[[2015年 次点]]

#contents
*概要 [#i73e4a4a]
|名称|ラングリッサー リインカーネーション−転生−|~|
|名称|ラングリッサー リインカーネーション−転生−|[[http://ecx.images-amazon.com/images/I/81JnQRKVuqL._SL1500_AA300_.jpg>http://www.amazon.co.jp/dp/B00UL0YSAM/]]|
|ジャンル|戦術シミュレーションRPG|~|
|対応機種|ニンテンドー3DS|~|
|発売元|株式会社エクストリーム(メサイヤゲームス)|~|
|開発元|~|~|
|発売日|2015年7月23日|~|
|価格|限定版:9241円(税抜)通常版:5537円(税抜)|~|
|対象年齢|CERO:C(15歳以上対象)|~|

-[[公式サイト>http://www.langrisser.jp/index.html]]

*関連動画 [#if4e631a]
PV
#youtube(m0TMgtIdMLY)
#youtube(ILyxJ3x05ps)

*要点 [#g5ee2053]
1991年の初作発売以降、高い戦略性とキャラクター性のあるシステム、キャラクターデザインやBGMの質の良さなどで90年代に人気を博したシミュレーションRPG『ラングリッサー』シリーズの新作。~
事実上の最終作である『5』からは実に17年が経過しており、とうにシリーズ自体が過去の名作扱いになっていた中、新作の発売が発表され話題となる。~
しかし、ブランド移譲により製作・開発会社はこれまでとまるっきり別物であり、おまけに初報でキャラクターデザインの変更という致命的な情報が飛び込む。~
その後ゲームの情報はろくなものが出ず、ファミ通レビューでも低得点を付けられたとあって、多くのシリーズファンがその出来を発売前から察していく。~
そして発売後、僅かに残った期待にとどめを刺すような内容にファンは悲しみの溜息を漏らすのであった。~


*選評 [#r42fa9f1]
**選評案その1 [#n265c318]
#aapro{{
◆ラングリッサーとは? 
NCSのメサイヤが製作したSRPGのゲームシリーズ。 
うるし原智志の手がける魅力的なキャラクターと、「3すくみ」の概念を本格的に取り入れた戦闘システムが有名。 
ナンバリングシリーズの『5』で一応の完結をしたものの、その後も新スタッフによって次回作が作られたり 
ソシャゲ化したりしたが、どれも高い評価を得られたとは言えなかった。 
◆前書き
ラングリッサーとは、NCSのメサイヤが製作したSRPGのゲームシリーズ。
うるし原智志の手がける魅力的なキャラクターと、「3すくみ」の概念を本格的に取り入れた戦闘システムが有名。
ナンバリングシリーズの『5』で一応の完結をしたものの、その後も新スタッフによって次回作が作られたり
ソシャゲ化したりしたが、どれも高い評価を得られたとは言えなかった。

あくまでも「名作SRPGシリーズ」として歴史に埋もれていた中、
2015年2月にエクストリームから「ラングリッサーシリーズの最新作」が発売されることが予告され話題に。
しかし初っ端から告知された「キャラデザ変更」という情報から旧作ファンの反感を呼び、
その後もキャラクター以外殆ど告知されないゲーム情報、胡散臭い開発会社の経歴、
更には発売前のファミ通クロスレビューでの低得点っぷりから発売前のムードは最早葬式状態。
そして迎えた発売日。全ての不安は現実のものとなってしまう…

◆システム説明(旧作から引き継いでるもの) 
◇ユニットについて 
旧来同様、1人の指揮官ユニットと複数人の傭兵ユニットによって1部隊が成り立つ。 
傭兵はシナリオごとに雇う使い捨てのユニットで、雇える傭兵の種類や上限数は指揮官のクラスによって変動する。 
指揮官が死亡すると傭兵も全滅する。 
なお死亡してもステータスやアイテムが減るわけでなく次のシナリオでも使用可能だが、 
ユニットに撤退数が付いてしまう。撤退数に関しては後述。 
以下、ゲームの概要についてです。

指揮官・傭兵共にHPの上限は10で、傭兵は自身のHP以上のダメージを敵に与えることはできない。 
指揮官のみ特殊で、「自分のHP÷2+5」がダメージ上限となる。(小数点切り捨て。今作でも確認済み) 
減少したHPを回復するには、指揮官の「スキル」で回復魔法を使うか(回復数値は魔法の種類によりけり)、 
指揮官の場合は「治療」コマンドを使えばHPとMPを3回復できる。 
傭兵の場合は「スキル」も「治療」も使えず、指揮官に隣接することでターン開始時にHPを3回復できる。 

指揮官にはそれぞれ「指揮範囲」が設定されており、範囲内の傭兵は指揮効果を受けてステータスが強化される。 
指揮範囲の広さや指揮効果の内容は、指揮官のクラスや所持アイテムによって変動する。 
◆グラフィックについて
◇マップ内のグラフィック
・全てにおいて低クオリティ。
マップ上の2Dユニットアイコンは、元々のデザインを無理矢理縮小したような感じで非常に見栄えが悪い。
また、自軍・敵軍共に色合いが地味で判別がしにくく、マップ内のユニットは全て左を向いているため、
とにかく敵味方の区別がつきにくい。敵も味方も同種の傭兵を雇っていた場合、全く一緒のデザインなのでますます分かり辛くなる。
ちなみに下画面のマップ全体図だと、マップ内のユニットは全て赤丸アイコンで示されてるだけで役に立たない。

指揮官・傭兵共に「属性」が設けられており、それによってユニット間の強弱関係が生まれている。 
歩兵は槍兵に強く、槍兵は騎兵に強く、騎兵は歩兵に強い…といった感じ。 
後は弓兵や銃兵は飛兵に対して特攻を持ち、僧侶は魔物系ユニットに対して特攻を持っている。 
・対照的にフィールドは3Dグラで表現されている為、2Dユニットアイコンとの違和感がバリバリ。3Dグラ自体もチープ。
シリーズの伝統としてマップ内には隠しアイテムが落ちており、特定のマスを踏めば入手できるのだが、
見た目的に怪しい地形とは思えないので見つけるのが非常に困難。

指揮官にはレベルが設定されており(厳密に言えば傭兵にもレベルの概念があるが後述)、 
敵を倒したり魔法を使ったりすると経験値を取得でき、レベルが10になるとその場でクラスチェンジ。 
2つのクラスチェンジ先のクラスを提示されるので、どちらか1つを選ぶ。 
(ユニットによっては隠しクラスも存在し、その場合は1択になる) 
クラスによって自身の属性や使える魔法、雇える傭兵が全く違ってくるため、クラスチェンジは慎重に判断すべきなのだが… 
・あとフィールドが3Dのせいなのか、丘や家の屋根などの地形は普通の地形よりも上方向に盛り上がっており、
下の地形と比べるとどこが隣り合っているのかが分かり辛い。
コンフィグからグリッド線を表示することもできるが、そうすると線がカブったりしてますます分かり辛くなる。

指揮官は武器・防具・アクセサリを装備可能。 
武器や防具は指揮官本人のステータスを上昇する効果があり、 
アクセサリは指揮官を強化する他にも、物によっては指揮範囲や傭兵にも効果を及ぼすことがある。 
(ちなみに旧作では武器・防具&アクサセリという2枠だけで、防具とアクセサリが独立枠になったのは『3』を除くと今作が初めて) 
このように、今作ではひたすらグラフィックが判別しにくく作られており、ゲームを円滑に進めるうえで小さくない問題を生み出している。

◇戦闘アニメ
発売直後にまとめブログなどでも取り上げられた、本作を象徴する分かりやすいダメ要素。
「ビー玉」と蔑称された頭でっかちなヘボいデフォルメキャラがお互いへろへろと近づき、
その場で揺れたり飛び跳ねたりして攻撃を行う。時代錯誤も甚だしい出来栄えである。
これは指揮官も傭兵も同じで、大勢の傭兵が敵に向かって密集する有様はシュール通り越してキモい。
公式も出来の悪さを認識していたのか、発売日直前まで徹底して隠していた。
というか今でも公式サイトでも戦闘アニメの情報は公開されていない。
一応、コンフィグで戦闘アニメ自体はオフにすることが可能。オン状態でもスキップができる。

◇撤退数とエンディングについて 
エンディングには各ユニットの後日談が記されるが、敵の撃破数と撤退数によって内容が変動する。 
基本的に撃破数が少ないと内容がショボくなり、撤退数が1でもあると内容がバッドエンド臭くなる。 
・例:高撃破数&撤退無…歴戦の英雄と認められ、その名を歴史に刻む 
   高撃破数&撤退有…歴戦の英雄と認められるも、その後大きな戦いで命を落とす 
   少撃破数&撤退無…故郷に戻り、慎ましくも穏やかな日々を過ごす 
   少撃破数&撤退無…故郷に戻るも、その後病気にかかって死亡する 
御覧のように、より理想的な後日談にしたければ敵を多く撃破して1度も撤退しないのがベスト。 
最低でも撤退数は0に留めておいた方が後味は悪くなくなる。 

◆UIについて
◇出撃準備画面
・マップを見て敵配置を確認できない。戦闘が傭兵の雇用と3すくみで成り立つ今作において、
「敵の配置に応じて雇う傭兵を切り替える」というのは戦略の1つ。それが台無しになってしまっている。
かといって「敵配置を予想する」という方向で楽しもうとしても、ゲーム開始時に敵配置は丸見えになるのでそういった楽しみもない。
一応下画面の全体マップで配置そのものを確認することはできるが、
先述したとおり、ユニットのアイコンは全て赤丸で示されている為に種類の判別までは不可能。

◆システム説明(今作のみの特徴) 
戦闘時に近くに味方指揮官がいると、アシスト効果を受けてステータスが一時的に強化される。 
アシストを受けられる範囲は不明。わりと距離が離れててもアシストできたりする。 
・傭兵は「傭兵ギルド」のコマンドから雇うのだが、
確認できるのは傭兵の名前だけで、属性やステータスを確認することはできない。
ちなみに「会話」というコマンドも選べるが、
「ユニットには相性があるが、お前との相性は最悪」とか至極どうでもいい話が聞けるだけ。

出撃準備画面から会話コマンドを選択すると、軍内のユニット3人と会話ができる。(それぞれ1回ずつ) 
会話の度に3択の選択肢が出され、正しいものを選べば親密度が上昇。 
親密度が上がれば上がるほどアシスト効果が高くなる模様。 
・「ショップ」コマンドでは武器や防具を購入して装備することができるのだが、
実際に買うまで武器や防具の性能を知ることができない。(一応価格が高いほど優秀な性能というルールはあるが)
こちらでも傭兵ギルド同様「会話」コマンドがあるのだが、
「武器や防具は装備しないと意味がないよ」とか、やはり至極どうでもいい話が聞けるだけである。

特定のシナリオまで向かうと告白タイムとなり、好きなユニットに告白ができる。 
親密度が高ければ成功(他にも数値が関係してるらしいが不明)し、主人公とお相手の指揮官が特別なスキルを習得するほか、 
エンティングにも多少影響がある様子。 
こんなどうでもいい話を聞くためにわざわざ「会話」コマンドを導入した理由が謎である。

「消費アイテム」なるものが登場。出撃準備画面で使用ができる。ショップでは購入できない。 
・ショップで買った武器や防具は「装備」コマンドで装着ができる。
が、何故か「装備を外す」といったことができない為、ユニットにアイテムを外してやりたい場合は、
別のアイテムを用意して装備させるという方法をやらざるを得ない。
武器や防具ならともかく、店売りされていない入手の難しいアクセサリとかだった場合は悲惨なことに。

◇SLGパート
・常に動きがカクカクしており、ゲームスピードは全体的に遅い。
マップは無駄に広大だが、地形が入り組んでいるとかではなく基本野っ原のような障害物に乏しいマップが殆どで、
SLG特有の「マップの地の利を生かして優位に戦う」とかもできず、戦略性は実に乏しい。
プレイヤーのやれることは、ただユニットを敵のいる方向へてくてく動かすだけなのである。
しかも初期は移動範囲が4〜5マスなので、進軍速度自体も遅い。
ただ前述のカクつき具合故かカーソルの移動速度は遅い。
下画面の全体マップをなぞることで高速移動は可能だが、カーソルがユニットに触れると止まってしまうため厄介。
ユニットの移動速度も遅く、こちらは高速化する方法が一切ない。
そんなノロノロ移動のおかげで、シナリオ攻略の半分くらいはひたすらユニットを動かしてるだけだったりする。
ちなみに指揮官の移動後に「行動終了」ボタンを押せば傭兵が指揮官の後を追って移動してくれるのだが、
たまに移動してくれず棒立ちのままターンが終わってしまうこともあるため信頼性が低い。原因は不明。

◆問題点のまとめ 
◇グラフィックについて 
全てにおいて低クオリティ。 
マップ上の2Dユニットアイコンは、元々のデザインを無理矢理縮小したような感じで非常に見栄えが悪い。 
対照的にフィールドは3Dグラで表現されている為、2Dユニットアイコンとの違和感がバリバリ。3Dグラ自体もチープ。 
明らかに壁だったり崖だったり、クレバスのような割れ目だったりする場所もヒョイヒョイ移動できたりする。 
SLG特有の「特定のユニットのみ通行可能」な地形もある為、非常に分かり辛い。 
また、今作では敵の移動範囲は数値でしか確認できないため、行動範囲を目視して「この敵ユニットは地形を通過してくるぞ!」みたいな判断ができない。 
(ちなみに旧作までは敵の行動範囲はマップ上でも確認できた。) 
・マップの地形判断もかなり曖昧。
明らかに壁だったり崖だったり、クレバスのような割れ目だったりする場所もヒョイヒョイ移動できたりする。
SLG特有の「特定のユニットのみ通行可能」な地形もある為、非常に分かり辛い。
また、今作では敵の移動範囲は数値でしか確認できないため、行動範囲を目視して「この敵ユニットは地形を通過してくるぞ!」みたいな判断ができない。

◇UIについて(出撃準備画面) 
マップを見て敵配置を確認することができない。全体マップであれば敵配置だけを確認することができるが、 
何故か自軍ユニットも敵軍も同じ色のアイコンで表示されている為分かり辛い。 
また、敵ユニットの種類を判別することはできない。 
(ちなみに旧作ではPS2版『3』以外、敵配置の確認が可能) 
・また今作には途中セーブ機能が存在しない。
そのためSLGなのにマップ攻略中にゲームをやめる方法が存在しないのはもちろん、
何かの要因でゲームをやり直すはめになったら、またカーソルとユニットのノロノロ移動を繰り返さざるを得なくなる。

傭兵は「傭兵ギルド」のコマンドから雇うのだが、 
確認できるのは傭兵の名前だけで、属性やステータスを確認することはできない。 
ちなみに「会話」というコマンドも選べるが、 
「ユニットには相性があるが、お前との相性は最悪」とかマジでどうでもいいどころか腹の立つ台詞が聞ける。誰得。 
(ちなみに旧作では傭兵のステータスや属性は全て確認可能) 
・どの傭兵が誰の指揮下に就いているのか分かり辛い。
一応傭兵にカーソルを合わせれば指揮官の指揮範囲が表示されるので区別がつかないことはないが、
時代的なことを考えれば解決法としてあまりにお粗末。

「ショップ」コマンドでは武器や防具を購入して装備することができるのだが、 
実際に買うまで武器や防具の性能を知ることができない。(一応価格が高いほど優秀な性能というルールはあるが) 
こちらでも傭兵ギルド同様「会話」コマンドがあるのだが、 
「武器や防具は装備しないと意味がないよ」とか相変わらずどうでもいい情報が聞ける。誰得。 
(ちなみに旧作では武器を買う前に性能を知ることが可能) 
・敵ユニットを倒すと経験値を入手するのだが、経験値の清算は専用画面に切り替わって行う。
その時経験値ゲージが溜まって経験値を得たことを確認できるのだが、そのゲージが溜まる速度が異様に遅い。
最初のうちは許容できるが、クラスチェンジを重ねるとレベルアップに必要に経験値数も多くなり、
ゲージの増え方が遅くなる。それなのにスキップもできない。

◇UIについて(SLGパート) 
常に動きがカクカクしており、ゲームスピードは妙に遅い。 
それでいてマップは無駄に広大。端っこだけで戦ってシナリオクリアになることもあれば、 
わざわざ広いマップの端から端まで移動させられるようなシナリオもある。 
ユニットの移動力も大して高くない(初期は4〜5マスしか動けない)のでイライラは必至。 
・シナリオ攻略中に指揮官のレベルが10になればその場でクラスチェンジとなり、2択ある後継クラスから1つを選ぶ。
クラスによってステータス・雇える傭兵・習得するスキルが大きく変わってくるのでかなり重要な選択なりだが、
2択ある選択肢を1度決定してしまうとそのクラスに強制的にクラスチェンジしてしまう。
2択の選択画面で確認できるのはステータスの上がり幅だけ。雇える傭兵と習得するスキルは決定後に確認することになる。
このため2種類のクラスの性能の詳細を見比べて決めるには1度クラスチェンジして 性能を覚えたうえでロードしてやり直すしかないが、
クラスチェンジはレベルが10になった時点で強制的に行われるためタイミングを吟味するのが難しく、
先述した通り途中セーブ機能もない為、クラスを吟味したければマップ攻略もやり直しするはめになる。 

どの傭兵が誰の指揮下に就いているのか分かり辛い。 
一応傭兵にカーソルを合わせれば指揮官の指揮範囲が表示されるので区別がつかないことはないが、 
時代的なことを考えれば解決法としてあまりにお粗末。 
(ちなみに旧作では傭兵にカーソルを合わせると、部隊のユニットのみアイコンが付くなどの工夫がされていた) 

敵ユニットを倒すと経験値を入手するのだが、経験値の清算は専用画面に切り替わって行う。 
その時経験値ゲージが溜まって経験値を得たことを確認できるのだが、そのゲージが溜まる速度が遅い。 
最初のうちは許容できるが、クラスチェンジを重ねるとレベルアップに必要に経験値数も多くなり、 
ゲージの増え方が遅くなる。それなのにスキップもできない。 
(旧作では敵を倒しても専用画面には切り替わらず、経験値ゲージの溜まる速度はほぼ一瞬だった) 
◆SLGパートにおいてのゲーム進行について
・ターン制ではあるものの、特定の数値に従って行動順が完全固定されている。
クラスによって数値が異なるのだが、その数値は所謂マスクデータで、ゲーム内で確認する方法が存在しない。
(分かる人に向けて言うと「シャイニング・フォース」方式)
プレイヤーが確認できるのはユニットの行動順だけである。
そのため「順番が回ってきたけどHPが減ってるから、今はパスして回復してもらってから行動する」なんて戦法がとれない。
むしろ行動が完全固定のおかげでスキルの使用が間に合わず進軍のテンポが遅くなることが多々ある。
要するに今作のターン制は、テンポと戦略の幅を同時に狭めていることになる。

レベル10になればクラスチェンジできることは先述したが、 
2択ある選択肢を1度決定してしまうとそのクラスに強制的にクラスチェンジしてしまう。 
2択の選択画面で確認できるのはステータスの上がり幅だけ。雇える傭兵と習得するスキルは決定後に確認することになる。 
(旧作ではクラスチェンジ前に全ての項目が確認できた) 
・ローテーションのテンポも遅く、いちいち「○○部隊の行動です」と表示されるので鬱陶しい。
(旧作ではそういった表示を一部省略できる機能がついていた)


◇ターンの進行 
旧作の『4』と『5』では指揮官ごとに「判断力」という数値が設けられ、数値の高いユニットから順に行動を開始できた。 
この場合、「ターン数」はあくまでも時間の概念として成り立っていて、ユニットによっては1ターンに複数回行動できたりする。 
判断力の数値は基本的に移動力の低い歩兵が高く、逆に移動力の高い騎兵や飛兵は少ない。後者に至っては3ターンに2回ぐらいの行動頻度しかなかったりする。 
また、順番が回ってきた際に何も行動しなかったりすると次に順番が回ってくるのが早くなる他、移動力が増えるなどのボーナスも得られた。 
◆ゲームバランスについて
◇傭兵システムと敵AI
・今作のSLGパートでは、1体の指揮官と複数人の傭兵で構成された部隊を駆使して戦う。
指揮官も傭兵も倒せば倒すだけ経験値がもらえるが、指揮官を先に倒すと取り巻きの傭兵は全て全滅してしまうため、
効率的に経験値を稼ぎたいのならば「傭兵を先に全滅し、最後に指揮官を倒す」ことがセオリーとなる。
殊更に今作ではフリーバトルのようなシステムがなく、シナリオ中でしか経験値が稼げない為ある程度の計画性も必要。
尤も経験値稼ぎばかり気にしてチマチマ傭兵ばかり倒していると、敵指揮官の攻撃などで思わぬ痛手を食らう可能性もあるので、
状況に応じて指揮官を集中狙いしてさっさと戦況を打破する必要もでてくる。

今作でも判断力(名前は出てこないが便宜上そう呼称する)によって行動順が決まるのだが、 
1ターンに全員1回ずつ必ず行動するようになっているので、「行動をパスして次の順番を早める」なんてことはできない。当然移動力ボーナスもない。 
また判断力はクラスによって固定され、数値を確認することは不可能。(行動順は確認できる) 
そのため「順番が回ってきたけどHPが減ってるから、今はパスして回復してもらってから行動する」なんて戦法がとれない。 
むしろ行動が完全固定のおかげでスキルの使用が間に合わず進軍のテンポが遅くなることがある。 
要するに今作のターン制は、単に戦略の幅を狭めていることに他ならない。 
こういった状況判断による駆け引きが傭兵システムの醍醐味といっても過言ではないのだが、
今作での敵指揮官はほぼ例外なく自軍に突っ込んできて、大抵の場合自滅してくる。
そうなるともちろん敵傭兵は全滅してしまうので、先述した駆け引きを楽しむことはできない。
索敵基準もおかしく、明らかに消耗しているユニットを無視して無傷のユニットを攻撃することもある。
待機型の敵部隊に関しても、攻撃範囲に入ってしまえばあちらから突撃してきて自滅を図る。
あろうことか玉座に待機してるようなボスも攻撃範囲に入れば突撃してくる。
こちらを待ってると思しき様子で、いざ近づいてみたら猪突猛進してくる有様は見ていて唖然とするしかない。

ローテーションのテンポも遅く、いちいち「○○部隊の行動です」と表示されるので鬱陶しい。 
(旧作ではそういった表示を一部省略できる機能がついていた) 
HPが減って、どう考えても不利な状況でも敵は構わず突撃して自滅していくのは日常茶飯事。
また、自軍に向かってまっすぐ突撃するあまりに壁にハマって動けなくなる様子もよく見られる。
とにかく「誰彼かまわず突撃を試みる」のが敵AIの要なのだ。

◇途中セーブの有無に関して 
旧作では途中セーブの存在が非常に大きかった。 
ラングでは動かすユニットの数が多いのでリセットの度に一々再現するのが面倒…というのももちろんあるが、 
1番重要なのがユニットの育成や戦闘面に大きく関わってくるということ。 
◇自軍ユニットの育成環境
・今作の経験値取得には限界があり、ユニット育成においてある程度の計画性が求められるのは先述した通り。
前線に立つことすらままならない弱小ユニットを育てるには、別のユニットで敵を弱らせてから弱小ユニットで叩く…といった工夫が必要になる。
なのだが、先述したように敵ユニットは勝手に突撃して自滅を図る傾向があるので、
後続の弱小ユニットが育たないだけでなく、前線のユニットばかり経験値が集中してますます能力差が広がってしまう。
前線のユニットが強くなれば当然敵を「倒す」のではなくギリギリの状態まで「削る」ことが難しくなるので猶更。
加えて先述したように途中セーブ機能もないので、シナリオが進めば進むほどユニット間の能力差は酷くなる。
後述するが、自軍ユニット数に対して出撃枠が多くない為、「育てたくても出撃枠上限に引っかかって出せない」という事態もしばしば。
よって今作における弱小ユニットの育成環境は全く整えられていないと言っていい。

ラングの戦闘というのはランダム性が高く、 
セーブ&ロードを繰り返して同じ敵と同じステータスで戦っても戦闘結果が必ずしも同じになるとは限らない。(よほどステータスに差がある場合は別) 
この仕様を利用し、納得のいく戦闘結果になるまでロードを繰り返すのは旧作をプレイする上でよく見る光景。 
ユニットを育成する際も、まずは強いユニットで敵ユニットを攻撃し、倒すことなく瀕死の状態になるまでロードを繰り返し、 
育てたいユニットでトドメを刺す…といった光景が見られるのも旧作ではよくある話。 
面倒だと思うかもしれないが、慣れてくるとこういったチマチマした稼ぎによる育成が楽しくなってくる。 
つまり旧作においては途中セーブの存在がプレイングに大きなウェイトを占めていたのだが… 
・序盤から揃う自警団メンバーのうち、主人公のアレス、飛兵のトワ、騎兵のアンセルはステータスが高いので前線で使いやすく、
恐らく敵ユニットの自滅行為を一身に受けるのはこの3体がメインになりやすい。
魔術士のマイヤと僧侶のエルマは前線向きのユニットではないため、終盤ではお荷物になりやすい。(それでも強いが)
それ以外の後期加入ユニットは入って少しだけの期間は活躍できるが、進めれば進めるほど先述した一軍メンバーとの戦力差が酷くなり最終的に出番がなくなる。
結局自軍ユニットは最終的に「極端に強化された一軍メンバー」と「比較にならないくらいザコ二軍メンバー」に二分される。
敵はシナリオを進めるごとにコンスタントに強化されていくため、必然的に一軍メンバーを使わざるを得なくなる。
そのため、全てのユニットを均等に育ててシナリオによって使い分ける… といったようなプレイングも難しくなる。

今作では途中セーブができない。つまり旧作でのプレイスタイルは根底から崩壊する。 
弱小ユニットの育成も、戦闘結果の吟味も全てぶっつけ本番でやらざるを得なくなる。 
もっとも後述する戦闘面のバランスを鑑みるに、最初から育成環境が整っているかと聞かれると微妙。 
◇3すくみとステータス
・今作ではユニット間の強弱をつけるべく、歩兵は槍兵に強く、槍兵は騎兵に強く、騎兵は歩兵に強い…といった3すくみが設定されている。
他にも弓兵・銃兵は飛兵に対して特効をもち、僧侶は魔物系ユニットに特攻を持っている。
この3すくみを使いこなせば多少能力差があっても有利に戦え、戦況を優位に持ってくることができる…はずなのだが、
シナリオ序盤で入りたてのユニットに対して3すくみ有利な敵が突っ込んでくることがあったのだが、
普通にこちらは無傷、相手は10ダメージ喰らって例の如く自滅したので3すくみ補正そのものが薄いと思われる。
そもそも先述したように前線ユニットは敵ユニットの自爆洗礼を受けてムキムキに育つため、
シナリオが進めば進むほど3すくみを意識する必要はなくなる。
それよりもレベルアップやクラスチェンジ、装備品によるステータス強化の方が影響が大きい。
3すくみの力で能力差を覆せないとなると、ますます弱小ユニットが育てづらくなる。

◇戦闘について 
指揮官を倒すと取り巻きの傭兵が全滅してしまうため、 
コンスタントに経験値を稼ぐには「傭兵を先に全滅させて、指揮官は最後に倒す」ことがセオリーとなる。 
当然弱いユニットを前線に出せばすぐにやられてしまう為、まずは強いユニットを前線に出して敵をおびき寄せ、 
弱いユニットでトドメを刺す…というのがユニットを育てる上での基本なのは先述した通り。 
ちなみに光輝ルートにおいて、主人公のアレスは初期装備であるラングリッサーを変える必要がないため、
マジで「レベルを上げて物理で殴ればいい」を体現することになる。

なのだが、今作での敵指揮官は攻撃範囲に入ると相手が誰だろうがほぼ例外なく突っ込んできて、(玉座に座ってるボスも突っ込んでくる) 
大抵の場合返り討ちにあって自滅する。当然敵指揮官の傭兵も全滅する。 
こうなると弱いユニットが育たないだけでなく、前線のユニットばかり経験値が集中してますます能力差が広がってしまう。 
前線のユニットが強くなれば当然敵を「倒す」のではなくギリギリの状態まで「削る」ことが難しくなるので猶更。 
加えて先述したように途中セーブ機能もないので、シナリオが進めば進むほどユニット間の能力差は酷くなる。 
よって今作における弱小ユニットの育成環境は全く整えられていないと言っていい。 
(ちなみに旧作においては、大きく戦力が離れている場合敵指揮官は直接攻撃をしてこなかった) 
◇スキル(魔法)
・魔法は種類が少なく、攻撃範囲が異様に狭い(周囲4〜5マス程度)ので、よほど近づかない限り使えない。
そもそも先述した通り、今作では前線ユニットがガチガチに強化されやすい環境にあるため、
わざわざ魔法を使わずとも素殴りすれば敵を倒せるのでぶっちゃけいらない。
先述したように魔導士系&僧侶系ユニットは前線に立ち辛いので猶更。
あと自分が見た限りでは、「杖系武器」の性能は魔法ダメージを上げるだけで範囲アップ効果はなかった。
結論として、こちらが使う分には魔法は無用の長物。「レベルを上げて物理で殴る」のが1番有効な戦法。

あと旧作では敵指揮官のHPが7以下になると絶対に治療もしくは回復魔法を使ってHPの回復に勤しんでいたのだが、 
今作だと構わず突っ込んでくることがある。(回復する時もあるっちゃある) 
・あと攻撃魔法以外にも能力アップ系魔法とか周囲の敵を攻撃するスキルとかも存在するが、
前者は前線ユニットがバリバリに強化されてるので使用機会ほぼなし。(移動力アップ系は使える)
攻撃系スキルは使わずとも敵が勝手に突っ込んできて自滅してくれるので、やはり使用機会がない。

序盤こそ意識すべき3すくみ要素だが、 
先述の通り前線ユニットは敵指揮官の特攻の洗礼を浴びてムキムキ育つ為、シナリオが進むにつれて3すくみは意識することがなくなる。 
というか序盤だと入りたてのユニットに対して3すくみ有利な敵が突っ込んでくることがあったが、 
普通にこちらは無傷、相手は10ダメージ喰らって例の如く自滅したので3すくみ補正そのものが薄いと思われる。 
それよりもレベルアップやクラスチェンジ、装備品によるステータス強化の方が影響が大きい。 
加入タイミングの都合上、序盤から自軍にいる自警団メンバーが前線に出やすく、当然敵の洗礼も受けてバンバン強化される。 
◇配置の問題
・基本的に、シナリオごとのユニットの配置数は8。初期配置は必ず埋める必要がある。
先述したように、シナリオが進めば進むほど数少ない前線ユニット(だいたい3〜4体)しか戦わなくなるので、
それ以外のメンバーは完全にお荷物となる。終盤では初期配置から1歩も動かさないことも珍しくない。
一応背後から襲ってくる増援とかが無いぶん、放置できるだけマシと考えることもできるが、
問題はシナリオによっては特定ユニットの強制配置面があるということ。
そうなるとそのユニットの出撃はもちろん、配置場所まで固定されてしまう。
あるシナリオでは前線から遥か離れた場所に二軍ユニットが敵軍に囲まれた状態でスタートするのだが、
いくらその二軍ユニットを真っ直ぐ逃がそうにも敵ユニットに追いつかれて一撃で死ぬことしかできなかった。
このゲームでの死亡=撤退数増加はエンディングでのバッドエンドに直結するため、
「全ユニットを撤退させずにクリアする」とか目標立ててるプレイヤーにとっては迷惑この上ない。

主人公のアレス、飛兵のトワ、騎兵のアンセルは前線で戦いやすく、最初から最後まで一軍で活躍することになる。 
魔術師のマイヤと僧侶のエルマは前線向きではない為、後半からはお荷物になりやすい。(それでもそこそこ強いが) 
その他のメンバーは入って少しだけの期間は活躍できるが、進めれば進めるほど先述した一軍メンバーとの戦力差が酷くなり最終的に出番がなくなる。 
結局自軍ユニットは最終的に「極端に強化された一軍メンバー」と「比較にならないくらいザコ二軍メンバー」に二部される。 
敵はシナリオを進めるごとにコンスタントに強化されていくため、必然的に一軍メンバーを使わざるを得なくなる。 
しかしシナリオにはそれぞれ配置ユニット数(大体8)が設けられており、最大数いっぱいまでユニットを配置せざるを得ない。 
そのためどうしても二軍メンバーを配置せざるを得なくなり、後半では二軍メンバーは初期配置から一歩も動かないこともザラ。 
まあ不意の増援とかはないため、放置できるだけマシなのだが… 
◇敵増援
・今作における敵の増援は、「初期配置の敵を倒したら最奥に新しい敵が出現する」というシチュエーションが殆ど。
プレイヤーの隙をつくような増援はなく、例よって敵AIは突撃自滅バカ。
なので結局増援が来ようがやることは一緒で、「敵増援によって戦略を柔軟に切り替える」とかの必要は薄く、
ユニットを敵部隊へのこのこ移動させるだけという単調作業を増やしただけとなる。

しかしこのゲームには(少なくとも光輝ルートには)特定ユニットの強制出撃シナリオが存在し、 
そのシナリオでは出撃はもちろん、配置場所まで固定されてしまう。 
あるシナリオでは前線から遥か離れた場所に二軍ユニットが敵軍に囲まれた状態でスタートするのだが、 
いくらその二軍ユニットを真っ直ぐ逃がそうにも敵ユニットに追いつかれて一撃で死ぬことしかできなかった。 
先述したように、このゲームでの死亡=撤退数増加はバッドエンドに直結するため、 
「全ユニットを撤退させずにクリアする」とか目標立ててるプレイヤーにとっては迷惑この上ない。 

これらは全て難易度ノーマルでの経験だが、 
公式が狙っていた「新規層」は恐らく難易度ノーマルで初回プレイすると思うので、作りこみが甘くていい理由にはならない。 
◆告白・アルバム機能について
◇告白シーン
・出撃準備画面の「TALKコマンド」を選択すると、シナリオ1章につき自軍ユニット3人とそれぞれ1回ずつ会話ができる。
会話の際、3択の選択肢が表示され、正しものを選べば親密度がアップし、
「知り合い」→「意識しあっている」→「恋仲の関係」といったように関係が進展する。
シナリオをある地点まで進めれば告白イベントが起こり、親密度の高いキャラに告白すれば見事成功。
アレスと告白対象キャラに特別なスキルが習得され、エンディングにも若干変化が起こるようになっている。
(なお告白イベントでの対象キャラの台詞はフルボイス)

◇スキル(魔法)について 
ラングにおける魔法というのは「離れた敵に固定ダメージを与える」というようなもの。 
「HPが10固定」&「現在のHPが攻撃力に直結する」というシステムである以上、ラングではたった1のダメージも無視できない。 
HP9の状態ではどう足掻いてもHP10の敵を倒すことができないからだ。 
その為いくら防御力が高かろうと強制的にダメージを与えてくる魔法は非常に厄介かつ強力な存在。 
(一応、魔法攻撃を無効化するユニットもわずかに存在する) 
また、指揮官が装備する武器の中には魔法の効果範囲や威力を上げる杖やアクセサリが存在するため、 
魔導士系指揮官は基本的に杖やアクセサリを装備して遠距離から魔法をぶちこんでいくのが旧作においての戦法。 
問題なのは、どうやら親密度が「恋仲の関係」でもあっさりフラてしまう場合がある様子。
どうやら親密度以外にも別の要素が関わってるらしいのだが、詳細は不明。当然ゲーム中でも何の指摘もない。
(なお「恋仲の関係」が未告白状態での最高ランクっぽい。)

今作でも魔法は固定ダメージ性で厄介な存在であることに変わりはないが、 
攻撃範囲が異様に狭い(周囲4〜5マス程度)なので、近づかなければまず魔法を受けることはない。 
飛兵のように移動力のあるユニットであれば魔法の攻撃範囲外から間合いを詰めて攻撃を仕掛けることも可能。 
◇アルバム機能
・告白が成功した場合、タイトル画面の「アルバム」に、各キャラの一枚絵とイベントそのものを振り返れる機能が追加される。
要するに今作はこういった告白イベントの収集要素も目玉の1つとして挙げられるのだが、
告白イベントはシナリオ開始時に強制的に発生し、直前でセーブすることもできない。
告白イベントをやり直すには、その前のシナリオデータをあらかじめセーブしておいてクリアし直すしかない。
また、光輝ルート・帝国ルート・闇ルートと勢力によってメンバーも異なる為、
完全にコンプするには3つのルートのセーブデータがそれぞれ必要になる。(ちなみにセーブデータは3枠だけ)
加えて先述した「恋仲の関係でも告白失敗」という事態も発生しかねない為、下手したらもっと遡ってやり直す必要もでてくる。

そもそも先述した通り、今作では前線ユニットがガチガチに強化されやすい環境にあるため、 
わざわざ魔法を使わずとも素殴りすれば10ダメージ与えられるのでぶっちゃけいらない。 
先述したように魔導士系&僧侶系ユニットは前線に立ち辛く、飛兵は前線に立ちやすいので猶更。 
あと自分が見た限りでは、「杖系武器」の性能は魔法ダメージを上げるだけで範囲アップ効果はなかった。 
結論として、こちらが使う分には魔法は無用の長物。「レベルを上げて物理で殴る」のが1番有効な戦法。 
以上のことから、今作はCGやイベントの回収という観点から見ても環境が整っているとは言い難い。

あと攻撃魔法以外にも能力アップ系魔法とか周囲の敵を攻撃するスキルとかも存在するが、 
前者は前線ユニットがバリバリに強化されてるので使用機会ほぼなし。(移動力アップ系は使える) 
攻撃系スキルは使わずとも敵が勝手に突っ込んできて自爆してくれるので、やはり使用機会がない。 
・余談だが、この「恋仲の関係」というのは複数人と重複できる。
モテモテハーレムなのはまことに結構だが、複数人と「恋仲の関係」なのは流石に問題があるのでは。
なお同性同士でも「恋仲の関係」になれる。アッー!

◇ストーリーについて 
ゲーム開始時の前日談みたなものを大まかに説明すると、 
「魔剣アルハザードを所持する帝国が、とある街にある聖剣ラングリッサーを求めて軍事介入。 
光輝の勢力はラングリッサーや街に潜む同士を守る為に出陣。よく分からないけど闇の勢力も出陣。 
で、帝国の攻撃を受けて逃げ延びてきた主人公のアレスが教会にあったラングリッサーをたまたま手に取ったら 
よく分からないけど使い手に選ばれたので、成り行きで帝国軍と戦うことに。」 
…といった感じ。大体合ってると思うが間違ってたらゴメン。 
この後は光輝の勢力としばらく行動を共にするが、ある地点で別れるかどうか選択肢が出てきて物語が分岐していく。 

進行は非常に淡々としており、全体的に展開の起伏がないためテンションは常に低空飛行。 
盛り上がるようなシーンも、悲しみに耽るようなシーンも特にない。延々と味のないガムを噛み続けてる感じ。 
また基本的に主人公視点での紙芝居の会話しか見れないため、「異なる勢力が織りなす群像劇」とか期待してたら肩すかしに遭う。 
そのため他勢力のキャラクターたちの描写は非常に薄い。 
その割に連続したシナリオで登場するも、だいたい「ここは通さん!」→「くっ、退却する!」みたいなのを何度も何度も繰り返されるので、 
正直言って登場されるたびにウンザリしてくる。例によって前線ユニットで戦えば無傷でワンパンで倒せるし。 
なのでRPGでのお約束である「強敵と戦うワクワク感」というものも薄い。 
そして思わせぶりに退却したキャラクターは以降のシナリオで登場しなかったりする。エンディングでもお咎めなし。 
◆ストーリーについて
・ゲーム開始時の前日談みたなものを大まかに説明すると、
「魔剣アルハザードを所持する帝国が、とある街にある聖剣ラングリッサーを求めて軍事介入。
光輝の勢力はラングリッサーや街に潜む同士を守る為に出陣。よく分からないけど闇の勢力も出陣。
で、帝国の攻撃を受けて逃げ延びてきた主人公のアレスが教会にあったラングリッサーをたまたま手に取ったら
よく分からないけど使い手に選ばれたので、成り行きで帝国軍と戦うことに。」
…といった感じ。大体合ってると思うが間違ってたらゴメン。
この後は光輝の勢力としばらく行動を共にするが、ある地点で別れるかどうか選択肢が出てきて物語が分岐していく。

かといって自軍キャラクターの描写が濃いかと言われるとそんなことはなく、 
シナリオ内でやることをさっさと終えたらすぐに次のシナリオに移る為、キャラ同士の絡みといったものも非常に少ない。 
仲間と絡みたければ先述した「会話コマンド」でコミュニケーションをとることになるが、 
シナリオ毎に3人しか会話できない他、親密度絡みのイベントにも関わってくるので根本的な解決策とは言えない。 
進行は非常に淡々としており、全体的に展開の起伏がないためテンションは常に低空飛行。
盛り上がるようなシーンも、悲しみに耽るようなシーンも特にない。延々と味のないガムを噛み続けてる感じ。
かといってスローテンポかと聞かれるとそんなことはなく、飛ばし飛ばしで話が進むので違和感バリバリ。
また基本的に主人公視点での紙芝居の会話しか見れないため、「異なる勢力が織りなす群像劇」とか期待してたら肩すかしに遭う。
そのため他勢力のキャラクターたちの描写は非常に薄い。
その割に連続したシナリオで登場するも、だいたい「ここは通さん!」→「くっ、退却する!」みたいなのを何度も何度も繰り返されるので、
正直言って登場されるたびにウンザリしてくる。例によって前線ユニットで戦えば無傷でワンパンで倒せるし。
なのでRPGでのお約束である「強敵と戦うワクワク感」というものも薄い。
そして思わせぶりに退却したキャラクターは以降のシナリオで登場しなかったりする。エンディングでもお咎めなし。

そんな目的だけを粛々とこなすだけのシナリオなので、常に説明不足が付きまとう。 
「何故アレスはラングリッサーを使えるのか?」「妹のリコリスは何故闇の勢力にいるのか?」 
「何故世界は破滅の危機を迎えているのか?」「カルザス王家滅亡にまつわる裏話とは?」 
光輝ルートだけでもこんな伏線らしきものが登場するが、全部投げっぱなしで終わる。 
エンディングも「世界が破滅の危機を迎えたけど、アレスを中心にみんなで頑張ったら何とかなった」という投げっぱなしっぷり。 
そもそも「聖剣ラングリッサーとは一体何なのか?」という新規層に向けての説明も特にない。 
というか旧作の設定から鑑みると、制作スタッフが解釈を間違えてるor無視してると思しき矛盾点も多く目立つ。 
まあその辺は指摘してもキリがないので割愛。 
かといって自軍キャラクターの描写が濃いかと言われるとそんなことはなく、
シナリオ内でやることをさっさと終えたらすぐに次のシナリオに移る為、キャラ同士の絡みといったものも非常に少ない。
仲間と絡みたければ先述した「会話コマンド」でコミュニケーションをとることになるが、
シナリオ毎に3人しか会話できない他、親密度絡みのイベントにも関わってくるので根本的な解決策とは言えない。

◇BGM・ボイスについて 
一応、岩垂氏の手がけるBGMはそれなりに高評価。 
ただし殆どが旧作のBGMのアレンジで、数自体も多くないのでエンディングまで何度も同じ曲を聴くはめになる。 
そんな目的だけを粛々とこなすだけのシナリオなので、常に説明不足が付きまとう。
「何故アレスはラングリッサーを使えるのか?」「妹のリコリスは何故闇の勢力にいるのか?」
「何故世界は破滅の危機を迎えているのか?」「カルザス王家滅亡にまつわる裏話とは?」
光輝ルートだけでもこんな伏線らしきものが登場するが、全部投げっぱなしで終わる。
エンディングも「世界が破滅の危機を迎えたけど、アレスを中心にみんなで頑張ったら何とかなった」という投げっぱなしっぷり。
そもそも「聖剣ラングリッサーとは一体何なのか?」という新規層に向けての説明も特にない。
というか旧作の設定から鑑みると、制作スタッフが解釈を間違えてるor無視してると思しき矛盾点も多く目立つ。
まあその辺は指摘してもキリがないので割愛。

キャラボイスに関しては、昨今のゲームらしく豪華声優陣を集めているものの、 
「ああ」「いくぞ!」などのパートボイス制なので、ファンの方に勧められるかと聞かれたら凄まじく微妙。 
一応、告白シーンやエンディング後の恋人との絡みシーンとかではフルボイスで喋ってくれる。短いけど。 
(ちなみに旧作では一部のみのフルボイス。『4』と『5』では殆どの会話文をフルボイスで読み上げてくれた) 

あと非常に主観的な意見だが、戦闘アニメ時にもボイスが流れるようになっているのだが、 
知っての通りただでさえお粗末なアニメなので、ボイスがあると余計に貧相に見える。 
ついでに傭兵の掛け声であろう「ウオーオオー」というボイスが物凄くシュール。(複数人の部隊でも明らかに1人だけの声) 
◆サウンドについて
◇BGM
・旧作のBGMも担当していた岩垂徳行氏の手がけるBGMはそれなりに高評価。
ただし殆どが旧作のBGMのアレンジで、数自体も多くないのでエンディングまで何度も同じ曲を聴くはめになる。

◇キャラボイス
・昨今のゲームらしく豪華声優陣を集めているものの、
「ああ」「いくぞ!」などのパートボイス制なので、ファンの方に勧められるかと聞かれたら凄まじく微妙。
バリエーションも少なく、表示されてる文章と全く違うボイスが流れることもしばしば…というか殆ど。
またほぼ全ての文章でパートボイスが流れ、1人のキャラの長台詞でもウインドウが分かれるとその度にボイスが流れるので、
正直聞いてて鬱陶しく感じる。

◇バグ・不具合について 
見つけた限りで何れもゲーム進行に支障をきたすようなものではないが、 
・アイテムをショップで売却していると、アイテムの種類を表すアイコンがたまに変わる 
・戦闘アニメオフ時にはそれぞれのユニットアイコンに与えたダメージの数値が浮かぶようになるのだが、 
たまに10ダメージ表記が0ダメージ評表記になったりする。(ダメージ自体はきちんと10ダメージ与えてる) 
…というようなものが見つかった。 
・また、明らかに音声が流れるのが早い場面がおり、文章のウインドウが出る前に音声が鳴ってしまう。
(基本的にカーソル移動などウインドウ表示に間隔が空く場合に多い現象)
上記の仕様と相まって耳に触ること請け合いである。一応コンフィグ画面から音量を切ることは可能。

◇その他細かい点など 
・ステータス画面でのキャラグラは常に口半開き。アホっぽい。 

・味方ユニットがHP0になって撤退する時は、何も言わずに無言で爆発する。 
(旧作では「すまん、引かせてもらう」などのコメントを残して撤退してた) 
◆バグ・不具合について
見つけた限りで何れもゲーム進行に支障をきたすようなものではないが、
「アイテムをショップで売却していると、アイテムの種類を表すアイコンがたまに変わる」
「戦闘アニメオフ時にはそれぞれのユニットアイコンに与えたダメージの数値が浮かぶようになるのだが、
たまに10ダメージ表記が0ダメージ評表記になったりする。(ダメージ自体はきちんと10ダメージ与えてる)」
…というようなものが見つかった。

・マップ上でカーソルを高速移動するときは、下画面の縮尺マップをなぞる必要がある。 
しかし途中でユニットにカーソルが合うとその場で止まってしまう。ウザいことこの上ない。 
また筆者は未確認だが、何のアナウンスもなくステータスアップ系の消費アイテムが大量に手に入り、
それらをつぎ込むことでステータスを強化してゲームバランスの崩壊に拍車をかけている…という現象もあるとのこと。

・シナリオセレクト機能がないので各ルートを遊ぶには別のセーブデータからやり直す必要がある。 

・隠しショップもないっぽい。 
◆その他細かい点など
・ステータス画面でのキャラグラは常に口半開き。アホっぽい。

・出撃準備画面で「消費アイテム」を使うことができるが、 
光輝ルートを普通に進んだだけでは該当のアイテムを入手することはなかった。 
・味方ユニットがHP0になって撤退する時は、何も言わずに無言で爆発する。
一部の名有り敵指揮官を撃破した際も同じく無言で爆発することがある。

・会話コマンドで親密度を上げると「知り合い」→「意識しあってる」→「恋仲の関係」といった感じに関係が深まるのだが、 
なぜか複数人と「恋仲の関係」になれる。同性同士でも「恋仲の関係」になれる。 
・一部の名有り敵指揮官と戦うと会話が発生することがあるが、
内容が固定されているせいか、マップ上に出撃されていないユニットも会話に参加することになる。
「覚悟しろ!」…ってお前さん出撃してすらおらんがな。

・一部のシナリオには戦う力を持たない民間人ユニットが登場する。 
が、別に防衛任務とかはなくただ逃げ惑うだけ。敵も攻撃してこない。 
マップが広いので進軍の邪魔にはならないが、「○○の部隊の行動です」の表示の対象なのでテンポ阻害の邪魔にはなる。 
・一部のシナリオには戦う力を持たない民間人ユニットが登場する。
が、別に防衛任務とかはなくただ逃げ惑うだけで敵も攻撃してこない。
存在理由が甚だ不明であり、今作のシナリオ攻略の単調さに拍車をかけている。
「○○部隊の行動です」という表示の対象ではあるので、テンポ阻害の原因にはなっている。ますます意味不明。

・今作では戦った相手よりもレベルが低かったり、弱い兵種だったりすると敵撃破時の経験値が増える。 
そして今作では傭兵にもレベルが設定されているため、いつまでも弱い傭兵を雇い続けて戦わせれば、 
後半になればなるほどアホみたいに経験値が荒稼ぎできるようになっている。 
傭兵の能力に関しても、前線ユニットであれば指揮効果も相応のものに育っているはずなので全く心配いらない。 
・今作では戦った相手よりもレベルが低かったり、弱い兵種だったりすると敵撃破時の経験値が増える。
そして今作では傭兵にもレベルが設定されているため、いつまでも弱い傭兵を雇い続けて戦わせれば、
後半になればなるほどアホみたいに経験値が荒稼ぎできるようになっている。
傭兵の能力に関しても、前線ユニットであれば指揮効果も相応のものに育っているはずなので全く心配いらない。

・エフェクトがすんごいショボい。列車にチョロっと火花が出てきただけで「列車が爆発した」扱いになる。 
(ちなみに列車自体のグラフィックに変化はない) 
・エフェクトがすんごいショボい。列車にチョロっと火花が出てきただけで「列車が爆発した」扱いになる。
(ちなみに列車自体のグラフィックに変化はない)

・光輝ルートでは「アルハザードを所持している敵」と2人ほど戦うことになるが、 
どちらの装備画面を確認してもアルハザードを装備していない。(丸腰状態) 
恐らくアイテムドロップを避けるためだと思われるが、丸腰状態でアルハザードがどうのこうの言う姿は実にシュール。 
・光輝ルートでは「アルハザードを所持している敵」と2人ほど戦うことになるが、
どちらの装備画面を確認してもアルハザードを装備していない。(丸腰状態)
恐らくアイテムドロップを避けるためだと思われるが、丸腰状態でアルハザードがどうのこうの言う姿は実にシュール。

・電子説明書は内容が少ないためあまりアテにならない。 
・公式サイトの「システム」説明の「?」の部分が未だに明かされていない。

・電子説明書は内容が少ないためあまりアテにならない。

◆総評 
現代のSLGとしては壊滅的にUIが悪く、快適なプレイなどとは程遠い。 
また敵AIやこちらのとれる戦略の狭さにも問題があり、UIを無視したSLGの出来栄えも評価できるとは言えない。 
確かに致命的なバグもなくドギツイ難易度ではないが、昨今SLGが有り触れているゲーム業界の中で、 
今作のような中身の薄く、取り立てて評価できる点のないゲームを選んで遊ぶ意味は皆無に等しい。 
よって新規層にとってこのゲームを惹きつける魅力はほぼないと言っていい。 

またラングリッサーシリーズのファンの観点から見ると、 
旧作で培われた殆どのシステムが廃止され、経験に基づいたプレイングもできない。 
世界観も一新され旧作の面影はなくなり、ストーリーにもラングらしさは見当たらない。 
何よりキャラデザがうるし原デザインでないことは、もはや喧嘩を売ってるに等しい。 
よって往年のファンにとってもこのゲームを選んで遊ぶ理由が見当たらない。 
◆総評
元々SLGというのは駒を動かしたり各種数値と睨めっこしたりと単調な作業がメインであり、
だからこそそういったゲームにはプレイヤーのストレスを溜めぬよう快適なUI設計が求められるのだが、
今作はそういった配慮を放棄しており、全てにおいて「手抜き」という表現が当てはまる。
FC時代のような技術力が低い頃ならまだしも、現代の技術力から考慮したら考えられないくらい酷い出来栄えである。
肝心のゲームバランスも単調で作りこみが浅く、劣悪なUIも相まってまともに遊ぼうとするプレイヤーにとっては苦行となる。
確かにゲームに支障をきたすような重大にバグはなく、ドギツイ難易度でもないが、わざわざ入れ込んで遊ぶ理由もない。

これらの結論から、公式が狙っていた「新規層と往年のファン層の取り込み」は破綻しており、 
どちらの層からも十分に「面白くない」と言わせるだけのクオリティを放っている。 
よってラングリッサー リインカネーションはクソゲーと呼ぶに値する代物である。 
とにかく「手抜き」と「妥協」で塗りつぶされたようなこのゲームはこの上なく(この下なく?)低品質であり、
クソゲーと呼ぶに相応しいクオリティを放っていると結論づけた。

よってラングリッサーリインカーネーション-転生-はクソゲーである。 
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