[[2014年 次点]]

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*概要 [#o6a66636]
|名称|パンチライン|~|
|ジャンル|幽体イタズラアドベンチャー|~|
|対応機種|PSVITA|~|
|発売元|5pb.Games|~|
|開発元|5pb.Games|~|
|発売日|2016年4月28日|~|
|価格|通常版:7800円(税別)&br;限定版:10800円(税別)&br;ダウンロード版:7000円(税別)|~|
|対象年齢|CERO:D(17歳以上対象)|~|

-[[公式サイト>http://punchline-game.jp/]]

*関連動画 [#c86a5654]
PV
#youtube(JX5OUJAy53I)
オープニングムービー
#youtube(97sTEfCjnLo)


*選評案その1 [#j1de7caf]
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パンチライン(Vita版) 
 俺はPS4版は未プレイのため、PS4版でどうなってるかは知らない。 

○ゲーム紹介 
 「パンツを見ると人類滅亡」がキャッチフレーズ。 
プレイヤーは幽体になった主人公を操作して、人類滅亡を回避するために試行錯誤するってストーリー。 
ゲームは、ノベルゲパート、アニメパート、ミニゲームパートに別れてる。 
どれも問題点があるので、それぞれ書いて行く。 

○ノベルゲパート「アパートの壁」 
このゲームは3Dのポリゴン? で描写された美少女キャラが住むアパートを舞台にしたゲームで、 
 基本的にはノベルゲによくある画面下部に台詞枠と文章が出て、画面は3Dキャラの演技を見るんだけど。 
Vitaのハードスペックの問題なのか、開発チームのレベルが低いのかわかんないんだけど、 
 「あるキャラがあるキャラにビンタする」とか「テンプレ的じゃない動きをキャラがとろうとする(壁を殴るとか)」みたいな 
 ちょっと複雑そうな動きを3Dで表現できないみたいで 
突然視点がアパートの壁を移して、キャラたちがいつもの立ち姿で表現できるまで 
 ずーっとアパートの壁を見ながら、文章を読まないといけない。 
まあ、アパートの壁っていっても、キャラの部屋ごとに壁は違うし、時には天上も見れんだけど、とにかく 
「キャラがうつらないただの背景」を眺めるシーンが異常に多い。 
 別に統計をとりながらプレイしたわけないんだけど、ゲームの1/5ぐらいは背景を見ていた気もする。(下記のミニゲームパートも背景を眺めるのも影響してる) 
 部屋のポリゴンが一応作り込まれてるから、そのキャラの個性を出すようにぬいぐるみとかパソコンとかを移せば良いのに、 
 何もない壁、何も無い天上を映すシーンが多すぎる。 

○アニメパート「口パクだけのアニメ」 
 先行してテレビアニメを放送していて、その成果物を流用して作ったように思える 
「キャラの口だけが動くアニメ」のシーンが大量にある。 
しかも、世界設定とかナゾの解明とか伏線回収とか、そういう長めの重要なシーンほど 
 キャラの口パクアニメをぼーっと見続ける。 
 「文章でおk」と思いながら出来の悪いピクチャードラマを見ている気分になった。 
Vitaがスリープモードになって画面が真っ暗になって「ありゃありゃ」と思い電源スイッチを入れたら 
「SIMカードを抜き差しするな」エラーが出て、最初から見るハメになったのは、もう苦痛すぎた。(アニメパートはスキップ不可能) 
 (このエラーは僕の本体によるもので、ゲームによるものじゃないと思う、前に別のゲームのクソ長いムービーのときもあったので) 

○ミニゲームパート「低すぎる難易度」 
ノベルパートとゲームパートの内の、ゲームパートは 
部屋を探索していたずらを仕掛ける、って題材なんだけど、 
やることはただのポイントアンドクリック、しかもクリックできるポイントはでかでかと吹き出しが出てる。 
その上、イタズラの結果とポイントの因果関係が無いため、ただの総当たり。 
しかも、回数制限が無駄にあるから、一回バッドエンド見てからの総当たり。 
まあ二回やれば全部網羅できる程度の選択肢しかないから、二回目は一回目でミスだったポイントを選択せず、別のポイントを選択するだけでいいから、難易度は皆無に等しい。 
アクセントとして「パンツを見つめ続けてはいけないミニゲーム」が挟まる選択肢もあるんだけど、 
パンツが見えない方向に十時キーを押しっぱなしするだけだから、難易度も何もあったもんじゃない、 
ただのパンツCG回収。 

ストーリーを楽しむ系ゲームだから、難易度が低いことは悪いことじゃないんだけど 
(それこそ同日発売の名作EVEだって基本的にはただの総当たりだからね) 
それぞれのポイントをクリックした結果が 
「うひゃあ! ビックリしたあ」(当り)か「どっひゃああああ(パンツチラー)」(大当たり)か「ん? 気のせいか」(ハズレ)の各キャラ三パターンしかないから、別にストーリーを楽しむ要素には直結していない、ただただ空虚なだけ。 

○シナリオの評価 
このスレ的にはゲームを単独として評価するのが妥当だと思うので、アニメ版との比較はしない。 

 幽霊になってイタズラする前半 
 肉体を手に入れてループを体験する中盤 
 歴史の流れを否定して挑む最終決戦の終盤 
おまけの未来を描いたアニメ(2分ぐらい) 
の四パートにわかれている。 

○前半パート「タルい」 
 前半は主人公は幽体でキャラたちとは会話ができないため、女性キャラクタ同士の交流がメインとなる。 
 喧嘩して仲直り絆が深まる、というスジなのだが、ライターの個性といってもいい 
序盤のダラーっとした感じが存分に発揮されている。(過去作ではデスゲームに巻き込まれたり、飛行機が墜落して雪山に閉じ込められるような極限状態な設定でも「ダラダラしすぎ」と批判されていた) 
もうちょっと実際にそれを文章で伝えるのは難しいんだけど、とにかくキャラとキャラの会話がダラーーーット続き、かつ「あっなんか伏線っぽい?」ってのがたまーーーーーーーに出てくる 
(念のため言うと、別にその伏線っぽい? は伏線ちゃあ伏線だけど別に回収されるカタルシスとかはない、あっそうなんですか、って感じ) 
 工場のベルトコンベアを見続けて異常なネジを見続けるバイトを彷彿とさせるクオリティだった。 
 (その上画面は、口パクアニメと、アパートの壁を見続けるパートなんですよ) 

○中盤パート「タルいのオカワリ」 
 中盤は上記の前半パートを、幽体ではなく、肉体の主人公を通して再体験する。 
そのため、上記で書いた空虚なミニゲームをやらなくても済む。 
やらなくても済むが、主人公が肉体強化の能力をもち、かつ敵と戦う的なシーンがある。 
そう、壁を殴ったり、ビンタしたりすら表現できないこのゲームで、本格的な戦闘シーンを描くことなんて当然不可能です。 
そのため、大筋は知っている話の再確認をしながら、よりいっそう壁や空を眺められる。 
 (そう、肉体を持つとアパートの外に出るため、夜空や森を眺めるシーンが追加される! 
ああ、無機質な壁と比べて自然の自然な感じときたら……) 
もう完全に中盤パートは予定調和で、幽体パートの裏事情を垣間みながらダラダラと進んで行く。 
 途中選択肢はあるが、間違った方を選ぶと即バッドエンドでタイトルに戻されるだけなので、意味はとくにない。 
むしろ、未読も既読もスキップできない口パクアニメをもう一度見る苦痛が味わえる。 

○終盤パート「へーそっかそっか」 
そしてついにフィナーレである。 
ロボや戦車やヘリが出てきて戦う、ここは(ぶっちゃけただのアニメ版の流用なんだけど)作画もしっかりしていて見応えはある。 
もう本当、ここは(アニメ版の流用だけど)ちゃんとしてる。 
ただ、バトルシーンの絵の動きが良いだけで、シナリオ的には別にである。 
 唐突に悪役が改心してヒロインを救い自ら死を選んで終わり。 
 本当に唐突すぎて「お前あの口パクアニメーションで語った悲惨な過去はなんだったんだよ……」となりました。 
エンディングも時間モノによくある「辻褄合わせ」に終止していて、とにかく「キャラの感情」みたいなのが全く描かれてないんですよね。 
 「自らの死を抱えながら戦うヒロイン」や 
「イタコの家系にありながらイタコの力を持たないヒロイン」や 
「いじめらっ子」や 
「使命を持ったロボット」や 
「一億回以上も主人公のタイムリープを見守る猫」や 
「悲惨な過去を持ち人類に絶望した敵役」みたいな、設定はわかるんだけど、 
それに対して彼ら彼女達が何をどう思っているのか? がこれっぽっちも描かれてない、ペッラペラなんですよ。 
もう本当ただただアパートの壁を見ながらキャラが設定を語るのを見守るだけのゲームなんですよ。 

○未来パート「そりゃそうだろ」 
 二分ほどのアニメパート。 
 主人公の相棒であり、チュートリアル役でもあった猫の設定が明かされる。 
が、別に「今、この猫はただの猫だけど、いつか寿命を迎えて幽体になって、お前を助けにタイムリープするんだよ」というだけ。 
これは本当に「そりゃそうだろ」って思っただけでした。 
 主人公を助けにタイムリープしていることは開始30分ぐらいで本人が言ってるから。 
むしろ「何故一億回以上もタイムリープするのか、何故色々詳しいのか、そもそもただの猫が何でペラペラ喋っとるの?」とかそういう根本的な理由や原因や設定は何も分からないままでした。 

○最後に 
空虚なミニゲーム、ただただ設定をお披露目していくだけのシナリオ、唐突に悪役が改心して終わるエンディング。 
それらを包む「複雑な動きがあるとカメラが壁や天上を映すシステム」と「口パクアニメーション」によって、 
もう素直に「面白くない」と真っ当に言えるゲームに仕上がっていると思う。 
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