定ミスの可能性もある)

更に、学科ごとのバランスも悪い。厳しい種族制限がある今作では、
これはそのまま種族間の優遇・不遇の差が激しい、と言いかえることもできる。
魔法の効果の調整もびっくりするほど大味。

またUIは、戦闘周りでは前作から進歩したが、なぜか学園内では劣化した。
特にゲーム進行上欠かせない「錬金」の操作性は著しい劣化を遂げた。
一部錬金アイテムの材料がどう考えてもおかしいことも含め、意味不明である。

そしてこのゲームを語る上で欠かせないのが、バグの存在。
誤変換やNPC名のミスは勿論、特定の条件でのフリーズ、懐かしのキャンセル技、
特定のダンジョンから拠点に帰ろうとすると突然謎の廃学校に飛ばされる、
アイテム交換でおかしい道具が手に入る(フリーズ)、一部宝箱が開けても消えない、
一部の称号を得られない(コンプリート不可)、精霊の倒したモンスター
(一度しか戦えないボス含む)は図鑑に載らない(図鑑埋めイベントで救済は可能)、
敵の属性の仕様があからさまに不可解など、数え上げればキリがない。
その中でも特に凶悪なのが以下の二つだ。

「通路だと思って歩いていたらいしのなかにいた」
今作では石の中でもロストせず、拠点から死体回収が可能だが、全滅はする。
マップトラップの一環でもなく、事前忠告もなく、歩いていていきなり
いしのなかにいるのはどう考えてもバグであり、床と壁の設定をミスしたとしか思えない。
ちなみに「地図踏破率」100%を目指すにはこのマスに足を踏み入れ(て全滅す)ることも
必要であるようなのだが、命と引き換えにこのマスを埋めても、
まだ24マスぶんほど足りず、称号も得られない(未だ原因不明)。

「特定のクエストを受注or完了するとそれ以前のクエストが進行できなくなる」
これによってクエスト達成率が100%にならないばかりか、
クエストによっては二度と特定のダンジョンに入れなくなる現象が発生する。
こうなると最早地図踏破率がどうとか言ってる場合ですらない。この現象は、
特定のクエスト(「人質解放」など)を後回しにし、他のクエスト(「武器庫発見」など)を
先に行うことで回避可能だが、ゲーム中に特にそう言った指示があるわけでもなく、
何も知らずプレイしてヤムハス地下道に入れなくなったプレイヤーは数多い。


このゲーム特有のかわいらしいキャラクターイラストを好む人や、
ただひたすら迷宮にもぐってアイテムを集めるwizっぽい単純作業を好む人は、
バグを回避しつつそれなりに楽しんでいる。といっても萌えオタだけだが。
しかし、マップ、UI、ゲームバランス、バグなど、ゲームの根幹にかかわる
重要な要素は、もれなくすべからく間違いなくクソであるといっていい。
比較的多くの人が楽しんでいるとはいえ、これが決してクソゲーでないわけではなく、
バグの総合商社といった有り様には「商品未満」という単語さえ漂う。
バグを取り切れなかったのか、バグを取る気がなかったのかはわからないが、
一ユーザーの意見として、最後に一言言わせてほしい。

原神氏ね。

選評案2

長い梅雨も終わり、夏を迎えようとしている六月下旬。突如アクワイヤより放たれた地獄をと彷彿させる大迷宮がこのスレに襲い掛かった。
その名は剣と魔法と学園モノ2。
かつて、超兄貴を初めとした名作を尽く劣化させ、
前作『剣と魔法と学園モノ』は、他ゲームのソースコードをそのまま流用・操作性を著しく劣化させ、挙句の果てに盛りだくさんのバグを搭載するという行為をやってのけた
原神氏による悪夢の続編である。

商品未満であるにも関わらず前作がある程度売れた背景には、一部に大変受けが良いイラストによる効果があり、
今回も発売前には職業ごとにキャラグラを用意と全面的に押し出していた。

しかし、発売日が近づくにつれ、前回はすべての種族が自由につく事が出来ていた職業に厳しい種族制限の存在が判明。
しかも、魔法型であるにも関わらず一切の魔法職にはつく事が出来ない種族がいる事から分かるように、
『ゲームバランス』ではなく『イラスト不足』による制限であり、徐々にこのスレの住人の期待度が高まっていく。

そして発売日、地雷覚悟で挑んだ冒険者達はまず調整不足という魔物の牙にかかる。
その破壊力は鮮烈なもので、練金という冒険に必須のシステムはテンポが大幅に改悪。
明らかに序盤では歯が立たない雑魚がうようよしているかと思えば、ボスは基本的に1ターンあれば倒せるというゲームバランス。
そしてマップは、序盤から罠の多様。罠配置の不備によるハマリゾーンの存在と素人の作ったようなマップは、
本スレのwizプレイヤー曰く「センスが無い。」と一蹴されるものだった。
それでもくじけず、冒険を続けた者達が見つけたものは、お宝でも未知の大地でもなく、無数に体を蝕むバグの数々であった。
そのバグは、有利不利・大規模小規模様々なものがあるが、
・歩いていたら壁の中で全滅した。
・召喚獣が敵を倒したら図鑑に登録されない
・ブルマを落とさない
というものが特に印象が強いだろう。
前者は床が壁の中として判定されているというこの手のゲームではあるまじきミスであり、後者も図鑑を埋めたいプレイヤーにゲームを最初からやり直しさせるという
極悪なもの。

キャラで釣り適当に作って売り逃げよう。そのような
原神氏のゲームに対する認識が顕著に出た作品といえよう。

選評案3

6月も終わりに近づく頃アクワイアより発売された、所謂Wiz系RPGである。
ちなみに前作は別Wizタイトルの移植のような作品であったがあえて多くは語らない。

「2」では、前作ではなかった学科ごとのキャラグラフィクの実装が謳われていた。
ここでまずいきなり首を傾げさせられる。原因は種族毎の学科制限。
そのような制限は前作では存在せず、「絵が間に合わなかったので学科制限を設けて誤魔化したのでは」という意見も生まれた。
仮にこれが元からの仕様であるとしても(ビースト、堕天使など確かに特定の種族にしか合わないような学科もある)、
元々の能力が魔法系のノームが最も基本的な魔法系学科「魔法使い」になれないあたり、流石に疑問符を浮かべざるを得ない。
ほとんどの情報源でこの制限が告知されなかったことも大きな問題であろう。
学科ごとの性能差も顕著である。

インタフェースに関しては、装備中のものをそのまま錬金出来ないというストレスの溜まる改悪が為される。
持ち物関連ついでに言ってしまうと、全キャラで道具袋が共通であり、
どんなに遠隔地に居ても学園のキャラにアイテム売買や錬金をさせる事ができる。
便利といえば便利ではあるが極めて意味不明な仕様であり、探索の緊張感を大きく殺ぐ結果となっている。

また魔法がWiz的な回数制からMP制になっていたが、
魔法「ラグナロク」のMP回復効果で永久機関が可能であり、バランスに問題を発生させた。

マップのトラップ配置が今ひとつ洗練されていないことも問題視される。
隘路等に頻出するあまり意味のないターン床、
途切れ途切れに頻出して常駐魔法を打ち消すアンチスペルゾーン等、不必要にストレスを蓄積させる。
ディープゾーンとアンチスペルゾーンを組み合わせた一見突っ込んでしまったら身動きが取れなくなる罠地形も、
前述した道具袋共有仕様のために適当なキャラに代えて帰還アイテムを買わせるだけで解決等、非常にセンスを欠いた。

そしてバグ(と、それに準ずる仕様群)。
「地図踏破率がなぜか100%に達しない」「獲得不可能な称号がある」
など些細ではあるがフルコンプを志す者に取っては非常に痛いものから、
「何の変哲もない普通の通路を歩いていたらなぜか壁の中に居ると判定され全滅となる」
などや大きな問題の孕ませバグも含んでいる。
またバグではなく仕様であるのかもしれないが、
「精霊が倒したモンスターは図鑑に載らない」
という現象も、ボス含め図鑑のコンプを狙うプレイヤーにとっては面倒極まりない。
仕様であるにしてもそうする必要性は全く感じられない駄仕様である。

どの問題も一発の印象は強くはない。
しかし全体的なバランス、微妙仕様、ガッカリ感、なくてもいい改悪をみればこれはおそらく、クソゲーの領域に足を踏み込む。
右ストレート一発ノックアウトではなく、重ねたポディブローがじわじわ効いて来るようなイメージだ。
そういえば本作は、それぞれの問題点について
「これはダメだ、クソ要素だ」「俺は気にしないからクソとは思わん」
という意見割れが多くみられた。そういう意味では「(クソと感じる)人を選ぶクソゲー」なのかもしれない。

リンク

公式サイト [外部リンク]