ノミネート作品
★マーク付が大賞、残りが次点。
5040円。現役プロ棋士である梅沢由香里(現:吉原由香里)氏が初心者に優しくルールを教えてくれるという触れこみの囲碁ソフト。
ゲーム内で公式の段位認定試験を受けられる機能まであるのだが、その実態は正に未完成の状態で世に送り出されたソフトであった。
- このご時世では考えられないほど低速思考で、13路盤でもカウンターストップである約100秒を悠々と超えるほどの長考を行うCPU。
- 問題集ではフリーズしてしまって解けない問題があり、そこである手を打つと開発者への指示と見られるテキストが表示される。
- ダウンロード対戦どころかDS2台を使ってのワイヤレス対戦すら実装されておらず、対戦は1台のDSを交互に使うよう指示される。
- 褒められる点は練習問題の収録数の多さと、石をうまく打ちこんだ際に梅沢五段が色っぽい声を上げることだけであった。
2800円。タッチペンで9種類の武器を操作して、迫ってくるゾンビの群れなどを退治するガンシューティングゲーム。
操作感の悪さを主因とする高い難易度と異様なまでに単調で作業的な構成で、ここでもドリームファクトリーの底力が見せつけられた。
- CERO判定をBにしたためか、ゾンビを撃っても血の一滴さえ出ない。エフェクト自体も貧弱で爽快感のかけらもない。
- ステージは単調で全く変わり映えのしない背景がひたすら続き、道の分岐も単なる遠回り。おまけにバグると無限ループする。
- 敵の動きはもっと単調で、敵モンスターの動きが5種類程度しかないためまるでシンクロするかのように同じ動きを繰り返す。
3/20【DS】ぷちえゔぁ(バンダイナムコゲームス)
5040円。アニメ『新世紀エヴァンゲリオン』をデフォルメして描かれた、濱元隆輔氏による公式スピンオフ漫画『ぷちえゔぁ』を題材にしたミニゲーム集。
対象年齢がちぐはぐでどこの層を狙ったのかさっぱり分からず、ゲーム全体としてもとてもじゃないがフルプライスとは思えない出来。
- ネットによくあるタダゲーレベルのミニゲームの詰め合わせで、難易度は小学生どころか幼稚園児でもできそうな程度の激ヌル。
- その割にキャラクターの台詞などは原作『エヴァ』に準拠しており、当時からのエヴァファンでないと分からないものが含まれる。
- キャラクターの台詞に「ウッ」「アッ」などの意図不明のボイスが入っており、無音声の方がマシと評される。
- 初回特典のカレンダーの出来はよく、エヴァファンをして「4500円でカレンダーを買ったらDSのソフトがついてきてラッキーだった」と言わしめた。
3/27【PSP】海腹川背Portable(ロケットスタジオ、マーベラスエンターテイメント)
5040円。1994年にスーパーファミコンで発売された、ロープアクションの楽しさで隠れた高評価を誇る2Dアクション『海腹川背』の移植リメイク作品。
原作ファンにとっては異常としか形容できない挙動のお陰で本作を『海腹川背』と呼ぶことは認められず、「なんとかPortable(笑)」の烙印を押されることになった。
- 原作の開発者が不参加であるせいもあって、ロープが壁を貫通したりキャラクターが意味も無くブルブルと揺れだしたりと不審すぎる挙動が起こる。
- その他にもバグや劣化点多数。体験版の時点で数々の改悪に対して改善の要望が再三上がっていたが、結局本作はそのまま発売された。
- 発売元のマーベラスは「PSP本体の仕様」などと責任を棚上げ、後にそれは撤回したもののバグではなく「仕様」という姿勢は崩さなかった。
- なお、Portable単品での評価は微妙なところ。ひどい改悪ではあるが、過去作を知らなければ楽しめないわけではない。
5040円。アニメ『機動戦士ガンダム』シリーズのうち、初代『機動戦士ガンダム』と続編『機動戦士Zガンダム』、及びOVA3作を扱ったシミュレーションゲーム。
劇中で約8年間の時系列を歴史家風に語ると謳われていたが、芝村裕吏氏の電波テキストにファンは失笑、SLGとしても前時代の産物のような代物であった。
- SLG部分はマップの狭さやパラメータの少なさなどから戦略の自由度に乏しく、パズル的な楽しさを認める意見はあるが全体的には作業的・運ゲーという評価が強い。
- 長々と続く歴史小説風の文章は独特の持ってまわった語り口が完全に滑っており、日本語としても中学生が無理して難しい文章を書いたような違和感のある表現ばかり。
- 文章には公式設定への知識不足も顕著に現れていて、公式設定と食い違っている箇所や無理矢理な独自解釈がそこかしこに見られる。
- 30代のガンダムファンを対象に想定したと製作側が語る通り、明らかに原作ファン向けに作られているにも関わらずその原作ファンに散々な評価でどうしようもない。
7/31 【DS】ウィンディ×ウィンダム(サクセス、NINJA STUDIO)
3990円。「ウィンディ」と呼ばれる飛行器具を使って大会を勝ち抜き優勝することを目的とした、対戦格闘ゲームのオリジナル作品。
公式ブログからして「イヅナ(人気ゲームからのゲストキャラ)頼み」などという爆弾発言が出てくるように、格闘ゲームとしては見向きもされないレベルで爽快感もゼロ。
- 画面端で相手を打ち上げ続けるだけで永久コンボが成立するという、格闘ゲームとしては問題外のバランス。キャラによっては通常攻撃連打だけで永久コンボ。
- その他「ヒットバック」「硬直」といった、現在の格闘ゲームでは確立され尽くした要素からして色々とおかしい部分が多い。CPUのAIも不可解なほど弱い。
- グラフィックはかなり残念な出来で特に動かすと大変にショボく、演出の派手さも皆無。挙句の果てに、有名格闘ゲーム群からのトレース疑惑までかかる始末。
- タイトルにもある「ウィンディ」(飛行機能)は、敵CPUが全く使ってこないので単なるお飾り。バランスがこの有様では自分からこの機能を使う意味も特にない。
ファミコン時代のゲームですら守れていた野球の基本的なルールすら守られていない前作を、ほぼそのまま移植した。
製作者が野球のことを分かっていない、キャラゲーなのにキャラが判別不可、ポーズ不可…ファミコンか?さらに謎のミニゲームも実装しているから怖い。一輪車で土を運ぶとなぜかミートが上がったり、バッティング練習ではカーブが取得できてしまう。
8/7 【DS】みてはいけない(ディンプル)
5040円。心霊写真に写っている霊を、タッチペンで塗りつぶすことで除霊することが目的のホラーゲーム。除霊と連動したアドベンチャーモード「ノロイの家」もある。
心霊写真の微妙さもさながら不親切かつ無慈悲なシステムや内容の変更が響き、「うられてはいけない」「かってはいけない」などとタイトルで散々遊ばれる羽目に。
- 肝心の心霊写真は、明らかに合成っぽいものや「これほんとに霊っぽいか?」と疑問に思うようなものが多くを占めており、別な意味で「みてはいけない」気分となる。
- 塗りつぶしの判定が非常にシビアで、怖がる間もなくどんどんタッチペンを動かしていかないと時間制限に間に合わないため、ホラー要素が台無し。
- ハッピーエンディングの条件が2周前提+ノーヒントでは無理ゲー。失敗した瞬間即セーブされるため、やり直しには「データを消去して最初から」が必須となる鬼畜仕様。
- 公式サイトで紹介されていた恐怖演出は、CEROへの配慮により多くがビックリ系の演出に変更。その紹介文は発売後暫くの間更新もなくそのままであった。
5040円。福本伸行氏原作の人気ギャンブル漫画『賭博黙示録カイジ』のアニメ化作品『逆境無頼カイジ Ultimate Survivor』をゲーム化したもの。
高度な心理戦を発揮する場であった原作のギャンブルが再現されているのは形だけで、実際は駆け引きも何もない単なるミニゲームの詰め合わせ。
- シナリオは原作をなぞっているが、演出は悉くショボくボイスなしの紙芝居。重要なシーンが立ち絵で済まされたり端折られたりする場面も散見される。
- 原作のような「相手がどのカードを出してくるか」という読み合いは一切なく、「別のミニゲームをクリアすれば相手が出す札を予知できる」という超能力仕様。
- 「時間をきっかり10秒計るだけのゲーム」「外れクジの山から当たりクジをかき分けて探すゲーム」といった超ミニゲームが堂々と1つのゲームとして提示される。
- アクションゲーム部分で手こずらなければ1時間程度でクリアできる極薄ボリューム。クリア後に解放される要素はミニゲームが自由に再挑戦できるモードだけ。
選外一覧
往年のファンの期待を打ち砕いたガッカリリメイク。ゲーム制を否定しかねない直接攻撃を搭載。
発売日に、かつてのスタッフが作った同人ドッジボールゲーム体験版が配布される。
海外のPVで危険を察知したのか、特攻者がおらず、海腹川背Portableの事もあって殆ど注目されなかった。
3/27【DS】THE 営業道(ジョルダン、BOOM)
ブラック営業。監修者の、かつての犯罪行為が告白されている?
単調で不親切。
マップの背景が水色、アイテムのドットも水色、マップ画面背景も水色。
マジヤバイコピペでおなじみの『ウィンディ×ウィンダム』を制作したニンジャスタジオの渾身の作品。
内容が薄すぎる装備引っぺがしゲー。
10/2 【DS】UNKNOWN SOLDIER 〜木馬の咆哮〜?(タムソフト、D3パブリッシャー)
名作の誉れ高い『THE 歩兵』をベースにしたフルプライスタイトル…のはずなのにクソゲー化。購入者の怨嗟の咆哮がネットに響き渡った。
クイズゲームなのにランダム出題がない、もはや原型のないマジカルバナナが話題に。