***リンク [#i60a6d0a]
-[[2013年 大賞]]
-[[2013年 次点]]

-[[2013年 総評案]]
*2013年 総評(仮)※4月1日(火)00:00 確定 [#m084de77]
*総評(仮)※4月1日(火)00:00 確定 [#m084de77]
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2012年は2011年度の平和から一変、
度重なるクソゲー続出による情報の交差によりプレイヤーやスレ住民を谷底へと突き落としていった。
その中で海外から糞フルプライスで颯爽と登場し、
劣悪な操作でありながら理不尽な難易度を見せつけた『ヘビーファイア・ザ・チョーズン・フュー(重火)』は
2012年度KOTY大賞の名に恥じないクソゲーであったといえよう。

そんな混沌から解放されたスレ住民達に襲いかかったのは、
春に訪れた2作品によるクソゲーの竜巻であった…

1年半に渡る5回の延期を重ねついに激しいエンジン音を響かせながら登場した1本目のソフトは
3月7日発売、3DS専用ソフト『みんなでオートレース3D』(開発:インターグロー、通称:オート)
このソフトは競輪・オートレースを管轄する公益財団法人「JKA」が監修している
史上初のオートレースを題材にしたゲームであり、
当初、全国6箇所のオートレース場とオートレースモールの通販でのみの限定発売と
"オートレース初心者お断り"という男らしい販売方法でスレ住民に挑戦状を送りつけた。

画面の大部分を灰色のアスファルトを占め、レース状況を間違える実況ボイスを聞きながら
コーナーで「L」と「A」ボタンを交互に押すだけのレーサーモードは、
コーナー以外の場所はアクセル・ブレーキ等の操作ができない自動操縦であり、
プレイヤーから「レースゲームじゃなくて音ゲーではないのか」と言われる始末。
カスタマイズ機能は「高いパーツ買ってレースに勝てばいい」の一言で済むのだが、
肝心のパーツの性能が高ければ高いほど使える回数が少ないので使い勝手が非常に悪い。
単純な作業のはずなのにレーサーモードの目的である"スーパースター王座決定戦"は
その年の優秀な選手しか出場することができず、
出場するためには該当する月に開催される大会で全て優勝するか、自らのランクを上げておかなくてはならない。 
それなのに敗北すると今までの成績がリセットされたかのようにもう一度全てのレースをやり直させる理不尽仕様。
敗北したら"電源消して一からやり直す"という考え方も電源を切ると強制的にリタイア扱いになるのでやり直しが一切効かない。
すべてを乗り越え頑張って優勝しても特別なエンディングはなく、
優勝賞金に"優勝おめでとう"の文字が添えられるだけのしょぼいグラフィックが表示される。
これを見たプレイヤーは今まで何のために頑張ってきたのか頭を抱えるだろう。

実際に行われているレースのデータを受信して予想してくれる予想師モードは、
同じ開発会社からでている競馬の予想ソフトのノウハウがありそこそこいい出来ではあるが、
その競馬の予想ソフトが1000円であり、
言ってしまえば1000円分しか元が取れていない。
さらに、"ネットに接続する事"と"レースの出走時間直前での予想"が条件になるので、
2つの条件が全てが満たされていないと使えない。
これの為だけにゲームを買うのであれば、
実際のオートレースでお金をかけた方がまだ有意義である。

少ない作業でセカンドインパクトレベルの苦痛を味わうオートを
スレ住民から"ゲー無の究極形態"と言われ恐れられる中、
まさか全国のゲオでの販売が開始されるとは誰も思いはしなかっただろう…

そんな中、2本目のソフトがKOTY会場に歌声を響かせた。
3月28日発売、PSP専用ソフト『Megpoid the music♯』(開発:Para Phray、通称:GIMI)
"VOCALOID"の中の一つ"Megpoid(GUMI)"を題材に、
無料動画サイト等で人気の曲を収録した音楽ゲームとして出された本作は、
GUMIや収録された曲のファンなど多くの人が楽しみに待たれていた。
…しかし、このゲームを開発した"Para Phray"の大本が、
2010年度KOTY据え置き版次点『ラブルートゼロ Kisskiss☆ラビリンス』の販売メーカーであり、
それを知っている人達の不安の声も聞こえた。

結果としては、期待よりも不安の方が現実となってしまった
このゲームには、どこをとっても”調整”や”作り込み”の跡が感じられないのである。 
差分抜いて全7種類で手抜き感満載のしょぼいステージで、
画面酔いしやすいカメラワークの中、
GUMIが音楽に合わせて踊りつつ、
画面に表示される譜面を音楽に合わせて押す。のだが…
その肝心のBGMと譜面がズレていて音楽に合わせられないのだ。
ズレは千差万別であり、ズレてない譜面を見ても「ズレてるんじゃないか?」と疑心暗鬼になってしまう。
しかも難易度が上がるにつれてズレも増えていくので、
ズレを回避するには"BGMに耳を傾けない"と音ゲーを全否定しなければならない。
そんななかで頑張ってクリアーしても、
発生原因不明のフリーズにより唯一のセーブ手段である手動セーブすらさせてもらえず、
苦労が水の泡となったプレイヤーは涙目であろう…

ではキャラクターゲーム・ファンディスクとしてはどうだろうか?
ゲーム内容が酷くても、キャラクターがかわいく引き立っていればまだ救いはあるのではないだろうか?
GUMIのような"VOCALOID"はそもそもキャラクターだけではなく、
GUMIを使って作った"曲"が一番の要となってくる。
しかし、肝心の曲が"どんなに長い原曲でも90秒に雑編集"で突然打ち切られたかの様に終わるとなれば、
作詞者・作曲者の気持ちを踏みにじるものだ。
GUMIの衣装も誰が作ったのかわからない微妙なものでありほめられるものではなく、
使おうとしても、ロードする時間が長くなる上にフリーズする確率が上がるので使う気にはなれない。
唯一の救いだったかもしれない"踊ってみたで有名のダンサーによるGUMIのダンス"は、
酔いやすいカメラワークで台無しにしてしまって元も子もない。
おまけ的存在である"GUMIルーム"も、
発売前に「コミュニケーションを楽しめる」と言われていたが、
反応パターンが非常に少ない上に、会話が成り立っているのかも怪しいレベル。
プレゼントを渡しても中身は見てもらえず、日記も「音楽大好き!!」程度の内容。
これを見たプレイヤーは(♯^ω^)ビキビキと血管が浮き出てくるだろう。

また、ニコニコ生放送で行った公式生放送ではGUMIのモーションだけ1曲分見せたものの 
肝心の音ゲープレイ画面は全く見せなかった点、
公式ブログでGUMIをGIMIと誤記している点は、
開発側のGUMIへの愛の無さを物語っていると言えるだろう。 

開発側からもファンからも見放された"GIMI"は、
加害者でもあり被害者であったのかもしれない。

こうして春に2本のクソゲーが登場した。
しかし、そのレベルの高さから後に現れた様々なクソゲーがその姿を消していった。
住民からは「これを超えるクソゲーが来るのか?」と不安の声が上がる中、
とうとう、恒例の"年末の魔物"がスレ住民の前に店を開く。
12月12日発売、3DS専用ソフト『ホームタウンストーリー 』(開発:トイボックス、通称:ホーム)
人気シリーズ"牧場物語"の生みの親である和田康宏氏が手掛けたハートフルアドベンチャーであり、
店を経営しながら住民と過ごしていくスタイルは、
牧場物語ファンやこの手のゲームが好きだというものに大きな期待を寄せられていた。
しかし、ふたを開けたプレイヤーに待ち受けていたのは、
「この村で暮らしたくない」と言いたくなるものであった。

まず、移動面を見てみよう。
上画面が3Dマップ、下画面が上空視点の簡易マップになっているのだが、
マップが大してやれることがないのに無駄に広く、
後にでてくるワープ機能が使えるまで移動するのにすごい時間がかかってしまう。
そんな中でいざ主人公を動かしてみるとしょっちゅうカメラが切り替わる為、3D酔いが発生する。
スティックをそのままにしているとカメラが切り替わる際に変な方向に向かってしまう所もあり
否が応でも慣れないといけない。
その上さらに、歩いている住民に走って話しかけようとすると、
主人公の走る速さより少し遅いくらいの速さで歩いているので、
遠くにいる村人に話しかけるとなると道を覚えて回り込まなければならない。
3D酔いしやすいカメラワークに加えてこれではプレイヤーも報われない。

次にお店経営はどうなのだろうか?
このゲーム、当初はお店経営がメインなのかと思われていたが、
実際メインなのは"ハートフルなストーリー"であり、お店経営はイベントのきっかけにすぎないのだ。
では頑張って経営してイベントを起こそうにも、
レクチャーしてくれるキャラがあまりにも不親切な為肝心なところを何一つ教えてくれない。

では、そこを乗り越え経営をいざ始めてみよう。
プレイヤーはまずどう見てもテーブルにしか見えない棚に商品を置き、
客が商品をとってレジに向かうのを待ち、レジで会計処理をするシンプルなものなのだが、
一つの棚に商品が一つしか置けない仕様の為
プレイヤーは商品が売られる度に商品を補充しなければならない。
店を拡張して棚を増やすと、さらに補充する数が増えるため落ち着けない。
商品の価格も変えることはできるが価格を一切記憶してくれないため、商品を置く度に値段を設定しないといけない。 
設定するのが面倒くさくても、設定しないと仕入れ値の一割増し程度の価格でプレイヤーの利益がほとんどなくなってしまう。
一定時間内にレジで会計処理をすると加算され、価格がアップする"コンボシステム"は
客側としてはレジで散々待たされて挙句の果てに大損するものであり、
「じゃあ、コンボシステムで稼げばいいじゃん!」と思っていざやると、
コンボ中にフリーズするバグが存在している為、失敗すると朝起きて商品を置くところからやり直しになる。
手を抜こうにも店の売り上げやコンボがイベントの発生に関係しているので真面目にやらなければならない。
どの道に行ってもプレイヤーに「俺達は辛い労働作業(お店経営)を強いられているんだ!」と言わせるお店経営を、
いったい誰が楽しめるというのだろうか…

上で触れたイベントについて詳しく延べてみよう 
イベントの9割がキーアイテムを所持していることで発生するのだが、
入手可能場所が不明な上に出現がランダムであるため、
いつ村で拾えるか、店で売ってるか分からないから 
今行けば落ちてる(売ってる)かもしれないと結果的に無意味に彷徨うことになる。
普通ならばプレイヤーが迷わない為にヒントやリスト等の救済策があるのだが、それが一切存在しない。
さらに、依頼された住民からも依頼した以降何一つ依頼についての発言がない。
そこからやっとキーアイテムを手に入れても次の日に何故か消えるというバグがあり、
これを見たプレイヤーはポルナレフ状態になること間違いないだろう。
そして、イベントを発生させるためにお店にキーアイテムを並べて目的の村人に売るのだが、
一部で別の村人がキーアイテムを買ってしまうという事態が発生する。
しかもキーアイテムは1回しか落ちないのでもう二度と手に入らい上に、ゲーム内での救済策が何一つない。
早めに気づいて前のセーブデータからプレイするか、データを消して最初からやり直す事態になるのだ。
つまり、攻略するにはプレイヤーの運と記憶たどりに探し、住民と商品を監視し続けなければならい。
では、それを乗り越えたらイベントが見れるのかというとそうではなく、
見たいイベントがあっても見ていないイベントがあると発生しないものもあるのだ。
これは公式側で「イベントの進行具合で矛盾が起きないように設定されている」ものであり、
その壁にぶち当たるとプレイヤーは運頼りに目的のイベントにつながるイベントの為のキーアイテムを探さなければならない。
そうしてやっとイベントを発生させてみたものはどこまでもあっさりとした内容で、
期待して頑張って努力をしたプレイヤーの心を根こそぎ奪っていくのだった。

なお、和田康弘氏が"自分のお店に親しみを持ってもらうために採用"した耳障りで変えられない店内BGMや、
放っておかれた挙句、真相にたどりつくどころか薄気味悪さしか残らないばあば、
とあるイベントを起こすと”いつも竹馬に乗っている少年が夜中にひとりで竹馬で登山して死んでしまう" 
という常識人からしたらわけのわからない出来事等、 
人の心を根こそぎ奪い取っていくような要素は他にもある。 
もしかしたら開発側は"Heartful Story(心温まる物語)"を 
"Hurtful Story(心傷つける物語)"と間違えたのではないだろうか? 

こうして、2013年度は3つの候補が上がった。
どの作品もそれぞれの糞要素を持っており、
プレイヤーに地獄を見せた作品である。
そんな中、2013年度KOTY携帯機版大賞を発表したいと思う。

それは、ホームタウンストーリーである。

前にも記しているが、2013年の3本はそれぞれの糞要素を持っている。
オートの"苦行ゲー無"、GIMIの"作りかけから生まれた何か"、ホームの"アイテム入手運ゲー"
これらはどれも許されるものではない。
では、何故"ホーム"が大賞に輝いたのか…
それは"運"だけが頼りという事と、ストーリーがあるからこその弊害だ。

何故、我々はゲームをするのだろう?
多くのゲームには"達成感"がある。
ゲームの腕を上げたり自分なりの対策を練る事で、その過程で楽しみながらクリアーする事で達成感を味わえる。
その達成感を得る為にゲームを求め、楽しむのだろう。
今年の3作は確かにプレイする事で苦痛を味わうが、
オートとGIMIにはそのゲームの目標を目指す事により自身でクリアーした事での達成感や解放感は味わえるのだ。

では、ホームはどうだろう…
この手のゲームでは、ヒントを頼りに住人の求めるアイテムを探し出す事によって、ご褒美であるストーリーが見られるようになる。 
これが達成感につながるわけだ。 
しかし、ホームの場合は求めるお店経営・キーアイテム・イベントの全てが"運" であり、ヒントもなければ対応策も練ることができない。 
それらをすぐに見つけられたとしても"運が良かった" だけであり、"自力でクリアーした" 気にはなれないのだ。
その上村人に聞いても依頼の話は一切無く、頑張って探しているプレイヤーは探している事が馬鹿馬鹿しくなってくる。
誰も助けてくれない中プレイヤー自身で解決する事ができない状況がどこまでも続き、目標が見えてこない為達成感を味わう事も出来ない。
誰も助けてくれない中プレイヤー自身で解決する事ができない状況がどこまでも続き、
目標が見えてこない為達成感を味わう事も出来ない。
しかし、ホームの真の恐ろしさはそれでも続けさせようとするものであった。

当初スレでは「ストーリーがある分、内容がないものよりマシ」と言われていた。
確かにストーリーはその人の感じ方によって良いものや悪いものに分かれる。
けれど、いいものがあれば人はそれをさらに求めて探し続ける。
それが例え苦痛しかない労働を強いられたり、薄くあっさりとした内容であっても、
より良いストーリーを求め、続けていく。
つまりオートやGIMIはストーリーがない分、嫌と思ってやめても後腐れなく終える事ができるが、
ホームはストーリーがある分、やめようと思っても続きが気になってやめられなくなるのだ。
最初はほんわかとした雰囲気で出迎え、入った瞬間に地獄のような労働作業を強いる。
それでもプレイやーは素敵なストーリーを求めて作業を続ける。
そして最後に残るのは、奇妙な謎に対する薄気味悪さとやり続けた後悔である。
今までこのようなゲームが存在しただろうか…?
この絶望感については、「古き良きゲームの手探り感を表現した」とのコメントを述べた 
プロデューサーの和田康弘氏に小一時間程問い詰めたいものである。 

今年の携帯機版はある意味恐ろしい年だったであろう…。
"仕様通りに作ったらできたものが虚無"であるオート。
高級食材を手抜きに手抜きをした結果劇薬物へと化したGIMI。
人の手ではどうしようもできない"運"をたたき付けたホーム。
この3本は"ブランド力"を使ったにもかかわらず、
調理した方向・目指したものがおかしくなってしまい最終的にはファンを裏切る形になってしまった。
特にホームはオート・GIMIより低価格な分人の手に取りやすい価格や、ゲームショップ等での宣伝、海外先行販売等と
宣伝に宣伝を重ね、興味を持って買ったプレイヤーをどん底に突き落とした。
ある意味、最悪で最高のクソゲーであろう。

また、ホームは"年末の魔物"として携帯機版KOTYでは久々の勝利であったことも記しておこう。

最後にホームの開発スタッフ
検証の為に散っていった者達
そしてこれからクソゲーに触れるであろう者たちに向け、
とある偉人の言葉を拝借しこの2013年度KOTYを占めたいと思う。

「運は我々から富を奪うことはできても、 勇気を奪うことはできない。」

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