2014年 次点

概要

名称マジンボーン 時間と空間の魔神
ジャンル協力バトルアクションADV
対応機種ニンテンドー3DS
発売元バンダイナムコゲームス
開発元バンダイナムコゲームス
発売日2014年10月9日
価格5690円(税別)
対象年齢CERO:A(全年齢対象)

関連動画

PV

選評

選評案その1

マジンボーン
現在メインストーリー進行率84%
やりこみとまではいかずとも、せめてメイン・サブシナリオくらいはクリアしてから上げようと思ったんですが、
もうプレイしてるとリアルでお腹が気持ち悪くなっちゃうくらい無理なので許して下さい

良いところ
・キャラモデル
 先行してサービスを開始していた、データカードダス版と同じ映像で出来が良い
 (勿論3DS用にデチューンされてはいるが、クオリティは高い)
 ただ同じ会社がゲームを開発しているので、データカードダスの方のモデル、モーション、カメラワークなども含めて
 文字通り流用しているように見えるので、正直「このゲームで頑張った所」と言うにはこれすら疑問符が浮かぶ

・ボーンを着装した状態のキャラクターのイラスト
 これは普通に出来が良いと思います
 どのキャラも格好良く書かれてる(ポーズなどの変更はないけど)

・目立ったバグがない
 致命的なバグが無いのは普通の事なんだが
 たぶんこのゲームがバグてんこ盛りだったら
 100%ダメジャー2世を名乗れちゃうから…………良い所って事にしておいて…………

悪い所
割と本当に全部なのだが、順序立てて書いていく

・ボーンを着装していない状態のキャラクターのイラスト
 上記の「ボーンを着装した状態」以外のすべてのイラストが酷い
 更に各キャラにつき、基本的に1枚のイラストしか存在しない
 http://www.majinbone.com/images/news/news50/img_03.jpg [外部リンク]
 ゲーム中、どんな状況でも↑このイラストしかなく、喜怒哀楽の表情差分すら存在しない
 一応、一部に「負けそうになっている状態のイラスト」が存在するが数枚である為、カウントするのも馬鹿らしい

・オープニングムービーがない
 キャラゲーとしてはゲームオリジナルのアニメオープニング等があっていいものなのだが、これにはそれがない
 そういう物だと言ってしまえばそれまでだが、ゲーム中には所々プリレンダムービーなどが入っているのに
 なんでゲーム開始時にはオープニングムービーが存在しないのか理解できない

・3DSなのに、戦闘パート以外で3D表示に対応していない
 ゲームを起動させてからタイトル表示までに「3D表示にしても良い演出」がちらほら存在するのに、3Dに対応していない
 ゲーム中での会話シーンから、時折入るプリレンダムービーも、勿論3Dにはならない
 別に無理になんでもかんでも3Dにする必要はないが、他のゲームなら3Dにされてるであろう部分に
 まったく手を付けられていないのはもう本当に手抜きにしか思えない

・ゲームシステム、ストーリー共に説明が足りない
 ゲーム開始直後に戦闘が始まるのだが、そこで操作説明が無い
 最初の戦闘が終わった後に「Yボタン連打でコンボが出せる」とか言い出す
 勿論世の中には「まず触らせてから」という構成のゲームが存在しない訳ではないので
 一概にこれが駄目とは言えないが、わざわざ後に回す意味も感じない
 ストーリーも状況の説明や、キャラクターの説明すらせずにゲームが開始するので
 前述の操作説明も合わさって、単純に作り手の配慮が足りてないように思える
 普通はキャラゲーと言えど、メインキャラや世界観の説明くらいいれるものだろう

・ロックオン機能がない
 十字キー上、左、右で敵をターゲットする事はできるが
 そちらを向く だ け なので、敵が動いたらすぐにカメラの外に出てしまう
 しかも操作キャラの移動はスライドパッド、敵の方に向くキーは十字キー、と
 アクションゲームなら誰もがやりたいであろう「移動しながら敵の方を向く」という行動ができないのでテンポが悪い
 カメラを回転させるようなボタンは存在しない

・ロードが頻繁に入る
 一回一回のロードは2〜4秒程度だが、これが頻発するので非常に鬱陶しい
  メインメニュー→【ロード画面】→ストーリー選択画面→【ロード画面】→マップ選択画面→【ロード画面】→
  ストーリーパート→【セーブ&ロード画面】→バトル設定や敵の構成が見れる画面→【ロード画面】→戦闘スタート
 こんな感じで、とにかく画面切り替えの度にロード画面が入る

・敵を全部「きぜつ」状態にしないと勝利にならないので戦いが冗長でつまらない
 敵味方共に、きぜつ状態の仲間を復活させる事が出来るため
 運が悪いと延々ときぜつ→知らないうちに別の敵が復活させてた……
 という流れを繰り返す事になる
 一応復活するたびに、復活時のHPが減少してる?ようなので、 い つ か は倒せるのだろうが
 前述の通りロックオン機能がなく、カメラが駄目駄目なせいであっさり敵を見失って復活させられる事が多い
 逆に味方が全員きぜつ状態になったら敗北なのだが、後述の味方AIのせいで……
 ちなみに3対3のバトルで、プレイヤー側が3人生存、敵側は3人中1人きぜつという状態で時間切れになった場合
 引き分けになるので、もう一度戦わなくてはならない……
 そういうルールだと言われればそれまでだが……これはプレイヤーの勝ちで良いだろ……

・敵のAIが無駄に優秀、物凄い機械的
 前半はそうでもないのだが、後半になればなるほどAIがどんどん優秀になっていく
 まず的確にこちらをフルボッコにしようと動いてくる
 プレイヤーが目の前の敵を殴っていると、死角から別の敵が来て殴ってきてフルボッコは当たり前
  Aの敵が殴ってくる→Bの敵が殴ってくる→Aの敵が殴ってくる……
 と、ハメのような状況が発生すると3DSを投げたくなる
 ストーリー中盤から、こちらの必殺技の途中でも高確率でジャストガード(完全防御)を発動させてくる
 場合によっては、アクションコンボを4回連続でジャストガードしてくる、なども発生する
 敵側の誰かが「きぜつ」状態になると、高確率で真っ先に助けに走る(敵が復活するので戦闘が冗長化する原因)
 木のフィールドで植物に取り込まれた時に、敵は数秒で脱出する(プレイヤーは必死に連打しないと脱出できないのに)
 敵AIの頭が良い事が悪いとは言わないが、あまりにも機械的に完璧な行動を繰り返されるので楽しくない
 更に後述の味方のAIが ア レ なので見ててイラついてくる

・行動キャンセルができない
 格闘ゲームにおける「キャンセル」の事
 「そういう仕様」と言ってしまえばそれまでだが
 たとえば必殺技を出したら、途中でキャンセルができないので
 攻撃をミスった時など、あさっての方向に最後まで必殺技を出し続ける事になる
 前述のロックオン機能がない(敵の方を常に向いておくことができない)為に、これがよく頻発する
 その上、プレイヤーがあさっての方向に必殺技を出している状態で「はやくおわんねーかな」となどと思ってると
 狙ったかのように後ろから敵が殴りかかってきてフルボッコにされる

・必殺技が弱い上に、性能差が酷い
 必殺技が連発できる時点でダメージはお察しと言う感じなのだが
 隙ができる、溜めた後の必殺技を全部ヒットさせたとしても、致命的ダメージにはならない

 前述の通り必殺技途中で、敵がジャストガードを発生させて強制終了させてくることも多く、
 場合によってはアタックコンボを全部命中させる方がダメージが倍近く違うケースすらある(装備しているボーンによって変化するが)

 更にプレイヤーの必殺技Aに対して、敵の必殺技Bが遅れて発動した場合、互いに必殺技がぶつかって終了
 ……などではなく、敵の必殺技に押し負けてこちらが負ける(相手ノーダメージ)という格差まで存在する
 同じように前に向かって殴りかかる技なのにどういう基準なんだ…… 

・魔神降臨(ディセント)が大味すぎる
 戦闘中にマジンオーブを5つ集めると、魔神を降臨(ディセント)させる事ができ、魔神を操作して戦う事ができるのだが
 これが物凄い大味なバトル
 ロックオン機能がないため、まず「敵に当たるのはこんな角度かな…?」とボンヤリした感じで向きを決めて、攻撃をする事になる
 更に魔神は普段のプレイヤーより大きいため、必然的にカメラ位置が高くなるのだが、画面の中央にでかでかと魔神が表示されているために
 敵が足元に来ると、相手がどこにいるのかが把握できない、気づいたら後ろに回られているということも多い(右上のレーダーで位置把握は可能だが)
 しかもこちらの攻撃エフェクトも派手なものが多いため、それにまぎれて敵にちゃんとダメージを与えられているのか、
 そもそも攻撃がヒットしているのかも分かりづらい

 一応、魔神は相手の攻撃を受けてもひるむことがないので、敵が纏まった所に攻撃を入れると一方的に連続攻撃をする事もできるのだが
 魔神の攻撃にはほぼ全てに敵を吹き飛ばす効果を持つものが多いため、魔神で殴ったせいで敵が画面外に吹っ飛んで
 その敵の方を向くためにゆっくりターンしてる間に、起き上った該当の敵にこちらが殴られるor逃げられる……というような状況がよく発生する
 一応こちらの攻撃の当たり判定はかなり大きく設定されているようなので
 適当に敵のいる場所に、適当に攻撃しているだけで、適当にダメージが入るのだが
 魔神の攻撃力も、そこまで劇的に上昇している!と言えるほどでもないし(というか上昇してるのかもよくわからない)
 巨大さを表すためなのか、魔神の動きがとてももっさりしているのもあり、単純に爽快感もない

・味方AIの頭が致命的に悪い
 他にも突然マップ端に走って行って、壁際でボーっとしたりする(頻発と言う訳ではないが実際に何度か目撃)

 味方3人中、プレイヤーを含める2人が「きぜつ」状態で、AIの仲間が1体しか残っていないのに
 残ってる敵3体に対して、単独で戦い続けて、死ぬ
 まったく助けてくれないと言う訳ではないのだが、なぜ上記の状態で真っ先に助けると言う行動を選ばないのか理解できない
 きぜつ状態の味方のそばまで走ってきたのに敵の攻撃を優先したり、スルーして敵の方に走ったりするのは日常茶飯事
 ちなみにきぜつ状態の味方を復活させた時に、周りに吹き飛ばし効果が発生するため、敵が近くにいると言う理由で復活させない理由にはならない
 現に敵AIはプレイヤーがそばにいても積極的に復活させようとするし……

 更に上記のプレイヤーが魔神を降臨させて操作している時に、敵に魔神が殴られると魔神を操作できる時間が短くなってしまうのだが
 味方がプレイヤーを一切守ってくれない
 遠くに居る別の敵を殴っているだけで、魔神を殴りに来てる敵が居ても、自分の事は自分でしろとでも言うようにガン無視である

・味方の投げたオブジェクトの当たり判定がプレイヤーにも及ぶ
 これも「そういう仕様だ」と行ってしまえばそれまでなのだが
 問題は前述のAIの頭の悪さである
 プレイヤーが敵にコンボを決めてる途中で平気で後ろからオブジェクトを投げつけてきて
 敵もろともにプレイヤーを吹き飛ばしてくる
 勿論コンボは中断される……なんなんだこいつらは……
 ちなみにプレイヤーの投げたオブジェクトは味方に対してノーダメージっぽい……なんだこれ

・着装(装備)できるボーンカードの性能差が酷い
 プレイヤーの着装する「ボーン」は、ボディ、ライトアーム、レフトアーム、レッグの4部位が存在し
 ゲーム内でガシャを回して「ボーンカード」としてゲットしていくことになる
 このカードには、C(コモン)、R(レア)、RR(ダブルレア)、RRR(トリプルレア)と、レアリティが設定してあり
 更にそこにレベルが存在しており、余ったボーンカードを消費する事でそのレベルを上昇させて、ボーンを強化して行くことになる

 まず各レアリティにはそれぞれ上限レベルが設定されていて、CはLv10、RはLv30、RRはLv60、RRRはLv99まで上げる事が可能
 だが同じLv1のカードでも、根本的な能力値がC<R<RR<RRRと設定されていて
 RRを最大まで育てた(Lv60)の数値がHP492、AT572、DF524(合計1588)なのに対して
 RRRのLv1はHP384、AT439、DF548(合計1371)と、その差は200程度
 これならRRをLv60まで強化するよりも、その強化のために消費するカードを使って、RRRをLv60まで上げた方が圧倒的に有利と言う事になる為
 低いレアリティのカードを使う意味がほとんど存在しなくなっている

 「ほとんど」と書いた理由は、各ボーンカードにはランダムに様々なアビリティが付与してあり
 それを1つ選択して使う事ができるので、Cのカードであったとしても有効なアビリティがあるのであれば、それを着装するという選択肢が存在するためである

 だが、そのアビリティの有無を考えたとしても、敵はどんどん強くなるので必然的にCとRは途中で力不足になるため
 実質使えるのはRRRか、Lv60のRRくらいが限度である

・ボーンカードの入手方法に問題点が多い
 上記のボーンカードを手に入れるためにはゲーム内でコインを手に入れ、それを使ってガシャを回すとランダムに手に入る、という流れになる

 まず普通にプレイしてたら「ノーマルコイン」くらいしか出てこない
 そしてそのノーマルコインでは、ほとんどCのレアリティのカードしか出て来ない
 運が良くてR、100回近く回して数回RRのカードが出てくる程度で、RRRは本当に運が良ければごく稀に、という感じ
 前述の通りC〜Rのカードは着装するメリットが早々に失われる為、これらは完全に強化のための素材にしかならない

 では、どうやってRR〜RRRのカードを手に入れるのかというと「属性コイン」か「ウルトラコイン」を手に入れてガシャを回す事になる

 「属性コイン」は戦闘中に魔神を降臨させた時の戦闘フィールドで、敵味方が殴られた時にランダムにドロップするのだが
 この魔神を降臨させる為には、戦闘中にマジンオーブというのを5個で集めないといけない
 そしてそのマジンオーブは、戦闘中に殴られると失ってしまう可能性があり
 さらにマジンオーブが揃った後に、魔神を降臨させるかはプレイヤーの任意であり、放っておくと味方が勝手に降臨させたりもする

 で、問題なのはここから、プレイヤーが魔神を降臨させた状態だと、属性コインを拾う事がむずかしい?ようなのだ
 不確定な書き方なのは時折、数枚手に入っているから
 この「数枚」を味方が勝手に拾ったものなのか、自分が拾ったものなのかが判別できない(自分で拾ってる可能性もあるが、魔神が巨大すぎてよくわからない)

 どちらにせよ自分が魔神を降臨させると属性コインを効率的に手に入れるのは難しいが、かといって味方が勝手に降臨させるのを待っていると
 その間に殴られてマジンオーブを失って魔神を降臨させられなくなる……という悪循環が発生する

 この魔神の降臨は敵も行う事ができるし、そこでプレイヤーが戦って敵を殴れば属性コインを手に入れるチャンスも大幅に上がるのだが
 前述の通り、敵AIはプレイヤーを殺す機械として優秀なせいで、敵が魔神を降臨させると逆にこちらが全滅の危機に陥るという、これまた悪循環が発生するハメに……
 しかもこの属性コインにもC〜RRRのレアリティが存在しており、これもレアリティが高くなるにつれ入手し辛くなる(当然RRRはほぼ出て来ない)

 同じようにRRRカードが必ず手に入る「ウルトラコイン」に関しては、現状ではゲームセンターにあるデータスポットとの連動でしか入手できていないので
 ゲーム中でRRRを確実に手に入れるには、もうゲームをやめてリアルのゲームセンターにあるデータスポットから、RRRコインかウルトラコインを貰ってくるしか手段がないのだ

・ゲーム内ガシャに時間がかかり過ぎる
 上記のように、ガシャを回してカードを手に入れて強化して行くのがメインの育成になる訳だが
 カードを一枚手に入れるために「ガシャをまわしてカードが出てくる」という演出を毎回約13秒程度見せられる事になる
 当然、飛ばす事はできない
 カードを手に入れるためにはガシャを回す必要があり
 手に入れたカードを強化するためにもガシャを回す必要があるのだ
 200枚もカードを引こうと思ったら、それだけで軽く40分は遊べます
 なまじ強化にも使うせいで、この「200枚」と言うのが別に大げさな数字ではないのが困る……

・ガシャの排出カードに個人的に不満
 このゲームには「火、水、雷、風、木、土、時間、空間」の8属性が存在する
 ガシャには属性コインが存在するため、属性を限定してガシャを回す事は可能だが
 最終的に、何のボーンで、どこの部位が手に入るかは完全にランダムになる
  ※火属性だけでもドラゴン、ホース、スコーピオン、ドッグなど色々なボーンが存在する上に、そこから更にボディ等の4部位に分かれる
 その為「せっかく手に入れたRRRコイン5枚を使ったのに、ボディが5つ出てきて意味がない……」というようなケースが割と頻発する。
 そこは運だからしょうがないというのもあるが、RRRのコインもカードも貴重であるため「運が悪かったな(笑)」では処理できない部分も……

 更にボーンには「ダークシーカー」という種類が存在しており、これは完全な雑魚キャラ(アニメには登場すらしない)なのだが
 このダークシーカー、よりによって8属性すべて色違いで存在する上に、カードもしっかりC〜RRRが存在するため
 せっかくレアなコインでガシャを回したのに、ほとんどがダークシーカーと言う場合も存在する
 雑魚敵も使える、というのはファンサービスとしては喜ばしいところではあるが、このダークシーカーのせいで
 アニメなどで見なれてるボーンが手に入りづらい状態になっているのはいかがなものか

・ソート機能が不完全でボーンの着装が物凄く面倒臭い
 ボーンの種類は大量にあるが、ボディ、ライトアーム、レフトアーム、レッグとカテゴリー分けがされており、ソート機能も付いているのだが
 そのソート機能が不完全であり、プレイにストレスが溜まる

 どう不完全なのかと言うと「ボディ」の項目を選んでいるときに、ソート機能で「HPの高い順」に並べるように選択した場合
 最初の「ボディ」の項目では、カーソルが列の一番上(一番HPが高いカード)に自動的に飛ぶのだが
 問題はここからで、そこから別の列の(ライトアーム等)に飛ぶと、カードの並びはHPが高い順になっているのに
 カーソルは現在装備しているカードに強制的に合わさるため、結局「HPが一番高いボーン」を装備したい場合、手動でカーソルを一度上に持って行くか
 ソート機能で「HPの高い順」以外の項目を選んでから、再び「HPの高い順」の項目を選ぶ、という手間をしなければならなくなるのである
 ボーンカードは強化にも使う為、必然的に量が増える事になるので、こういう地味な不備がストレスになってプレイする意欲を削いでいく

・ボーン共鳴シグナルがウザイ
 ストーリーが進むと、ボーン共鳴シグナルと言う物を受信するようになる
 この時、指定されたボーンを着装した状態でフリーバトルに勝利すると、そのボーンとの共鳴が上がって100%になると
 石板のかけらが手に入り、それを規定数揃えるとサブシナリオが解禁されるのだが
 前述の通りバトルがあまり面白くないので、この共鳴率を上げる作業が苦痛になってくる

 ボーンにはボディ等の4部位が存在し、1つ着装しているごとに戦闘後に共鳴率が25%アップするので、
 簡単に言えば4部位を全部を同じボーンで揃えれば、一回のバトルで100%に上げる事ができるので手間を減らせるのだが
 各部位で良いレアリティのカードが手に入るかどうかが完全に運なので、レアリティの低いカードしか持っていない場合は
 嫌でも複数回フリーバトルを強いられる事になる

 上前述の通り、ボーンの切り替えも面倒臭い部分が多い上に、後半になると1ステージ進むごとにボーン共鳴シグナルを受け取るようになるので
 毎回ステージが終わるごとにボーンを切り替えて〜戦って〜という手順を繰り返す羽目になる
 しかもステージクリアで解禁されたボーン(そこから初めてガシャで出現するようになる)が、次の共鳴シグナル達成の為に指定されたボーンだったりする事も多いので
 ボーンを持っていない場合は、あの長ったらしいガシャをまわして指定されたボーンを集める作業をしなければならない事も……

 ストレスの溜まる手順を終えて、やっと共鳴率を100%にしたらナビゲーターから「石板のかけらの場所を特定したわ! 回収してちょうだい!」と言われる
 マップの該当ポイントを選択すると、何かイベントがあるのかと思ったら「回収完了、お疲れ様!」の一言で終わり
 お決まりのように、この間も一回一回の切り替え毎にロード画面である……もう本当にウザイ
 これがステージが終わるごとに毎回とか水増しにも程がある

 そしてその石板のかけらを集め終えて解禁されるサブストーリーに関しては後述する……

・ストーリーの展開と、戦闘フィールドが一致しない
 ストーリー中に主人公達が移動もままならない異空間に入ってしまう展開があるのだが、そこでお決まりのように敵に襲われてしまう
 そしてその時の戦闘フィールドが「火山」(火のフィールド)
 他にも洞窟のような場所に入って行ったと思ったら、戦闘フィールドはエレベーターからはじまる「ビルの上」と
 ストーリー展開に沿ったマップとかまったく考慮されておらず、むしろすがすがしい……すがすがしくない

・戦闘フィールドがとことんつまらない
 戦闘フィールドには「リベレーションコクーン」と前述の8属性をテーマとしたフィールドが存在する(火山や川など)
 そして各フィールドにはギミックが用意されているのだが、
 火のフィールドでは、無尽蔵に降ってくる溶岩に当たると吹き飛ばされ
 雷のフィールドでは、定期的に降ってくる落雷に当たるとしびれ状態になって操作不能になり
 風のフィールドでは、ランダムに発生する強い風で吹き飛ばされ
 水のフィールドでは、川に入ると流されて移動が困難になるのだが、敵AIもそれを鬱陶しく思っているのか
 川の中では常にジャンプして移動しはじめる為、動きがトリッキーすぎてこちらの攻撃を当てることすら困難になる
 土のフィールドでは、流砂が発生して移動が阻害され、さらに巨大な鉄球が四方から転がって来て、それに当たると吹き飛ばされ
 木のフィールドでは、特定の場所に立つと食虫植物のような種に飲み込まれて、連打して抜けだすまで行動不能&ダメージ(敵はすぐに抜け出す)
 時間のフィールドでは、回転する時計の針に接触すると吹き飛ばされ、定期的に周りから下記のアンナの支援物資がランダムに選ばれて敵味方関係なくダメージを与えてくる
 ギミックの大半が「キャラクターを行動不能にする」もしくは「当たったら吹き飛ばされる」等の障害物だらけであり
 プレイしていてとてもストレスが溜まり、楽しくない

・戦闘中の処理落ちが酷い
 読んで字の如くだが、ストーリーが進むほどに酷くなっていくのでプレイすればするほどにストレスが溜まって行く
 時間のフィールドに至っては常時処理落ちが発生してると言って良いレベルである

・アンナからの支援物資が色々酷い
 戦闘中にフィールドに出てくるコンテナを拾うと、ナビゲーターであるアンナからフィールドにバトル中で使えるアイテムが転送されてくる
 このアイテムはどれも敵に命中させられれば強力なダメージを与えられるため、とても便利なのだが
 プレイヤーがコンテナを拾った場合は、「○○を転送するわ!」というアナウンスの後にフィールドのどこかにランダムで転送されてくるため
 足を止めてアイテムの場所を確認しなければならないのでテンポが悪い
 しかもそのアイテム、一度フィールドに転送されたら「後はもう好きにして」と言わんばかりにほったらかしである
 当然これを敵に奪われれば、心強いアイテムも一気に脅威に変わる
 まだこれだけならわざわざ不満として書くこともないのだが、問題はここからで
 このアンナさん、敵がコンテナを拾っていた場合 無 言 で アイテムを転送してくるのである
 もちろんプレイヤーが知るはずもないので、無言で転送された回復装置を敵に使われるなんてのは当たり前
 戦っていたら後ろから突然BCミサイルの直撃を受けてプレイヤーが行動不能になるだとか、もう散々である
 敵側のAIもアイテムが有用だと言う事がしっかり理解できているらしく、積極的に使っていこうとするためたちが悪い
 プレイヤーのサポート役のはずのアンナさんが、完全にバトルフィールドを混沌とさせるための死の商人みたいになってる

・サブストーリーがもうやる気すら起きない
 上記のボーン共鳴シグナルの作業を終えて解禁されるサブストーリーがまた酷い
 アニメのメインキャラで真っ先に解禁されるルーク編を例にする

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  あらすじ
   スイーツ店を巡るシャーク(ルーク)。そして、現れる
   ダークボーン。…スイーツを食べさせろ!

  ミッション1スタート
   シャーク・ルーク
    「この店の人気スイーツ、生クリーム抹茶ババロアは、昼前には売り切れてしまうからな。
     早くから並んでおいて、正解だった。
     この様子なら、おそらくゲット可能だろう。
     よし、今日のブランチは生クリーム抹茶ババロアで決まりだな。」

  ダークパンサー出現

   シャーク・ルーク
    「……うん?
     あれは、まさかダークボーン?
     買い物に来て、ダークボーンに出くわすなんて、まったくツイてない。
     だが、仕方ない。やはり、スイーツより、ダークボーンが優先だからな……。」

  戦闘開始〜戦闘終了〜ミッション1終了

  ミッション2スタート
   シャーク・ルーク
    「この前は、ダークボーンの襲撃で生クリーム抹茶ババロアは買えなかったからな。
     今日こそは、この店の人気スイーツ パティシエの気まぐれマカロンを……。
     この時間なら、ランチのデザートに絶好のタイミングだ。」

  ダークホース出現

   シャーク・ルーク
    「む……、あれはダークボーン……。
     まったく、ツイてないな。
     2度も続けて、スイーツを買いに来ている最中にダークボーンが現れるなんて。
     だが、仕方ない。やはり、スイーツより、ダークボーンが優先だからな……。」

  戦闘開始……(戦闘がクリアできないのでその後の展開は不明)

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 誇張抜きで演出、台詞含めてこれが全部である
 確かにルークはアニメでも甘党キャラとして書かれているが、だからといって
 この流れを見て「この先も見てみたい」と思う人がいるのだろうか

 しかも戦闘部分は操作キャラがルーク固定になり、ミッション2からは敵が2体で襲ってくると言う外道仕様
 こちらがきぜつ状態になったら即ゲームオーバーという状況で、1対2にするとか理解できない
 別のキャラクターのアントニオになると、ミッション1から1対3である
 こんなもんプレイする気にすらならねーよ!

 ちなみに、ロード中の画面にたびたび出てくる「マップのメインシナリオ以外の場所にも本編の真実が隠されているぞ」という
 ヘルプ文章が出てくるのだが、おそらくこのサブストーリーの事を指しているのだと思われるのだが、これのどこが本編の真実だというのか……
 完全クリアをしているわけではないので、もしかしたら本当になにか別のシナリオが隠れている可能性もあるが、
 現状プレイした限りだと、そういうものが存在する感じはまったくしない

 別のキャラクターのシナリオも同様におかしく、シリーズ全体での主人公ともいえる竜神 翔悟(以下「翔悟」)にライバル心を持っているギルバート編では
  ギルバート「僕が本当の実力さえ出せれば、竜神翔悟にだって負けはしないのに……」
         「そうだ! きっと僕にふさわしい パ ー ト ナ ー が い れ ば い い ん で す よ ! 」
 などという意味不明な理論を持ちだしてパートナー探しをするというストーリーである
 なぜ個人に勝つためにパートナーを探そうとするのか理解できない
 TVアニメのギルバートは、リーダーのルークなどには一定の信頼は持っているものの
 基本的に誰かパートナーを求めているようなキャラではなく、逆に自分に自信があるゆえに一人で戦おうとするキャラクターである(最近はそういう部分は改善されつつあるが)
 メディアミックス作品で媒体によって設定画が若干違う、というのはよくあるが(実際マジンボーンも媒体によってキャラクターの性格や外見があまり統一されていない)
 根本からずれているのはどうなのか……

・ストーリーがあまり褒められない
 上にも書いた通り、この作品は既にアニメ、データカードダス、漫画と様々なメディアミックス展開が行われているが
 それぞれの媒体での設定の統一などがあまりされていない(キャラクターの性格が違う、外見が違うなど)
 その為、ゲームと他のメディアミックス作品との設定の食い違いなどは置いておくことにする

 だがそれでもストーリー展開には色々と不満がある
 ゲームをスタートさせると、 翔悟の「ここに敵がいるのか」という、敵のアジトを見つけた所からストーリーが開始される
 その時点で翔悟や、世界観に関する説明が一切ない事に嫌な予感がするのだが、その予感は見事的中することになる
 その後も他のメインキャラクターも含めて説明は一切なし、なぜ敵が襲ってくるのか、なぜ翔悟たちが戦っているのかなどの説明も一切なしである
 メディアミックス前提の企画であり、キャラゲーとはいえいくらなんでも酷過ぎる

 その後もストーリー序盤で、TVアニメのメインキャラ達のコアボーンが奪われるという展開あり
  ※ボーンの4部位の内、それぞれにコアとなるメインのボーンが存在する
 それが原因で、TVアニメのメインキャラは戦えない状態になってしまい、ゲームオリジナルキャラにバトンタッチする事となり
 更に世界が崩壊しかねない「クランチ化」などの異常現象などが発生して、
 「コアボーンの行方を捜そう」「クランチ化の原因を探ろう」などの目的で行動を開始していくのだが
 そこからがもう毎回が同じ展開
  「ここに目的の物があるはずだ!」→「ここではなかったな」→「ここにあるはずだ!」→「みつけたぞ!」 
 毎回最初に失敗して、次に目的達成、これの繰り返しである
 単調とか言うレベルではない

 勿論途中でパラレルワールドに行ったり、過去の時間に飛んだりなどのイベントはあるのだが
 そこら辺の展開はほとんどが「魔神の力を借りてその場でなんとかする」というもので、あっさり解決するのでストーリーに起伏が生まれない

 プレイヤーの分身であるマイファイター(自由に命名可能)は本当に何のキャラ付けもなく、始終無言
 ゲームオリジナルキャラで、進行役でもある実質のメインキャラであるフォックス・ツネヨシ、ファルコン・オスカーに関しても
 「翔悟達とは別のボーンファイター」程度の説明だけで、それ以上の掘り下げは本編では殆ど無い上に、
 よくある「最初はちぐはぐだったメンバーも、幾多の戦いを乗り越えて、互いに信頼関係が生まれる」というような展開もなく
 殆ど初対面なのにお互い同じボーンファイターとして信頼があり、相手が何か失敗をしても「気にするなよ」とあっさり受け入れるなど、全てが淡々と進んで行くので
 登場キャラクターを嫌いになる要素はないが、好きになるような要素も存在しない為、感情移入もできない

 そもそも公式サイトやゲームパッケージにはTVアニメで顔なじみのキャラクターが並んでいるのに
 実際にゲームをプレイすると、それらのキャラは早々に舞台の裏にひっこんでしまい、メインで進行をするのはゲームオリジナルキャラって詐欺にも思える
 更に一応公式サイトのゲームシステムなどのページで察しがつくが、プレイヤーの分身として操作することになるマイファイターに至っては
 明確なビジュアルが存在しないとはいえ、パッケージ、公式のキャラ紹介にすら記載されないという酷い扱いである……
 普通はキャラ紹介のページに操作キャラクターとしてちゃんとスペースを設けるのが普通ではなかろうか……隠しキャラかこいつは……


以上、できるだけ分かりやすく順序立てて、内容を重複しないように気を付けて書いたけど、至らない部分があったらごめんなさい
久々に褒められる部分が無いキャラゲーに出会ったよ……
自分は上にも書いた通り、相手を全部きぜつ状態にするルール、硬い敵の賢すぎるAI、時間のフィールドの処理落ち、毎回出てくるボーン共鳴シグナルの部分で
精神の方が我慢しきれなくなったのかリアルでお腹が気持ち悪くなっちゃったのでクリアせずにレビューを投稿しました
メインストーリーはやっとラスボスが登場した所なんだけど、気分転換にサブシナリオに手を出したら、上記の通り本編以上の鬼畜難易度で3DSを枕にぶん投げたし
もうここからは気が向いたらチマチマ進めようと思います……