大戦略PERFECT 〜戦場の覇者〜 大賞発表部分のみ

――では、大賞を発表しよう。

それは、システムソフト・アルファーの「大戦略PERFECT 〜戦場の覇者〜」である。

繰り返すが、DS大戦略・ハローキティ・どんだけスポーツ・プーペ。
いずれも大賞を獲得してまったく問題のない、いや問題のありすぎる、超級のクソゲーである。
破滅的に不親切なDS大戦略。
存在価値が不明なハローキティ。
度を越した薄味のどんだけスポーツ。
もはやゲーム未満のプーペ。
その中から、PSP大戦略が大賞として選出された理由は、ただひとつ。

プレイしていてPSPが破壊された。という報告があった点につきる。

先述したとおり、このゲームはそこかしこでローディングが入る。
あっちを押してジーコージーコー、カーソルを動かしてジーコージーコー、
PSPの耐久テストでもしているのかと疑いたくなる有様である。
それだけでもPSP本体にダメージが蓄積されていくというのに、
挙句の果てに、稼動中の本体が電源もろとも落ちるという、
フリーズどころではない惨事が発生するバグまで備えているのである。

具体的には、味方の生産施設に名無しの部隊が突然配置されることがあり、
その部隊を確認したら、その瞬間電源が落ちるのだ。
そりゃあもちろん、確認しなければいいのだが、そういう問題でもないだろう。
さらに、これらのバグについて公式からの説明は一切なく、サイト上にも不具合に関する記述は全くないという、
もはやシステムソフト・アルファー・クオリティとしか言いようのない、パーフェクトなクソそのものである。

無論、すべての本体が同様に壊れるわけではない。
ないのだが、ゲームをプレイしていたら本体が壊れたという報告があったのも事実である。
ゆえに、PSP大戦略は、今年現れたクソゲー群の中にあって、
最もプレイしてはならない・プレイすることすら危険な何かといえるのではないだろうか。

2010年を振り返ってみれば、比較的平穏だった据え置き機側とは打って変わって、
年初から年末にいたるまで、ハイレベルなクソゲーが次々と輩出された年であった。
その中にあって、昨年の据え置き・携帯の二冠達成に引き続き、
PSP・DSの両機種で大賞クラスのクソを排出したシステムソフト・アルファーには、もはやかけるべき言葉も見当たらない。
その一方で、普段ゲームをあまりしない層であるはずの、女児・女性向けに、
クリスマス・年末商戦の只中に、特級のクソとして放り投げられたプーペ。
クリアするまでも苦痛、クリアできたとしても何一つ良いことのない、
にもかかわらず何故かプレイしたくなる中毒性を備えたハローキティは、
いずれもクソゲー史に特筆されるべき存在であろう。