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[[2014年 次点]]

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*概要 [#ke008f65]
|名称|超人ウルトラベースボール&br;アクションカードバトル|[[http://ecx.images-amazon.com/images/I/61%2BaEQatqbL._SL320_.jpg>http://www.amazon.co.jp/dp/B00HV4XY7E]]|
|ジャンル|スポーツゲーム|~|
|対応機種|ニンテンドー3DS|~|
|発売元|カルチャーブレーン|~|
|開発元|カルチャーブレーン|~|
|発売日|2014年3月13日|~|
|価格|通常版:4980円(税込)|~|
|対象年齢|CERO:A(全年齢対象)|~|

-[[公式サイト>http://www.culturebrain.co.jp/basehp/basetop.html]]

*関連動画 [#la3d3872]
PV
#youtube(uIfeUCI_2uM)

*要点 [#z8e52935]
一般的な野球ゲームではありえない、漫画・アニメ的な「魔球」「秘打」こと「ウルトラ技」が売りのシリーズで、SFC(スーファミ)以来約20年ぶりの登場。
何故かカードゲーム化され、野球としてもカードゲームとしても楽しめないものになってしまった。

**カードゲームとして [#b9155165]
-投手は投球を、打者は打法を、それぞれ5枚づつカードとして手札に持ち、5つのコースを選ぶ。
--コースは左右の中心含め3マスがストライク、2マスがボール。縦の概念はない。
-投手は投球とコースを選ぶ。変化球を選ぶと、選択したコースからズレて投球される。
-打者は投手の手札とコースを見ることができ、その上で打法とコースを選ぶ。
--例えば投手が変化球の多い手札で直線コースを選んでいる場合、
少しズラして狙い打つか、あえて直線で勝負に出るか、駆け引きが生じる。
-しかし、実際はこのような駆け引きを成立させるのは困難。
--カードは完全にランダムで配られる。カード収集、デッキ構築といった要素は皆無。
--双方のカードには「レベル」があり、打法カードが投球カードのレベルよりも低かった場合、凡打にされてしまう。
---ランダム制とレベル制の合わせ技で、運の要素が非常に強く、「見送り(捨て札)」に頼らざるを得ない。
--ウルトラ技カードもランダムで配られるため、勝負に出たいときも、単純に演出を見たいときも、思うようには使えない。
---一方、3連続で魔球を引くこともある。前後のカードの引きは一切考慮されていない。
---過去シリーズ作ではゲーム進行に応じて溜まったポイントを消費して使う、格闘ゲームであればゲージ消費型の必殺技のようなものだった。
-そもそも一球ごとにカードとコースを選択するのでテンポが悪い。
-「ノーアウト満塁を0点で切り抜けろ」「5回までにコールド勝ちしろ」といった「ミッションモード」もあるが、元々のゲームがコレなので、理不尽に負けることなどもあり、楽しめない。

**野球ゲームとして [#m78d32b8]
-全体的に低クオリティで、野球ゲームとしての見た目からして怪しい。
--3Dがポリゴンとジャギー丸出しで、動きもぎこちない。携帯機なら初代DS、据置機なら初代プレステのレベル。
---選手は顔つき、体形とも1パターンのみ。単に解像度が低いだけではない完全な手抜き。
--ウルトラ技の演出も、SFC時代よりは多少マシな程度。2Dの書割や、立体感のない炎や雷のエフェクトなどで溢れている。
---打法「タイガー・ファング」で打ち返された球を取ろうとした内野手が平行移動でフェンスまで吹き飛ばされる、というシュールな映像がPVでも確認できる。
--「エディットモード」も中途半端。
---チームのフラッグを「デザイン」「カラー」「マーク」でカスタマイズできるが、どうやってもカッコよくならない。
「デザイン」は縦横の縞模様、星を規則的に並べたものなど簡素なもので、「カラー」もデザインに応じてパターンは固定。
「マーク」はA~Zが選べるが、文字ごとにフォント、カラーが決まっている。黒い燃えカスのような「A」、黄色い星で象られた「J」、黄色くポップな書体の「Z」など。
---チームのユニフォームも、「デザイン」とそれに応じた「カラー」しか選べず、どのデザインでもチーム名に関係なく「BASEBALL」と書いてあってダサい。
-球を打った後の守備はフルオートかつBボタンでスキップ可能。

**その他 [#e44e6aa3]
-ストーリーモードは雑な展開とメタフィクションが目立つ。
--予選1回戦を突破しても強豪が残っている、でシナリオ終了→次回シナリオ開始時は予選突破後、予選の試合を振り返るダイジェストである、など。
---終盤でももう一度このような展開になる上、登場人物自身が「ダイジェストの予感」と口走る始末。
--この他にも「ゲームの主人公であるキミの使い古された魔球」「理屈は全く分からないけどなんか完成した俺の新魔球」など。
---薄ら寒い、毒電波という評価が主流と思われるが、ぶっ飛んでいて面白いとする評価もある。
-2014年11月5日、ストーリーモードのみを廃し、500円(税込)のダウンロード専用ソフト『超人ウルトラベースボール アクションカードバトル ライトバージョン』として再登場。
--発売1年未満で約1/10の衝撃的なプライスダウンが行われることになったが、こちらは良くも悪くも値段相応と判断されている模様。
--公式HPでは「ストーリーモードはダウンロード版にはありません、パッケージ版をお買い上げください」の一言だけで済ませており、価格などの一切の情報が消滅している。

*選評 [#fb42980a]
**選評案その1 [#k727a99b]
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超人ウルトラベースボール。1989年にカルチャーブレーンがファミコンで発売したゲームである。
超人ウルトラベースボールが3DSで蘇ったのである!
この続編情報にシリーズの(ごく一部の)ファンたちは沸き立った ・・・のも一瞬のことで
発表されたスクリーンショットのグラフィックの悪さやシステムが前シリーズからのアクションからカードバトルに変わるなど不安と期待を胸に秘めながら発売日を待つ住民達。

そして蓋を開けてみれば、「バグもないし、遊べるがとにかくつまらない」というとんでもないゲームだったのである。

まずは、ゲームシステムについて説明しよう。
打者は5枚の打法カード、投手は5枚の投法カードから1枚を選択し、
5マスあるポイントのどこを狙うか選択。これを繰り返すだけ。縦の概念は無い。
勿論肝心のウルトラ技が出るのもランダム。連続で出たりなかなか出なかったりする。

投手の場合だとストレートやスローボールだと狙ったポイント通りの投球。
カーブなどの変化球だと狙ったポイントから1マスズレた軌道での投球となる。
打者の場合この相手の手札が見えるので、「相手はまっすぐの球しか投げてこないな、フルスイングのカードを選ぼう」や
「相手はカーブやスライダーしか持ってないな、どれくらいマスをズラしたらいいだろう」
などの読み合いが重要になる。

また、投手も打者もBボタンでカードを1枚選んで見送りが可能なので、
あえて見送りを連発してレベルの低いカードやダブりのカードを消費させるなどの戦法も可能だ。

一応こういう読み合いはあるもののつまりほぼ運ゲーである。
カードの強さ勝負なので運の要素は強いし展開自体は非常に単調。
相手がウルトラ技を3打席連続で使ったりするので運の要素が本当に強い。

下画面やボタンで盗塁は可能だが、守備はフルオートとなっている。
ちなみにバットがボールに当たってからの動きはBボタンでスキップ可能なので、野球ゲームとしてはテンポが良いが何せカードゲームとしてテンポが悪い。
ストーリーではこれを何度もやらされるのでとてもツラい。

発売前のスクリーンショットで問題となっていたグラフィックは酷い、としか言い様がない。PS初期時代レベルのグラフィックである。
その上試合場面ではキャラのグラが全員同じなのである。違うのはユニフォームのみ。
ストーリーの会話部分での2Dの絵が違っていても。

肝心のウルトラ技は迫力がない。ふっ飛ばされる姿がシュールである。
しかもエディット画面じゃないとウルトラ技の効果が分からない。勿論電子説明書にも載っていない。

エディットでは旗のマークなども作れるがAからZまでそれぞれメーカーの好みのフォントで固定され、その上デザインは6種類、カラーも6種類などと非常に少なく
ユニデザイン・カラーも変更できるが、真ん中に「baseball」という文字が固定され、正直ださい。

ストーリーはぶっ飛んでいるが矛盾も無く、会話部分だけはそこそこ面白い、会話部分だけは。
しかし肝心の野球部分がアレなのですべてクリアしても脱力感くらいしか残らない。
ミッションモードは20種類の課題に挑戦するモードで、「全員不調で勝て!」や「5回までにコールド勝ちをしろ!」など緩急をつけている物の、肝心の野球部分がアレなんですごく疲れる。

他にも紙説明書に書いてある「スライドパッドで選択」が使えない(電子説明書にはスライドパッドの事は書いていない)や使えるチームが6球団+エディットで作っった6球団で球場3種類しか使えないなどいろいろ突っ込みどころがある。

「人とお金と時間と技術力が無い人達」でゲームを作ったらこうなると言う見本を見せるために作られたゲームのように思える。
きっと僕たちはゲームを買ったんじゃない、カルチャーブレーンさんに4980円を寄付してあげたんだと。そう考えれば幸せになれるであろう。
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**選評案その2 [#effdb725]
#aapro{{
超人ウルトラベースボールが現代に蘇った!…カードバトルとして 
このゲームは常識と戦ったゲームなのである。 

まずはシステムについて。 
打者と投手は5枚の打法/投法カードから1枚選び5マス(ストライク3マス、ボール2マス)から好きな所を選ぶ。縦マスは無い。 
カードにはレベルとミートマスが書いてあり(レベルは最大9まで、ミートマスは最大3まで)、バットにあたってもレベルが投手のカードレベルより弱ければ凡打になる。 
また、レベルが9、ミートマスが3でもバットに当たらなければ空振りとなる。 
それを何回も続けるのでテンポが最悪。 

また、出るカードはすべて完全ランダムなので運要素が強い 
全部スローボールが何回も出たり(その場合はボールを一球外せばいい)する。 
ゲームの醍醐味であるウルトラ技は昔のシリーズでは好きな時にポイントを使って発動できたが、それもランダムなのである。 
相手が3回連続で使ってきたり自分が3回連続で使えたりする。 

ストーリーではデッキ構築(まあ一応打順は変えれる)や超人技集めは出来ない。(対戦ではエディットでいろいろ変えたチームを使える) 
完全な一本道の退屈な試合ばかりしなければいけないので辛い。 
筋力を鍛えたり走力を鍛えたりも出来ない。さらにキャラもほぼ成長しない(主人公が新しい技を1回覚えるだけ) 

このゲームは野球ゲームの常識が通用しない、そしてカードゲームの常識も通用しない。 
最後にミスタープロ野球・長嶋茂雄の一言を借りて締めとしたい。 
「我がクソゲーは永久に不滅です」 
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