名称 | RPGツクールDS | |
ジャンル | コンストラクション | |
対応機種 | ニンテンドーDS | |
発売元 | エンターブレイン | |
開発元 | エンターブレイン | |
発売日 | 2010年3月11日 | |
価格 | 5,460円(税込) | |
対象年齢 | CERO:A(全年齢対象) |
5460円。RPG制作ツール「RPGツクール」のDS版で、2ヶ月の延期を経て発売された。
セーブ容量が少なく(128KB×2つしかない)ツクールシリーズでは当たり前に搭載されていた転職、魔法属性、変数、敵の状態異常耐性が無い。
しかも転職できないのに主人公8人に対して職業が16種、属性無いのにどう見てもそれっぽいアイコンだけはあるなどの無駄仕様。
公式では前者にはほとんど触れずに後者だけが宣伝され、あたかも属性や転職があるかのように見える宣伝がなされていたのも問題である。
さらに、発売初日にも関わらず不可避でないとはいえ再現性のあるバグが発見されており、前述の仕様もふまえると調整・デバッグ不足は否めない。
素材(特に音楽)や操作性など好評な要素もあり、仕様や制約も工夫次第でどうにかなるとの意見もある。KOTYで扱うのが適切かどうかは議論が必要。
【要注意バグ】 DPサイズにおいて発現。 マップに建物を置くと自動的に入り口と内部の繋ぐイベントが生成されるが、 この時マップ側の入り口にあるイベントを消すと、建物の中がFullモードの扱いになってしまう。 建物内では通常のFullモードと同じように、容量を使わずにBGMやアニメーションが使える。 通常なら容量オーバーとなる場合でも、このバグを使うとそのままDPサイズとしてセーブもできてしまう。 が、ソフトなし相手にこのDPデータを送っても相手側はゲーム開始直後にフリーズ。 バグった建物は消去すればほかに影響なし。また、建物内に作ったイベントを消したくない場合は復帰手順あり。 Fullモード扱いになった建物を再びDPモードに直すには、マップ〜建物内部を繋ぐイベントを再び生成することで元に戻る。
415 :名無しじゃなきゃダメなのぉ!:2010/03/12(金) 01:12:56 ID:/P0EEgMW http://jfk.2ch.net/test/read.cgi/handygrpg/1268298481/657 657 名無しじゃなきゃダメなのぉ! 2010/03/12(金) 01:04:09 ID:OHQSMlQU DPでメモリ残ってるのにメモリが足りませんって言われた 一応原因はわかったが…… 「DPで作ってても、FULL時の容量を超えるとそれ以上作ることが出来ない」 なんてこった 宝物庫の素材ダウンロードしまくってからDPで作ってるとこうなりやすい ---------------- DPでも宝物庫+内容で12万オーバーになったら保存できなくなる模様。 これはまずい。Lサイズモンスターで30000、立ち絵で7000食うんだっけ?
325 :名無しじゃなきゃダメなのぉ!:2010/03/11(木) 21:26:40 ID:IivtqJoN 【DS版のアドバンスより良いとこリスト】 ・Wi-Fiで手軽に作品交換出来る ・プレイ時ダッシュ可能 ・パラメーターの限界値がHPが5桁、攻防が4桁までいける ・BGMが神がかってる ・テストプレイ時イベントログを表示 ・確率分岐がある ・演出関係のイベント命令豊富 ・イベントで経験値にかかわらずレベル単位でレベルを上げられる ・アクセのHP・MPなどの上昇値が1〜999で設定可 ・自動戦闘・装備固定の特殊能力がある ・フィールドマップを自作可能 ・モンスターの攻撃条件がやや強化(通常時利用率が10・20・50・80%から選択可能に) ・特技の使用可能条件設定可(いつでも・戦闘中のみ・移動中のみから選択) ・ソフト持ってない人にも作成RPG配信可能(ただしDPのみ) ・予測変換を搭載し文字入力が快適
2010年3月、出会いと別れの交錯する季節の中、我々は新たなジャンルのクソゲーと出会うこととなった。
エンターブレインから発売された「RPGツクールDS」である。
RPGツクールシリーズは、ゲーマーならば誰もが一度は想像したであろう「理想のRPG」を手軽に作成できるソフトである。
またコンシューマとしてはPS2版以来の6年振り、携帯ハードではGBA版以来の7年ぶりの新作であることや
wi-fiに対応した素材配布やコンテスト、イラスト投稿サイトPixivとのコラボレーション企画の存在もあり
シリーズファン(以下・ツクラー)は元より新規客の期待も次第に高まっていく。
彼らはそれぞれの「理想のRPG」に想いを馳せ、2ヶ月の延期を経たにも関わらず多くの者が発売日にそれを購入した。
しかし、次第に本スレや携帯KOTYスレは購入者たちの悲鳴や怨嗟の声が届き始める。
その様子はまるで高難易度ダンジョン挑み、そして途中で力尽きる冒険者のようであった・・・。
まずツクラーを出迎えたのは、いずれもRPGではポピュラーな「職業」「属性」「耐性」の仕様である。
まずは職業。これを主要キャラに設定する事でレベルアップ時のステータス上昇値や特技の習得レベルを設定する事ができる。
しかし、主要キャラは最大8人なのに対して職業は最大16種の枠がある。つまり、8種類分の枠が余ってしまう。
DQやFFに親しんできた方は「転職させればいいだろう」と思われるかもしれない。
しかし、RPGツクールDSには転職システムが実装されていないのである。(前述のGBA版では転職させることが可能だった)
つまりこの余り枠をゲーム中で有効活用する方法はあまり無い。
次に属性。通常のRPGでは敵によって呪文や特技を使い分けることで敵の弱点を突き、ダメージを増加させる効果がある。
しかし、この属性もRPGツクールDSには実装されていない。
炎や水、土や風、氷や雷とアニメーションは多彩だが、与えるダメージ量は数値で設定するだけというのは味気ない。
最後は耐性。メタルスライムなど呪文・状態異常に耐性を持つ敵は多くのRPGで見られる。
・・・ここまで読んでいただければ想像に難くないだろうが、耐性も実装されていない。
この仕様や前述の属性の仕様のせいで「炎を無効化するが水に弱い」敵などは一切作れない。もっと悲惨なのは状態異常である。
ラスボスだろうが高確率で麻痺や毒や即死が効くのである。対処法は「状態異常にさせる呪文・特技・アイテムを作らない」こと。
それだったら状態異常を実装するなと言いたい。
このような制約がある中、ツクラーたちは「理想のRPG」を作るために様々な工夫を凝らし製作に励んでいた。
しかし、そのような工夫さえも水泡に帰してしまうような制限がある。
それは「メモリ容量」である。
RPGツクールDSの目玉として、wi-fiに対応したコンテストが挙げられる。
これはツクールによって作られた作品を公募し、優秀な作品を決めるというツクラーたちの腕の見せ所となっている。
今回のコンテストはwi-fiを使っての公募ということで非常に間口の広いものとなっている。
だが、公式HPのコンテスト開催概要には『募集作品:「DPサイズ」で作成されたゲームに限ります』の気になる一文が。
当然多くのツクラーがDPサイズでの作成に取り掛かるが、これがとんでもない地雷だった。
DPとはDownload Playの略であり、その名の通りDSのダウンロードプレイに対応したモードである。
このモードで作成したゲームならば、RPGツクールDSを持っていない知り合いにも
ダウンロードプレイで受信させる事でそのゲームをプレイしてもらうことが可能となっている。
ここまで聞くととても素晴らしく感じられるが、このモードには最大の欠点がある。
それは「メモリの消費量が半端じゃなく多い」のである。
DPモードでツクラーが使える総容量は約116万なのだが、ワールドマップで約16万の容量を消費する。
「建物も何も無い」村に約28万、さらにその村に部屋や家を「1つ」置くと約20〜30万の消費となっている。
またゲームを盛り上げる数々の要素も、BGMに約10万〜20万、特技のアニメーションに最大10万
モンスターのグラフィックに最大3万、宝箱のグラフィックに約5万とこれでもかと言うほどに消費する。
本スレでは「容量を削減するために」仕方なくBGM・マップ・アニメーション・グラフィック等を使い回し・削除をするツクラーも続出した。
もう一つのモード「Fullサイズ」は、RPGツクールDSを持っている者同士での通信が目的のため、容量の消費量は若干抑えられる。
しかしサンプルからワールドマップを呼び出すだけで全容量12万5千の内3万3千を消費するため、やはりカツカツになるのは否めない。
しかも、Wi-fiで配布された素材を保存する際には、DP・Full共に容量の一部を使って保存することになるため
ゲームに使いたい配布素材を取ると、ゲームに使える容量が減るというどうにもならない矛盾が存在する。
特にPixivのコラボレーション素材は、DP・Full共に公式のデモ画面一枚を再現するだけで容量が枯渇する始末である。
この時点で一部のツクラーからは「RPGは諦めた」「ADVツクールだったんだよ」「脱出ゲームなら・・・」といった声も聞こえ始めた。
しかし、ごらんの有様状態でもツクラーたちは己の知恵をスレに集結させ、よりよいゲームを作るよう努力してきた。
だが、そんな健気なツクラーたちの努力ではどうしようもないバグの数々が発見されてきたのである。
・反撃が発動すると、そのターン中に通常攻撃を受けた際は必ず反撃する
・1ターン中に2回以上反撃が発動すると2回目以降は高確率で0ダメージ
・アイテムを使おうとしたターンに、実際にアイテムを使う前に行動不能にされた場合でもアイテムが消費されてしまう
などRPGとしての戦略を揺るがしかねないバグや
・移動中のみ使用可能な設定していたアイテムが戦闘中でも使えてしまう
・逃走したモンスターはHP0、グラフィック非表示という処理
・消費HP・MP半減の処理が逆順
など単純な処理の問題の他
・イベントの分岐の中に命令が50越えるような内容をペーストしようとフリーズ
・モンスターに特技を設定したまま特技作成メニューで、モンスターに設定した特技の並び替えを行うとセーブ時にフリーズ
・攻撃系の特技で対象を選ぶときAとBを同時押しすると、場合によってはフリーズ
などバグゲーにはお馴染みのフリーズも搭載されている。
本スレやwikiには増え続けるバグ報告がまとめられており、今後もその数を増やすことが予想される。
また本スレではエンターブレインに質問メールを送った者もおり、色々な意味でその返信が期待されている。
「仕様」「容量」「バグ」の三重苦、普通ならば本スレさえも葬式状態になっているところである。
そのような状況下でも良い作品を作り上げるために切磋琢磨しているツクラーたちは尊敬に値する。
冒頭でツクラーたちをRPGの冒険者になぞらえて紹介したが、彼らこそが
RPGツクールDSという悪夢を打ち砕くために戦う勇者たちなのかも知れない・・・。