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2012年 次点
ティアーズ、ウィンド、ハーツから続く、TONYシャイニングシリーズ4作目。
ドラゴニア帝国によって大地から精霊の力が奪われ、混沌に包まれた世界。ドラゴニアの目論みに気づいたクラントール王国に召喚された主人公レイジは、霊的な力を刃に変えて戦う霊刃使い(ソウルブレイダー)として、エルフの王女アルティナと共にドラゴンとの戦いに立ち上がる。
シャイニングブレイド(以下シャブレ)評価 Tony画による美少女キャラと人気声優による演技は文句無しで売りに出来るレベル曲も良い、キャラソンに比べ影が薄いとの意見があるがゲーム曲は基本BGMであり、強く主張しないが印象に残るのが良曲である、良い仕事だと評価出来るキャラソンは言われている通り出来自体は良いシャブレの世界が現代文明が滅んだ後である設定を考慮するとJ-POPでも世界観に合っているJ-POPが子守唄はおかしいとの意見だが、指摘した人は子守唄を歌う時に伴奏付きで熱唱するのか?と逆にツッコんでしまうストーリー・世界観・古の英雄王の血を引く勇者レイジ(主人公)が王国に伝わる霊刀雪姫(美少女の姿になり攻略ヒロインの一人)と共に 闇の竜王の復活を企むドラゴニア帝国と闇の竜王を倒すというわかりやすい話・過去作の知識がないプレイヤーにとってはネタ的なツッコミ所はあるが矛盾は無い・問題点に挙げられている所は過去作全てを網羅し、設定資料や小説などを読み込んでいる マニアが議論するレベルであり、ゲーム自体の評価に影響する事はない むしろ新規や一般人には理解不能戦闘・低難易度に調整されており、快適にストーリーを進められる・原画を上手く再現した3Dモデルのキャラを好きに操作し、鑑賞出来る・カットイン演出や、人気声優の演技によるボイスが豊富・自分の好きなキャラを活躍させて楽しむ事が出来るが 中盤以降単純に強いキャラを突撃させれば勝てる訳ではないバランス調整 バランスブレイカーとされたケルベロスでも単騎突入は無謀・前衛をボスに張り付かせ、回復などで支援し、後衛が弱点を攻撃などの工夫は必要・キャラ差やフォースソングの効果の違いはあるが、好きなキャラを活躍させられる難易度調整なので問題無い キャラ・Aの宿敵が出現するとAが猪突してBCが静止 Bの宿敵が出現するとBが猪突してACが静止との指摘だが 現実では他人の事は冷静に対応出来るが自分の事になると感情的になる人は普通にいる 危機対応マニュアルでも、他人の事案は自分事として親身に、自分の事案は他人事として冷静に対応すると書いてあるものが実在する・サクヤについてだが、世界が破滅しないようにバランスをとる神のような役割の神器の一つ 人間の神器(他に妖精・竜などの神器が存在する)である為、人間らしく神のような調律者としての行為に疑問をもち悩む 調律者や解放軍のリーダーとしての立場上、部下であり人間である主人公にも気軽に相談出来ない これは自然な設定といえる、死者をソウルブレイドとして復活させる話は、当事者が肯定しているので問題無い・ローゼリンデとファフナー 救出後のローゼリンデがEDまで鬱なのは、強制的ではあるが死者の魂を闇の竜王に捧げる為に 戦場で魂を集めさせられていたから(容姿通り北欧神話のワルキューレっぽい仕事) ファフナー(過去作の主人公、心剣士カイト)の目的はサクヤの指示で帝国に潜入し ローゼリンデを守り、封印された心を取り戻す事 カイトは任務を達成している上、二人が主人公達以外と直接戦闘する描写は無いので 帝国の虐殺に加担したとは言えない、カイトが後悔せず普通の態度なのは矛盾していない 救出タイミングも、心を取り戻したローゼリンデが死者の魂を涙を流して集めるアニメムービーが 挿入される形で丁寧に説明があった後の戦闘後であり的確と理解できる・ツッコミたいのは、普段から胸や抜群のプロポーションを強調し 階段の数段下を付いて歩けばパンツ見放題のミニスカ ヘソ出し、腰までのスリット、戦闘で激しく動けばパンモロ・ポロリ放題の 姫や女王や聖職者や学園のマドンナ達の服装だと言いたい・あと、他ゲーならメインヒロイン級の美少女達に慕われる主人公レイジ爆発しろ EDについて・攻略不可キャラは過去作の攻略ヒロインの為、攻略可能ならNTRで大反発必至なので妥当な判断・歌姫の一人トウカEDが無いのは過去作ヒロインだから妥当・サクヤEDについては、個人に深く肩入れすると調律者としての立場上 世界のバランスに関わる大問題になるので攻略不可は妥当結論シャイニングブレイドはRPG・アドベンチャー・ギャルゲー・声優ゲー・キャラゲーなどの要素を包括した良質のゲーム
シャイニングシリーズ最新作として発売された「シャイニング・ブレイド」キャラクターデザインにTony、音楽に菊田裕樹、ボーカル曲(フォースソング)にElementsGardenを迎え、さらに声優陣も水樹奈々、田村ゆかり、堀江由衣、白石涼子、保志総一朗、神谷浩史とかなり豪華な布陣である。しかしこの厚いスタッフに対してゲームそのものは非常に薄いものだった。崩壊間際の世界を現代(に似た世界)から呼び出された男子高校生レイジが、特殊な刀を握り仲間とともに救うという王道RPG。複数の女性キャラクターとのEDが用意されているため、軽いギャルゲー要素も含まれている。主人公を呼び出した巫女ローゼリンデや国はすでに敵の手に落ち、主人公が敗走しているところからゲームスタート。しかし稀に挟まれる回想は呼び出された瞬間と敗走に追い込まれる場面ばかりのため、レイジとローゼリンデが仲良くなるまでの話は3ヶ月先の小説版まで描かれることはない。だがレイジは彼女のことで何度も悩み思い入れが強いこともわかるのだが、プレイヤーはローゼリンデってどんな娘なの?と思い続けてストーリーを追う羽目になる。またメインストーリーに絡む男性キャラ全員に、強く執着している敵キャラがいる。レイジは先に上げたローゼリンデ、ライバル?リックには幼馴染を殺したアルベリッヒ、副隊長フェンリルには元同胞スルトといったところなのだが、全員がその相手に関してのみ暴走する。結果、1人が熱くなり残り2人がそれを諌めるという図が何度も繰り返されるのだ。各敵キャラとの戦闘は3回ずつあり、3人分で計9回も見ることになる。全10章(1章はプロローグ、10章はクリア後)のストーリーを考えるとこの回数の多さは異常である。しかも直接戦闘になる敵幹部キャラは4名なので、敵との戦いは必ずといっていいほど「(宿敵の名前)!!!!」「落ち着け(味方の名前)」という流れになってしまう。ちなみに「お前が言うな」というツッコミはプレイヤーに丸投げ。こういう時くらい大勢いる女性キャラを使えばいいのに…。そしてこの敵も敵で、昭和の悪役かと言いたくなるくらい仲が悪い。しかも互いに面と向かって皮肉を言い合うコントを繰り広げているのである。こんな連中に滅ぼされかける世界というのはあんまりではないだろうか。この作品ではローゼリンデも含め使用出来るキャラが22名、そして武器となるキャラが4名の26名が味方として存在しているが、内新キャラはわずかレイジ、フェンリル、ローゼリンデ、アルティナの4名しか居ない。女性18名にもかかわらずレイジの明確な攻略対象となるのは5名。メインヒロインの1人であるはずのトウカはすでに過去作で攻略されているためか、個別EDはあるものの「あなたは俺の初恋でした」で終わってしまう。満を持しての登場となったサクヤには、ギャグ調でほっぺにチューされただけでおしまいだ。一応前作主人公にあたるリックにもヒロインたちと同段階の好感度はあるので、個別EDだけで言えば合計8名になる。しかしこの好感度も「一緒に戦闘に出て、一緒に攻撃する」だけでグングン上昇する。仕様通りと言えばそれまでのことではあるのだが、リックはおろかフェンリルよりもメインストーリーに絡まない攻略対象が半数になるという大事故。またそれ以外の過去作キャラに至っては今回メインキャラに縁者がいる数名を除いてただ仲間にいるだけという扱い。にも関わらず、過去作のキャラや出来事、単語は解説も説明もなしに登場し、新規プレイヤーはおきざりにしていく。とはいえ過去作からのプレイヤーには、キャラの改悪や抹殺・抹消という攻撃が待ち構えているという隙を生じぬ二段構え。キャラクターゲームに有るまじき、キャラの使い捨てである。またシナリオにおいて一際香ばしさを発揮するのが、サクヤというキャラクターである。キャラデザも声優も人気なこのキャラだが、前作ハーツではメインキャラ詐欺をかましていたため、今回では「第二の主人公」ということでファンは彼女の活躍を楽しみに待っていた。しかし彼女は、まさかのメアリー・スーキャラクターだったのである。古代人の末裔であり特殊な力がある彼女は、それ故に特有の知識や悩みを持つのだが、それがあることを匂わせるだけで何なのかは教えてはくれない。選択肢で「教えてください」や「頼ってください」を選べば好感度が下がる有様である。またシナリオにおいても、ローゼリンデが敵の手から逃れることが出来たのはレイジの力ではなくサクヤが前々から仕組んでいたからというオチを持って来たり、死んだ幼馴染の結晶化した魂をぞんざいに扱われ怒りに燃えるリックの前で他の幼馴染と同様にあっけなく蘇生したりと、ことごとく燃える場面でプレイヤーを萎えさせていった。そして戦闘だが、これがなんともヌルい。システムが似ているとされる「戦場のヴァルキュリア」とは似ても似つかぬレベルである。キャラクターの性能調整も悪く、中射程で複数回攻撃できるケルベロスが頭ひとつ抜けて強く、防御・魔防が低かったり、回復メインのキャラは非常に使いづらい。またサクヤとリックが使える「フォームチェンジ」も各フォームの性能差がひどく、リックに至っては3つの内2つは他キャラの下位互換である。しかしながらどのキャラクターを使ってもライトユーザーがクリア出来るほどにヌルいバランスになっている。1戦闘限りの増強アイテムである「パン」や属性毎装備である「アーキテクト」、必殺技「フォース」の強化というバリエーション豊かなシステムもこの低いハードルでは死んだも同然である。さらに戦闘において重要とされる「フォースソング」の存在。フォースソング自体の性能もマチマチで、毎ターン回復の歌、敵命中率低下の歌が強い一方、敵防御・魔防低下の歌は効果をあまり実感できない。しかしこれもまた、バランス上どの歌を使ってもクリアできるようになっている。ライトユーザー向けとして正しいのかもしれないが、使うキャラクターを固め、行動のパターン化を行えば、戦闘はただの作業になること請け合いである。そしてこのフォースソング、先に上げた通り、ElementsGardenによるものである。キャラクターソングとしては及第点以上の出来だが、仮にも「古代より伝わる歌」であるため雰囲気に合わないと感じる人もいる。確かにエルフに伝わる子守唄が明るいJ-POPだったり、地中から見つかった楽譜が萌えソングだったりするので致し方ないだろう。裏設定的に舞台エンディアスは「end earth」が語源なため現代=古代という解釈もできなくもないが、そもそもその語源もゲーム本編中で明かされることはないのでプレイヤーにその解釈を求めるのも無茶な話である。またラスボス戦後のイベント戦闘ではレイジの持つ刀に力を与える歌を歌うのだが、こちらも女性アイドルグループのような曲で間違っても燃える曲ではない。更にレイジが決起する場面で声優の歌う挿入歌が入るのだが、こちらはあまりにも唐突すぎて熱くなるべきところで笑いがこみ上げる始末。歌自体の出来は悪くないはずなのに、お寒い演出になってしまう場面が数多くあった。良く言えば対象層に合わせた、悪く言えば歯ごたえのない戦闘、新規にも継続にも優しくない上にコントのようなシナリオ、使い所を誤っているといいたくなる曲たち…。クリア後の達成感も薄く、フィギュアやキャラソンのために「キャラ」と「ストーリー」を知るためだけのものと言えよう。終盤、ラスボスがこんな台詞を言う。「……「シャイニング・ブレイド」か。それなりに楽しませてくれたな。 だが、そろそろ飽きた。」…ここまで進めたプレイヤーの心境を代弁しているのかもしれない。