[[2014年 次点]]

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*概要 [#yb792464]
|名称|Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ|[[http://ecx.images-amazon.com/images/I/51hb5YWICLL._SL500_AA300_.jpg>http://amazon.jp/dp/B00DE59E50]]|
|ジャンル|魔法少女バトルアクション|~|
|対応機種|ニンテンドー3DS|~|
|発売元|角川ゲームス|~|
|開発元|KADOKAWA|~|
|発売日|2014年7月31日|~|
|価格|限定版 8,800円/通常版 6,000円(税別)|~|
|対象年齢|CERO:B(12歳以上対象)|~|

-[[公式サイト>http://game.prisma-illya.jp/]]

*関連動画 [#u87c2755]
PV
#youtube(7zZ99F00K8I)
*要点 [#uddd7a50]
『Fate/stay night』シリーズの一つ、バトル系魔法少女モノのスピンオフコミック作品。
アニメ化・ゲーム化が同時に発表されていたが、修羅の国エロゲー業界さながらの10ヶ月に渡る延期を繰り返し、アニメ「2期」放送中にようやく発売。
低得点ほど信頼できると皮肉られるファミ通クロスレビューでも、同じ角川グループへの贔屓も感じさせない「4/6/4/4の合計18点」の低得点を記録。
その発売経緯からの悪い意味での期待を裏切らず、劣悪なゲームバランスと操作感に加え、やり込みの浅さに反してファンが喜ばない要素も盛り込まれている。

**アクションについて [#de11338f]
-選評曰く、一言で表して「強制ハイスピード」。
--一律60秒、ロードから掛け声もなくスタート、ポーズも不可。
--プレイヤーキャラはスライドパッドで操作、カメラは十字キー左右で回転+上でロックオン。
---カメラ操作は完全手動。自機と独立していて忙しない上に、上下移動ができない。
--マップは凹凸があるもののほぼ平坦、敵味方とも初期位置が固定。敵の思考も単純で、プレイヤーを見つけるとずっと追いかけてくる。
---8つあるマップうちの1つだけ「コンテナが迷路のように積み上がったマップ」はカメラ操作では対処不能。
しかし、視認できる限りはどこまでもロックオンできる、よって「高いところでジャンプ」すれば良いだけなので、初見殺しに過ぎない。
--攻撃・防御・補助といった「エレメントカード」によるカスタマイズ要素があるが、存在意義があまりない。
---敵もカード能力を発動することができ、発動動作中(いわば「詠唱」)は無敵化する。回復・蘇生の使用優先度も高い。
---よって、火力に特化し手を緩めないことが優先される。とは言っても、レアリティの高い攻撃カードを3~4発当てれば終わる。
--加えて、「黒化英霊」と呼ばれる敵の発生源として魔法少女たちの回収対象となっている、英霊の力を宿した「クラスカード」が存在する。
ストーリー進行に応じて増え、英霊の武器を再現する「限定召喚」、HP低下のピンチ時には姿も変化する「夢幻召喚」として使うことができる。
---ところが、後者は敵の体のポリゴンにプレイヤーの首を付け替えることで表現される。
「セイバー(女騎士)」や「キャスター(魔女)」ならまだしも、モリモリマッチョの「バーサーカー」でも問答無用で付け替えてしまう「クソコラ」仕様([[イリヤAAまとめ>Koty:Dic_AA_Illya]])。
「セイバー(女騎士)」や「キャスター(魔女)」ならまだしも、モリモリマッチョの「バーサーカー」でも問答無用で付け替えてしまう「クソコラ」仕様([[イリヤAAまとめ>http://koty.wiki/Dic_AA_Illya]])。
---原作では黒化英霊や「夢幻召喚」の使用者によって姿が細かに変わり、衣装にアレンジを取り入れることもある、見所の一つと言える。
例えば「セイバー」のクラスカードの場合、黒化英霊は「黒セイバー(オルタ)」、イリヤ使用時は「白セイバー(リリィ)」、美遊使用時は「青セイバー(いつもの)」。
--プレイヤー以外のキャラクターがランダムで乱入してくることがあるが、ゲーム内のストーリーや設定に反し、彼女たちは味方ではない。
---自分以外がトドメを刺した場合、例え一発でも「敗北」として扱われる。カードによる火力強化、横殴りも平気でやる。

**アドベンチャーについて [#bed9beb0]
-ストーリーは「アニメ1期で集めたはず7枚のクラスカードを紛失したので7日以内に集めよう」の一言だけで説明できる。
--特に山場も無く、カードが7枚全て集まればグッドエンド、そうでなければバッドエンドの二択のみ。
---エンディングイラストも、手が込んでいるとは言い難い背景も無いものがほとんど。
-1日に3回=7日間で全21回できる行動では、全体マップから1箇所を選んで進める。
英霊戦、魔法少女戦、エレメントカードの入手、会話イベントのどれかが発生、あるいは何も起きない。
--英霊戦はマップに表示される確定イベントだが、どの英霊と戦うかは、これもまたランダム。
--公式HPでは「謎を探りクラスカードを探し出せ」と煽っているが、特に謎は無いし、探し出すというかしらみつぶしにするだけ。
-ボリュームがひたすら薄く、1周目でも1時間未満、エレメントカードが引き継げる2周目以降は20~30分と報告されている。
--全編フルボイスで収録されており、発生条件の複雑な会話も存在するため、これを網羅するためには周回を重ねる必要がある。
---日常の会話イベントでは、複数人に数日間に渡って内容が連続するイベントも用意されている。
---バトル開始前後にも会話があるが、「取り逃がした後の再戦開始前」「助っ人(乱入者)が敵を倒した場合」なども用意されている。
---もっとも、選評案2で「砂を噛んでいるよう」と称されているように、単調なアクションの作業、ランダムや一律ではない発生条件などを前に挫折すると思われる。

**その他 [#x4be5f4c]
-下画面のタッチ操作は使用しない。
--アクションパートの下画面はカードの選択画面になるが、左右の矢印が付いた円形の配置になっており、いかにもタッチできそうな見た目である。
-キャラゲーの限定版ということで、「ライダー(騎兵)」クラスカードなどの同梱グッズについてだけは、ファンからある程度評価されている模様。

*選評 [#e4931b4f]
**選評案その1 [#sa220017]
※2014年8月5日修正
#aapro{{
Fate/kaleid liner 
プリズマ☆イリヤ 

ゲーム内容概略 
1週目クリアまではおよそ50分 
イリヤ、美遊、凛、ルヴィアの全4キャラ 

ストーリー 
TVアニメ 「Fate/kaleid linerプリズマ☆イリヤ」 
の1期終了後から始まる後日譚 
7人の英霊のクラスカードをとある事情で紛失したので、 
それを4人で7日以内に全て集めよう!というストーリー。 

ゲームの流れ 
1日につき3回の行動選択が与えられ、 
7つのマップより一つを選択し、そのマップで以下のイベントが発生する。 
・英霊とのバトル 
・他の魔法少女とのバトル 
・エレメンタルカードの入手 
・会話イベント 
英霊とのバトルはマップに場所が表示されるため、そこへ行けばバトル可能。 
ただし、戦う相手はランダム。 
英霊とのバトル以外は何が発生するか完全ランダム。 
1日ごとに英霊が1体ずつマップ画面に追加表示され、7対倒すとGOODエンド。 
7日経過時に7体倒せないとバッドエンド。 
それぞれ1枚絵が用意されている。 

バトル 
対戦型の3Dアクション(カスタムロボとかガンダムVSシリーズみたいな) 
ショット,アタック,ステップ,ジャンプ,エレメントカードを駆使し、 
相手のライフを0にすれば勝利。 
ライフを0にされる,制限時間の60秒が経過, 
英霊とのバトル時に他のキャラが参加していた場合、そのキャラに英霊を倒されても敗北となる。 
対戦モードでは、制限時間が60秒、99秒、無限から選択できる。 
また、魔法少女だけでなく英霊も操作できる。 

エレメントカード 
大きく4種類に分かれており、バトルに任意の10枚を持ち込むことができ、様々な効果をもたらす。 
攻撃カードは敵に火の玉を打ち出したり、追跡弾を打ったり、必殺技を放つカード。 
防御カードはバリアを張ってダメージを防いだり、反射させたりするカード。 
補助カードは自分にバフをかけたり、回復したりするカード。 
クラスカードは英霊の武器を使用できる。HP30%以下で使用すると夢幻召喚となり、姿まで変化する。 
エレメントカードは前述のイベントで拾ったり、 
他の魔法少女に勝つと3枚ずつ手に入る。(ランダム) 
コモン,アンコモン,レアがあり、高難易度ほどレアなカードが手に入りやすい。 

それでは、評価に移りたいと思います。 

結論から言いますと文句なしのクソゲーと思います。 
大きく分けますと以下の3つの理由があります。 

1.戦闘の単純さ 
2.プレイ時間の短さ 
3.操作や仕様の不満 

1.戦闘の単純さ 
このゲームには、デッキカスタマイズという要素があるため一見様々な戦略を練り、 
トライ&エラーの楽しみがあるように見えます。 
しかし、ある要素でそれが台無しになっています。 
それは「制限時間の存在」です。 
制限時間は60秒であり、エレメントカードが不足しがちな序盤は、 
開始20秒ほどで敵が発見できなければタイムアップ一直線になります。 
そのため、まずバトルで第一にやることは敵を発見すること、 
そして手早く処理することが必要となってきます。 
必要なものは火力、すなわち攻撃カードになります。 
このことに気づき、カードが集まってくると負けはなくなってきます。 
しかし、この圧倒的火力をもってしても敗北をもたらしてくる最大の敵がいます。 
それは味方です。 
味方の魔法少女は英霊戦にランダムで参加してきて、共闘してくれます。 
凛操作時にルヴィア、もしくはその逆が参加した場合、原作再現として、 
敵対しながら英霊とも戦うことになります。 
その2人が対峙した時ならまだ納得がいくのですが、どの魔法少女が参加した場合も、 
味方に英霊への最後の一撃を奪われると敗北になります。 
途中まで押せ押せだった試合展開を最後だけ掠め取られると大変な憤りを感じます。 
ちなみに相手英霊や魔法少女もカードは使用してきます。 
高難易度程攻撃力が高く設定されているようで、ハードでの味方のカード攻撃が敵に当たると 
一瞬にして体力が溶けるので余計に難しくなります。 
このようにストーリーでのバトルは、 
制限時間と味方、そして英霊を全て敵に回した状態で戦う(強制)ハイスピードバトルになっています。 

2.プレイ時間の短さ 
難易度は全部で3段階あり、全4キャラGOODエンド,BADエンドがあります。 
また、エレメントカードも現在自分が持っているカードだけで109種類。 
恐らく120種ほどあると思われます。 
1週目はノーマルでおよそ50分かかりますが、入手したカードは全キャラ共通で 
使えるため、2週目以降は20~30分程度になります。 
私のデータでは、エンディング回収とカードの回収、全キャラハードクリアで、 
セーブ画面上では3時間半、実際のプレイ時間は5時間程度と思われます。 
そんなにできるならいいじゃないかとお思いの方はいらっしゃるかと思います。 
ここから先は私個人の感情なのですが、 
私は地雷とわかっている状態で、このゲームをダウンロードで6000円で購入しました。 
分かってはいるつもりでしたが、自分への戒めの為にゲームの仕様の把握、 
バグ解析、ネタ探しをし、2時間半で終わるゲー無を引き伸ばしたことをご了承ください。 
元は取っていないとは思いますが、これ以上は調べるものは何も無いと判断しました。 
クソゲーに金額は関係ありませんが、 
人の心の傷は金額によってはより深くなるということを教えてくれました。 

3.操作や仕様の不満 
下画面タッチパネルは一切使えません。これは完全に私個人の想像なのですが、 
どうも画面自体はタッチできそうなモデリングがされているので、 
結局タッチ対応まで間に合わなく(費用か期間が)、全てばっさり削った気がします。 
戦闘時のロックとカメラ操作が微妙に使いづらいです。 
ロックするためには、十字キー左右でカメラを回転させて、 
敵がいる方向に画面を向けて上キーでロックをかけます。 
また、カメラの上下方向への操作はできません。 
3DSだからこの問題があるわけではなく、ジャンルは違いますがMH3Gなどはうまく対応していました。 
説明不足な点も目立ちました。 
味方に敵を倒されたら敗北する事、英霊に負けると行動回数が1回余分に減ること、 
凛操作時のルヴィア、ルヴィア操作時の凛は敵となっていることなど、 
当然説明される部分がまったく説明されていない事が大変不親切に感じました。 
※行動回数が余分に減ることに関しては美遊編の最初にちょっとだけ説明してました。 
 ただし、明確ではないためほとんどの方は気づかないと思いますし、 
 そういう重要な要素は1週目のイリヤで説明すべきだと思います。 

(4)ファンサービス 
私自身はFATEファン、イリヤファンではないため、他の方のレスを参考に記述します。 
・クラスカードの、限定召喚、夢幻召喚のシステムは良い 
 しかし、頭を付け替えただけの糞コラの為に全て台無し。 
 (原作ではちゃんと専用のコスチューム、ヘアアレンジがある。) 
・ボイスはおおむね好評、1枚絵自体は良いが、この金額でこれ・・・?という感じ。 


他にも気になった点をいくつか書いていきます。 

・キャラ同士の会話イベントでの分岐無し 
・戦闘開始時にレディゴーとかの掛け声が無く、 
 ロード終了後すんなり始まるのでぼんやりしてるとステージによっては先制される。 
・英霊との戦闘に敗北すると、残り行動数が3,2のときは2個分、1のときは1個分減る 

ローカル通信による対人戦は試してないので、 
そこの評価によっては変わるかもしれません。 
ただし、使えるカードはストーリーモードと同じなので、 
回避困難なホーミングや、30秒間ダメージ90%カット+攻撃力上昇のカードなど、 
使いやすいカードをどのタイミングで使うか、 
たけのこニョッキのような対人戦になるとは思います。 

基本的立ち位置はゲー無だと思います。 
昨今のキャラゲーには作品愛のあふれる物も増えてきたように私は感じておりますが、 
アクションゲーとしての完成度は低く、 
キャラゲーとしてもファンが首を傾げ、 
細かな気遣いは感じられないなど、 
ゲームとしても、ファングッズとしても満足とは言えない、 
真のゲー無になってしまっています。 


以上 
}}

**選評案その2 [#t9c26041]
#aapro{{
イリヤ追加選評

ノーマルで全キャラクリア程度です。1周目40分、2周目20分。あと会話検証で4~5周。でももう面倒。
特に修正、追加したい点を列挙します
・OP無いです。
・バトルに関しては思っていた以上にやりがいが無い。基本ノーマルならタコ殴ってちょっと魔法打ったら勝てます。デッキとかそんなに考えなくても勝てました。ハードだと一寸違います。
・マップが広い?→別に広くない。1マップのみやばいのあるけど残り7マップは特には。
・ホームページは開発中にしても余りにも詐欺。代表的なのを言えば「市街地」なんてマップはない。全体マップ画面も嘘つき。対戦画面も嘘、カード画面もちょっと違う。説明文も嘘。
・会話イベントはまあまあ多いし、その中での選択肢や対戦による分岐も結構ある。けど逆にそのせいで苦行をやらされてる感が増してる。特にこれがこのゲームを語る上では重要(な気がする)
・ストーリーが想像以上に雑すぎる。本当にイレギュラーが何も起こらない。


詳細を書きます。
◯アニメーション関連:OP無い
 無いです。ていうかアニメーション全般無いですね。あ、立ち絵はあった。
 立ち絵の変化は顔から上のみ。顔から下は2パターンのみ。
 あと一枚絵も一応目を瞑ったりするのもあります。

◯バトル
 ほとんど選評の方の言うとおりなのですがマップに関しての認識(これはどちらかというと選評はあってるんだけど書き方の問題ですが)とそれに絡んだ制限時間に関しては異議が有ります。
 カメラワークについても、ロックオンの仕様についての記述に誤りがあります。敵が視認できるところにいればロックオンできます。要するに間に障害物がなければどんなに遠くでもロックオンできます。

◯マップ
 8マップありますが、そのうち5マップは凸凹があったり障害物があったりするものの基本的に平坦で、敵はすぐに見つかります。ていうかほとんど目の前です。前述のロックオンの仕様により、一発ロックオンが可能です。あとは近づくだけです。
 残り3マップのうち2マップは最初の位置が少々特殊で見つけにくいですが、3回位プレイしたらマップの構造が単純なので余裕になります。というか敵のポップは初期位置固定ですので、一度確認すればおしまいです。また、敵はこちらを視認するとずっと追いかけてくるので、マップの見えやすいところで待ってれば相手から寄ってきます。
 問題は「冬木港」という超鬼畜マップです。ぶっちゃけこのマップは運です。コンテナで迷路みたいになったマップなので、上下の動きができないカメラでは敵を捉えることが不可能。初回は敵を見つけることすら出来ませんでした。
 ですが一応攻略法が有ります。ロックオンの仕様を逆手に取る方法です。これは他のマップでも(使う必要は殆ど無いですが)応用できます。まず、ジャンプします。とにかく高いところまでジャンプします。高いところでロックオンすると。ほぼ確実に敵が見つかります。おわり。
 ということでマップが広大というのは序盤の初見殺しマップのみです。

◯制限時間
 ノーマルでは全く気になりませんでした。というのも基本的に敵が寄ってくるので、前述3マップ以外は普通に見つけられるので問題無いのです。
 更に基本的に乱戦で攻め合いになるので20秒もあれば片がつく事が多いです。ノーマル以上?だと敵が回復とかバンバン使ってくるんで30秒位かかると制限時間関係なく勝ち目がないので。

◯バトルその他
 追記する点としては、戦闘中のポーズは出来ないこと、相手の詠唱中は攻撃が効かないこと、カメラは自動では全く動かないことなどです。
 そもそもこんなゲームのデッキ構築にマジになりたくないので戦闘部分はあまり検証してないですが、ロックオンしてればエレメントカードの発動もそちらに向いてくれるので攻撃自体はめちゃくちゃ楽です。相手に一切の反撃を許さずレアのカードを3つくらい当てればクリアです。ハードでも相手のHPは変わらないようなので同じです。
 敵はカード使用中無敵状態になります。発動キャンセルとか多分無理。また、自動蘇生カードとか回復カードを普通に使ってくるので(多分HP一定以下で使用する)いかに攻撃の手を休めないかが大事です。

 また、バトルというかこのゲームの必勝法としては、はじめにハードモードでスタートして、戦闘は負けていいのでランダムイベントでエレメントカードを拾うとレアカードばかりなのですぐ最強になれます。とりあえずレアカード拾いまくって戦闘は負けてれば、ものの10分位でバッドエンドになるので、そしたらまたはじめからやり直せば楽勝だと思います。



◯公式ホームページが未だに「※画像は開発中のものです」
 ホームページの説明を見るとまるで中身があるかのようなので、もしかしたらこれを見て大したこと無いなと思っているかもしれませんので一応。
たとえば
http://game.prisma-illya.jp/system/#3dbattle
 こんなつばぜり合いとかしない、というのは別にいいとして
 対戦の右上のレーダーは存在しません
 カットインは出ない時結構有ります。どういう条件かは検証してないです
 カード表示画面で選んでるカードが大きくなるとかない(使ったら大きくなるけど)
http://game.prisma-illya.jp/system/#adv
 ADVパートで謎を探りません
 衛宮邸・公園・商店街など無いです
 製品版では衛宮邸はルヴィア邸に名前が変わっています
 公園と商店街は背景に取り込まれました
 穂村原学園の場所が違います
 橋のふもと→冬木大橋。元ネタ的には橋のふもとのほうがいいかと
 多分これについてだけは完全に開発中だったんだと思います
http://game.prisma-illya.jp/system/#magic
 魔法を習得していきます(第二魔法だからいいんでしたっけ)
 一枚目のマップは商店街のようですが、製品版では存在しません
 相手の名前は出ないです。
 1,4枚目と2,3枚目のタイム表示デザインが違うので開発時期が違うのでしょう
 win画面こんなに華やかじゃないです。文字が動く程度です
 win/loseの表示が製品版ではパンチラ対策で下になってます
 使い回しスクショ多すぎ……
まあ公開されたの2013/7/10らしいので、これでも延期の意味はあったんではないかと。
理想的な仕様には殆どならなかったけど、とりあえず実装しましたという形にはなってます。
実装後はyoutubeに上げられているCMを御覧ください。




◯会話イベント:ランダム
結構有ります。結果的に選択肢の意味が無いとはいえ、選択肢ごとに会話が設定されているのでどちらも選ぶ意味はあります。
ただ、連続イベントだからなのか、一方の選択肢がもう一方の選択肢に吸収されることが多いです。
例えば「友達は出来た?」「勉強はどうです?」という二択でも、勉強は結局友達に収束します。
そしてその次の会話ではそれを踏まえて「友達についての会話」がなされます。
収束しない場合もときどきあるのですが(リズを選択すると次の会話がセラ、セラを選択すると次の会話がリズについてになる)、確認しきれてないです。

この連続イベントが、確認したところで一人につき4回(またはそれ以上)あります。更に戦闘イベントも一人につき1回あります。それ故少なくとも15種類のイベントが存在しますが、このゲームの行動回数は7日×3回=21回。効率的に行ったとしても残り6回。これでは7枚のカードを集められないのでバッドエンド直行です。
周回する時間が少ないので周回すればいいという意見もあるでしょうが、前述のとおり、「ランダム」イベントでかつ「連続」イベントです。やり直すとイベントは最初からで、最初から連続イベントを見なおしたとしても、イベント無しのマスもありますし、回数制限の制約上希望のイベントに遭遇できない場合も多いです。ていうか一度も全てのイベントを一度で網羅できたことがないです。
セーブ&ロードで総当りすれば選べるんでしょうがちょっとだるいです。タイトルに戻ってロードする二度手間がかかるしロード長いし。

◯会話イベント:バトル
バトル前、バトル後にショート会話が有るのですがその内容は毒にも薬にもならないけどまあフルボイスだから割りとまあまあな出来。
それ以上に問題なのが発生条件。
クラスカード戦に関して
・初戦闘
・二度目以降戦闘
・勝利時
・敗北時
の4イベントはふつうなんですが
・助っ人が来て助っ人が敵を倒した場合
が各助っ人について存在すると推測されるので3イベントある。クラスカードごとに違うので合計21イベント。全キャラあるので84イベント……
ただこの助っ人が出現するかどうかもキャラもランダム、いつの間にか消滅してることも有る(負けた?)という仕様により、
ので全会話コンプしようとすると面倒すぎるのです。

追記:すみません、この助っ人会話ない時有ります。ミユ操作でライダーをイリヤ、凛が倒した時出ませんでした。各クラスカードについてそれぞれ出るか出ないか確認とか流石に面倒なんで検証はしないですが、このやってられるか!という気持ちは理解していただければ……




◯ストーリー
 このゲームの根幹にメタネタが2つあって、「4人同時魔法少女は裸眼立体視じゃないとできない技」だとか「エレメントカードを使うには二画面が必要なんです」といっているのでストーリーの矛盾とかは気にしないべきなのでしょう。多分、それ相応の理由が付けることが出来なかった手抜きです。ホームページのキャラ紹介で「どのような登場を見せるのか?」→作中でメタネタで解決というふうなので。
 寧ろ問題は「なにもない」こと。原作で苦労して集めたカードを私事で再びばら撒き、それを回収するだけで特にイレギュラーは発生しません。原作再現すら放棄というか、ほんとうにストーリーが何もないです。危機感もないです。残り日数による変化なんて無いです。完全にゲームのために取って付けたようななにかです。

◯エンディング=一枚絵
※この項目は「ネタバレ」になります。プレイしたい方は注意してください。

エンディングは各キャラgoodかbad。クラスカードを7枚集められたか集められなかったか。それぞれ一枚絵があるということは選評通り。
キャラゲーなのにHIPよりも少ない8枚しかありませんが、それ以前にHIPよりクオリティの高い絵は存在しません。また、エンディングのみのシーン回想はあるものの一枚絵を見るギャラリーなど当然ありません。
また、キャラがポーズ取ってるだけで背景はキラキラしてるだけ、とかそういうのが多い。まともに書いてるのは多分3枚だけです。
 イリヤgood:いまじん店舗特典みたいなお風呂絵。士郎が出てくるのが主人公補正かとおもいきや……
 イリヤbad:背景なし。イライラあたふたしてるイリヤと凛。集まらなかったから最後の悪あがきをしろ、と言われて終わり。とくにオチはない。
 美遊good:背景なし。イリヤの服に手を突っ込んでいるだけの絵。
 美遊bad:イリヤbadと同じく悪あがきしろと言われ空から突き落とされる。原作飛行能力取得のときの話が元ネタか。goodより絵が丁寧で背景もあります。多分一番出来のいい一枚絵です。
 凛good:黒ニーソ太腿と尻をこちらに向けた凛がバイト募集の張り紙見てる絵。一番背景がしっかり書いてあります。「この顛末は各自調査すること!」としてzweiに続きます。goodエンドとは……。原作凛の萌え属性的な部分を丁寧に書いてあるのできっとこの絵はちゃんと書いたのでしょう。
 凛bad:背景なし。画面半分以上ルヴィアの笑い顔。チョコンと悔しそうな凛。いつも偉そうにしてるライバルに悔しそうな顔でありがとうと言わせるだけ。
 ルヴィアgood:背景は床。凛と勘違いして士郎にバックドロップを決めて御免で済ませる。イリヤgoodでも声だけだった士郎が一枚絵に参加しています!必見!
 ルヴィアbad:背景なし。凛badの逆構図。




・その他追記
 エレメントカードは109種類で確定かと。全部集めてないので推測ですが、クラスカード7枚と、必殺技カード1枚、5枚発動で30秒間攻撃力移動速度5倍ダメージ90%カットの界王拳5枚、各カードノーマル/アンコモン/レアの32*3枚だと思います。
 夢限召喚すると声も変わるっぽいです。喋らなくなりました。声帯は変わっていないのに……。
 対戦でチーム戦出来るんですけど、全員同じチームにすると個人戦になります。デフォだとそうなります。普通2対2でしょう……。
 プレイ時間が、「ロードしたデータから」にリセットされるので、4周目終わったあと1周目のデータをロードして始めるとプレイ時間が巻き戻ります。プレイ時間数分なのに全カード揃った最強データが!みたいなのも可能かと。
 チュートリアル的な会話で、会話の整合性がとれていないところがあります。エレメントカードの説明で、説明を省略する選択肢があるのですが、省略した場合と省略しなかった場合の会話は分岐するのですが、その後分岐から戻ったあとの会話がどちらでもつながらないです。手抜きでしょう。





・まとめ
フルボイスの会話イベントがなかったら選評通りゲー無の類だと思います。
基本的にゲームとして、要求された仕様に、最低限の素材だけを突っ込んで継ぎ接ぎした手抜きゲー。一見仕様通りにできているっぽいので騙されそうになるけど会話以外何一つ及第点のものが無いです。
アニメーションも一枚絵もストーリーもバトルシステムも成立するギリギリアウトくらいのとこを通過しようとして、プレイ時間とかはその低いハードルを通過できてない。
夢限召喚首すげ替えも「夢限召喚やろう」というとこから、時間ないし服着せりゃいいか、でも服のテクスチャ作るの面倒だし、胴体から下だけ変えれば最低限許されるだろうという発想かと。
そういう意味ではキャラゲーに対する開発スタッフの考え方の甘さを感じました。「完全に舐められてるレベル」ならファンは買うだろうと思って「全く舐めるものがないレベル」のゲームに仕上げてしまったというか。

キャラゲーとして、会話はちゃんと成立してるというか、フルボイスなので十分イケる出来で、多分
	理想のゲームを作るのは無理、
	→ゲームとして最低限の体裁を整えるだけだとキャラゲーにすらならない
	→キャラゲーなら「キャラの会話」さえあればあとは適当でもよくね?
というふうに開発陣は考えたんじゃないですかね。

その考え方はあながち間違っていなくて、会話内容自体は魔法と魔術の誤字とかあるみたいだけど、キャラ部分はまあまあしっかり掴めてると思いました。というかfateヲタじゃなく自分のようなアニメ・漫画程度の知識で軽く楽しもうみたいなライトfate好き、アニメプリヤ好き程度なら、会話だけだったら別に楽しめるんじゃないかなーって思いました。もしこのゲームが会話だけだったとしたら。

しかしながら、この会話にゲームの仕様が絡まって極悪になっているというのがこのクソゲーの本質です。
 会話+ランダム発生:見たいイベントが確実に見られるかどうかわからない、そもそもイベントを全部見ることが出来たのかわからない
 会話+雑なフラグ管理:選択肢の意味がほとんどない。時々あるから意味ないわけではないのも辛い。
 会話+周回要素:見たいイベントを見るために同じイベントを繰り返すも、連続イベントははじめから見直す
 会話+行動回数制限:1回のプレイで連続イベントを完遂できない。出来たかどうか確認もできない。
 会話+バトル:ランダムに登場する味方を勝たせないと会話が発生しない。勝たせても発生しない場合がある。
 会話+バトルシステム:1周目途中から作業を通り越して苦痛に。検証作業はある程度楽しまないとやってられないから心を無にして楽しんだけど、普通に買って普通のゲームと思ってプレイしたら耐えられないと思います。
それ以外にも余り重要ではないので上に書いてないですが、
 ・バトルに勝っても原作準拠の強さ序列なので手を抜いてただの訓練のためだのにされる。むしろ負けたほうが僅差だったとか強かったとか言われる、噛み合わない会話
 ・乱入されて味方に倒された場合、それまで一人で戦いたいといっていたキャラが、共闘で何とか倒せた……とか言い始める
とか有ります。全体として、会話という彩りが想像以上にゲームに組み込まれていて、会話だけを楽しむことが絶対にできないのです。

 とくに辛いのは、中途半端なことです。ゲームを通して全く同じ仕様ならいいのに、選択肢が意味あるときがあったり、バトルでの組み合わせによっては会話がないことがあったりするので、いつ果てるかもわからぬ作業を強いられます。
 これは、キャラゲーだから「会話だけは楽しみつくしたい」人に対する挑戦でもあります。会話だけなら「一応楽しめる」のです。だからこそこのゲームを購入したファンは、なんか微妙に価値が有るような無いようなものを求めて、ゲー無の海をさまようことになります。
 やめればいいじゃん、と思いますか? 1キャラ終わった時点で中身薄いとは思いますよ? 思いますけどでもあと3キャラ残ってるんですよ。なんかありそうじゃないですか。もしかしたらこのキャラだけ糞で他はもう少しましなものがありそうです。キャラゲーならきっとあるはず。原作ファンならちょっと見てみたいじゃないですか。
 けど無いんですよ。
 大して毒にも薬にもならない無難な会話だが、フルボイスなんだからもっと楽しみたい、楽しみはあるんじゃないかと思って、どうせ1周数十分だしと思って4キャラ全部一周しても、確かに会話イベントはあるんだけどまだ物足りない。
 終わりの見えない賽の河原で石を積む感覚はたまらない苦痛です。苦痛でした。
 しかもそこまでプレイしたら全貌が見えてきます。会話がまだいくつかありそうなのがわかります。連動イベントの2つ目までしか見てなくて3つ目がありそうです。1時間もあればその会話を手に入れられそうです。苦痛だけど、折角ここまで来たしやらないのは勿体無いと思います。
 やりました。達成感はありません。だんだんと砂を噛んでいるような感覚に襲われてきます。なぜこのゲームを数時間もプレイしてしまったのか。なぜ1キャラ終わった時に止めなかったのか。なぜ手にとってしまったのか。
 しかも連動イベントは完遂できたのかわかりません。同じイベントを何度も見ているうちに棒立ちの立ち絵にも腹が立ってきます。バトルは完全にパターンです。
 こんなに苦労をしているのに、プレイして手に入れたものを見てみるとはじめにあると思っていたものは、何一つない。アニメ『プリズマ☆イリヤ』を「投影」した、外見だけで中身の伴わない「偽物」を、「本物」と思い込まされていたのかもしれないと、その偽物を「基本骨子、解明」して遅まきながら気づくのです。


 この辺りの、飴(形だけはいいけど手に入れたら無味乾燥)と鞭(ゲー無)のバランスが4時間位プレイするまで絶妙で、嫌な意味で「やめては勿体無い」と思ってしまう、というのがこのゲームの本質です。
 それでも飴と鞭のバランスが崩れる、すなわちやめるときが来ます。それはコンプした時ではありません。完全にこのゲームの中身が、仕様書が透けて読めてしまった頃です。


 この選評を書いた、というかこのゲームを買った理由は、前の選評で、肝心の会話部分の説明が不足してて本当にキャラゲーとして糞なのかいまいち疑問だったからなのですが、結論から言えば本当に糞ですどうもありがたくないです。特にコンプ癖やキャラが会話してるだけでいい系の、結構多いであろうそういうタイプのファン=対象とするユーザーに対しての破壊力は凄まじいポテンシャルを秘めていると思います。

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