2009年 次点

概要

名称世界ふしぎ発見DS ~伝説のヒトシ君人形を探せ~http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00284C5AO [外部リンク]
ジャンルふしぎ発見!アドベンチャー
対応機種ニンテンドーDS
メーカーフリュー
発売日2009年8月6日
価格5,040円(税込)
対象年齢CERO:A

要点

選評

選評案1

夏の暑さが厳しさを増す時期・・・
風あたりの厳しさを増す会社、フリューより新たなクソが投げつけられた。
「世界ふしぎ発見! 伝説のヒトシ君人形をさがせ!」だ。

人気長寿テレビ番組とのタイアップにより制作されたこのゲーム、
クリアまで3時間と非常に短命である。
ADV形式で冒険は進むが、テキストはキャラ同士の会話のみ、背景がほとんど切り替わらない、
状況演出がショボイといったに要素により、各世界遺産の雰囲気がまったく伝わらない。
肝心のクイズ及び選択肢はどれを選んでも同じ展開、
もしくは正解しか選べなくされるので緊張感のへったくれもない。
そもそも、遅い文字スピードを早めるためにボタン(タッチ)連打しているところに
いきなり選択肢が現れる仕様など、選ばせる気があるのかと言いたい限り。
観光ガイドブックレベルの知識に躍起になっても仕方がないということか。

趣旨と関係ないミニゲームが盛り込まれ、一部は真面目に集中しないとクリアできない難易度。
難しいと感じた場合は放棄してストーリーを進ませることもできるので安心だ!

マップ移動もマイナス要素。通常ストーリーは一方通行なので意味がなく、
クリア後のイベントは目印がないのでローラー作戦を強要されるハメになる。
いちいち必要皆無な移動アニメーションが入るのも地味にストレッサー。

そして近作一番映えるクソ要素はなんといってもキャラグラフィックである。
ハッキリいってその辺の絵の上手い学生にでも描かせたほうがマシなレベルで、
実写背景と相まった場違い感はさながら高級食器に添えられた10円駄菓子。
こんな絵で描かれたあげくキテレツな性格に改変させられた歴史の偉人達には
憐憫と遺憾の情で胸がいっぱいになる。
ジャンヌダルクにいたってはマリー・アントワネットに仕える田舎方言丸出し女騎士にされ、
間違い探しクイズでネコミミを装着させられる扱いの悪さ。

なおタイトルだが、シナリオを終えれば人形が見つかるので実際にヒトシ君人形を探すことは無い。
そもそも主人公(プレイヤー)をDS登録ネームで呼ぶくせに、
することは無意味な選択肢とミニゲームだけ、グラフィックも独白も無くひたすら空気。
勝手に進む物語感を一層強くすることに成功している。

当然世界の不思議など感じ取れるはずもなく、
一番の発見はこんなゲームがフルプライスで世に出されてる事実だろう。

懲りずにクソを乱発するフリュー、及び関わったスタッフ全員にボッシュートを宣言したい。

選評案2

みんな知ってる長寿番組、好きならスルーが最上の選択です。

このゲームはまずプレイヤーが主人公から
DSユーザー名で呼び捨てにされるところから始まります。
名前入力不可によるDS購入時の高揚感再現効果を狙ったのか
唐突すぎて戸惑います。
ゲームの目的はミステリーハンターを目指して
見習いミステリーハンターが究極のふしぎたる伝説のヒトシ君人形を求めて
世界中で「ふしぎ」を探すという抽象的なもの。
存命中の日本のタレントがマチュピチュより謎ですか。ふしぎ!!

能天気で元気がとりえで大食いというチープなヒロインは
「ローマのふしぎはどこかしら」「エジプトのふしぎを知らない?」と
電波なセリフを撒き散らし、それに反応した「偶然まわりに居た人」が
強引な世間話で強力なヒントを出してくれます。
この「偶然まわりに居た人」は現代っ子から歴史上の人物まで幅広く、多弁です。
「チンギス・ハーンだよ」
「オッスオラジャンヌ・ダルク。マリー・アントワネットの護衛だよ」なんで?
クレオパトラは初対面の主人公ズに自らの死まで語りつくします。おまえ誰やねん。

主人公の行動は思いつきでしかなく一見自分で考えないように思えますが、
こちらへ「どうしよう?」と振られる選択枝はどれを選んでもおおむね同じになるので
実は決して考えを曲げない頑固一徹キャラなのかも知れません。じゃあ聞くなよ。
ストーリーはかなり単純です。
主人公が「○○のふしぎを探すぞ!」と叫べば
ライバルが唐突に現れ「妨害してやる!こんなんだ(大ヒント)!」としゃべって去り、
大ヒントに絡んだ選択枝を選べば……いや、選ばなくても勝手に進みます。

このゲームにはタッチペンで下画面を連打するのに飽きた時のためにスキップ機能もついています。
ただし、選択枝とウザヴォイスでしか止まりません。
ボイスより設問で止めるべきところですが、どれを選んでも同じなのでよしとしましょう。
ところでライバルのボイス(「オーホッホ!」と「待ちなさーい!」のみ)、必要なの?
グラフィックはペイントツールで描いたのかと思わせる出来。
ガタガタの主線、バケツで塗ったような謎配色、気まぐれな陰影、
服の皺より多い大胸筋のシワなどが目にストレスを与えます。
背景は写真で手抜き感満載。
そんなオエビが上画面で、下画面には文章(改行変)だけが表示された状態なので
結局文字しか見ないで早送り→眠気無限大!!そこで目覚ましのウザヴォイスが!殺意。

こんな一本道催眠ADVをゲームたらしめるべくミニゲームが登場します。
番組関係なさすぎな神経衰弱など、専門学校生が作ったの?なやっつけレベル。
このゲームをクリアしないと先に進めないのですが、
これを入れたためにゲームになれたどころかゲームとしてトドメを刺したといえるでしょう。
何故なら、このゲームに失敗したときに、このゲーム最大の売りが炸裂するからです。

「おや。もうあきらめてしまうのかい?」(CV.黒柳徹子)
うるさいよ。

リンク

公式サイト [外部リンク]